「何故我がこんなことに?」
「四天王の招集です。まさか久しぶりに招集をかけられるとは」
どこかの城にダルクェースとクラソレスが座りながら待機していた。
どうやら招集で来ていてどちらも苛立ちながらも誰かが来るのを待っていた。
「待たせたな二人共」
「久しぶりに大魔王四天王集結だな」
そこに来たのは二人の大魔王、一人はクラソレスと同じ鳥人のようだが緑の体色をしていて細身の身体をしている。
もう一人は獅子獣人でタテガミは深紅で顔や体色は薄い茶色をしていて背中にはマントを羽織っており筋肉質で大きな斧を持っていた。
「エルティウスとライザオか」
「二人で来るなんて珍しいですね、あの方はどうしたんです?」
ふと他に誰か来るみたいな様子でクラソレスは二人に聞く。
「いや今回はあの方の伝言と言付けを伝えるために私達四人で話し合うにというあの方への伝言だ」
「あの方もあまり体調もよくなくてな、俺らに今回の話を四人で決めるようにと言われただけだ」
どうやらその者は来ないようで四人で話し合うことになったのだ。
「あの方が?だけど一体何を話すのでしょうか?まだあの世界を支配していないですし」
「その事で話が来たのだ」
どうやらフォック達のいる世界を支配する事ので何やら話があるようだ。
「一体なんなんだ?」
「単刀直入に言おう、あの方はあの世界を支配しないことを決定し四天王全員撤退命令が下された」
「なっ!?」
「どういうことですか!?あの方は支配しろと私達に命令をくだされたはず!?」
そう彼らは世界を支配しようとしていた、ところがその者が支配しないという決まりになってしまったのだ。
「あの方が言うにはその世界にいる魔王…彼のを私達が偵察して確認した、彼らは自由にそして魔王であっても縛られないで生活している。この世界を支配するのは勿体ないという判断だ」
「つまりあの魔王が実質支配してるようなもんだから俺らが首を突っ込まないってことだ、何より俺達の目的はその世界の支配のつもりだったが偵察して様子をあの方に見せたら『どうやらその魔王がうまくやっているようでむしろ魔王がいてかつこの世界を我らが邪魔してるようだ、なのでその世界はあの魔王に任せて我々は手だしをしないことにする』と」
エルティウスとライザオはそう説明する。
どうやらフォックが収めていてわざわざ支配する必要もないという判断だ、逆に今までダルクェースとクラソレスはやっていたのはその邪魔にすぎなかった。
「しかし!」
「これはあの方の決定事項だ」
「お前らはあいつらに手を出したが俺らも様子を見たがあの魔王はお前も気づいていないが勇者の力を持っていた」
「何っ!?」
勇者という言葉でダルクェースと納得していないクラソレスは驚きだす。
「それにクラソレスよ、お前が相手していたもう一人の青い竜、あいつ元は勇者だがお前が起こしたことで勇者の力を取り戻して実質二人も勇者がこの世界にいるということになっちまったんだよ」
「馬鹿な!?魔王が勇者など!?それにもう一人の勇者ですって!?」
それは頭脳明晰であったクラソレスでも気づいていなかった、この前クラソレスがフォックを連れ去ったことがきっかけで元勇者であった蒼剣が勇者の力を復活させてしまったことにより支配することが不可能になってしまったのだった。
「そうクラソレス、お前が余計な事をしなければ我々も動くはずだったが勇者が二人もいてかつあの魔王相手には敵わないと判断した、そうでなかったらあの方もこのまま犠牲を増やしてしまい全滅をしてしまう危機に陥るところだった」
「まああの魔王とやりたかったがしゃあねぇよ、あの世界は魔王もいてかつ勇者もいるそれに他にも魔王代理で魔王の代理もできる奴もいるんだたとえ俺ら四天王が相手だろうと相手の力量はそれほどだったんだ」
二人も正論とフォック達を評価していた。
この前の戦いによって勇者の力を取り戻した蒼剣、魔王代理として魔王の代理も可能でかつ活動もできるアストル、そしてヒーローである雷黄など強い者達が多く存在している。
それは相手の力量が多くそれなりの対応を彼らは互いにカバーしあっているのだ。
「そういうわけだ、お前達は納得しないが私もあの魔王はそこまで支配することなど望んでなく平和や争いを好まない私達もあの魔王を見習うべきだな」
「まっそれなりに強かったしプライベートか何かの時に来るかな~俺は、俺もエルティウスには賛成だ、それにあの方も魔力や寿命もあってか限界も近いんでねあの方の指示は絶対だ俺らもさっさと撤退するぜ」
と、二人はさっさと撤退しようと去ろうとする。
「このまま…」
「ん?」
ふとクラソレスの様子がおかしい。
「このまま引き下がると思わないことですね!」
「お前何を!?ぐっ!」
「ぐっ!クラソレスお前俺らに何をした!?」
クラソレスは何やら二人に複数の羽が刺さる。
「あなた達の魔力!全部いただきます!」
「おっ!それなら我にもよこせクラソレス!我もこのまま引き下がるか!」
ダルクェースも納得しないでクラソレスに同意を求める。
「いいでしょう、おまぬけでも挽回のチャンスぐらいは」
「くっ!撤退するぞエルティウス!」
「ぐっ!お前達、後悔するぞ!ぐっ!魔力が!」
二人は急いで撤退する。
「フフフ、逃げようと私がさらに開発した魔力を吸収する羽がお前達の魔力を吸う、私達の魔力としてお前達が支配しないなら私達の手で!」
「ククク、力が湧いてくる!我の魔力が戻っていく!」
魔力が段々クラソレスとダルクェースに吸収していく。
[newpage]
「くそっ!あいつら…」
「やばい…私達の魔力が吸われていく。この羽が原因のようだ」
二人は急いで逃げようとするが魔力の吸収は止まらずさらに羽が魔力を吸い取ってしまい二人の力が急激に落ちてしまう。
「く…俺はもう…」
「ライザオ…!くっ!私達はここまで…なのか…」
そのまま二匹は倒れてしまった。
[newpage]
「う…」
エルティウスが目を覚ます。
「私達は無事なのか、しかも羽が取れてる?そうだライザオは!?」
慌てて見渡すと横にライザオはいた。
「よかった、ライザオ…ん?」
ふと違和感というよりはライザオを見ると身体が小さくなっていて筋肉も多少はあるもののいわゆるデフォルメみたいな状態になっていた。
「ライザオの姿が、む?これは!?」
エルティウスも両手を見てみると小さくなっていて翼の形状の両腕だが何より普段のサイズより小さくなってることに気づく。
「まさか魔力を吸われたことにより私達の力が弱体化して小さくなってしまったか…クラソレスめ私達に余計な事を、あの方の命令に背くような事をするとは…!」
エルティウスは心の中で怒りを感じていた。
クラソレスによる反逆、それにより弱体化してしまった自身とライザオ。
「しかしここはどこだ?何より私達は森で倒れていたはず」
そう二人はベットにいて部屋からすると屋敷のようだった。
「あら、目が覚めたのね」
そこにフォックが入ってきた。
「君は…魔王」
「俺の事知ってるってことは何者?」
その発言にフォックは少し警戒する。
「申し訳ない、君と敵対するつもりはない…私はエルティウス、大魔王四天王が一人『風魔鳥のエルティウス』だ」
と、自己紹介する。
「大魔王四天王って確かこの前クラソレスとか言う奴の仲間!?」
「だったのだが奴が我らの魔力、私とそこにいる同じく四天王の一人であるライザオ『獅子牙のライザオ』の魔力を奴に吸われたのでな」
エルティウスがそう説明する。
「味方だったのに魔力を吸収するなんてそれにあの羽にそんな力が」
フォックは警戒を解いてまさか味方に敵意を向けるとは思わず驚いた。
「じゃあ君達は味方ってわけでいいね?」
「そうしてくれ、クラソレスとダルクェースがここまで執着するとは」
エルティウスも想定外のためかまさかあの二人がここまで執着するとは思わなかった。
「とりあえず羽の方は俺達が外して今解析してるところだからゆっくり休んで俺の屋敷でありスカルドラゴ団の拠点でもあるから」
「そうか…すまない感謝する」
エルティウスはそう言い眠りについた。
「これは厄介なことになりそうね」
そう言いフォックは部屋を出たのであった。
[newpage]
大広間にフォック達が集まり作戦会議が開かれた。
「まさかあの鳥の大魔王、味方にまで手を出すとは」
「想定外なことに対処できなくなったか」
「そうなるとクラソレスとダルクェース、魔力を取り込んで僕達を倒すつもりでしょう」
フォックが皆に説明したのか蒼剣は真剣に、雷黄は冷静に考えアストルは二人が魔力を取り込んでフォック達を倒すつもりだと察する。
「そうだね、今レイリュウがあの羽の解析をしてるところだし羽には魔力を帯びていて並大抵では抜けなかったけどどうやら魔力をリンクさせていたようで魔力遮断したから大魔王二人の魔力供給は止まったけど今の彼らでは魔力自体残されていないから戦うのは難しいわ」
レイリュウの方はエルティウスとライザオに刺さった複数の羽の解析をしてるところでまたその羽は魔力を遮断すれば外れるようだ、だが逃げてきた二人は魔力をかなり吸われたためか魔力は残されていない。
そのため二人には戦闘するのは難しい。
「マスター、羽の解析が終わりました!」
「ご苦労様、それで何かわかったの?」
羽の解析を終えたレイリュウが出てきた。
「はい、どうやらこの羽は所有者の魔力で発動していてそれが魔力をリンクさせていた原因だと思われますなのでこれは魔力を帯びさせて発動すれば相手の魔力をも奪いそれを自分の物にしてしまう、マスターのスキルと原理では同じですが異なりますね」
レイリュウは解析結果をフォックに報告した。
「なるほどねあの頭でっかちな鳥大魔王の考えることだわそうなると対策もした方がいいわね、レイリュウその複数の羽俺に渡して頂戴、そっちがそう来るのならこっちもちょいとお灸を吸わないといけないようだし」
「わかりました」
レイリュウはフォックの複数枚の羽を渡した。
「大変ですフォックさん!」
そこにフォックの部隊『勇竜』のしたっぱがフォック達の元へかけつける。
「どうしたの?」
「テレビを見てください!」
そう言われテレビをつけると。
「これは!?」
『緊急ニュースです!先ほど大魔王と名乗る鳥獣人と竜人が声明を発表、魔物達の襲撃により町は大パニックに!お住まいの皆さんは急いで避難を!繰り返します!お住まいの皆さんはただちに避難してください!』
狼獣人のキャスターが視聴者達に避難するよう訴えかける、映像には町が魔物達により襲撃し雷黄が所属しているヒーロー達が止めに入ったり他の獣人や竜人達も戦うが魔物達の動きが止まらない。
「これはやばいんじゃねぇのか?」
見ていた蓮蛇の状況的にやばく感じていた。
「くっ。あいつらめ…」
「このままではクラソレス達の思うがままに」
そこに起きてきたエルティウスとライザオがふらふらしたまま入ってくる。
「ダメだよ!あまり無理しちゃ!レディドラの皆はこの二人の治療を」
『了解です!』
「いや私達にも行かせてくれ…」
「あいつらを止めなかった俺らにも責任がある…このまま寝てられねぇ…」
二人はそれでも行きたいようだ。
「どうしましょう…」
「なら治療しながら連れていきましょう、もし無理な場合は屋敷に戻るという条件にするわ」
そこでフォックは条件付きで二人を連れていくことを決める。
「感謝する」
「あまり無理なら俺らは屋敷に戻る、こんなことお願いしなきゃならないが頼む、あいつらを止めてくれ…」
二人は感謝とお願いをフォックに言う。
「もちろん、でも無理だけはしないでね、魔力を吸収してまだちょっと消耗してるのだから、とりあえず二人の治療と運ぶの任せてくれる?」
「わかりました、任せてください」
治療の方をレディドラのメンバー達に任せておくことに。
「さて…あいつらを止めないとね」
映像を見てフォックは真剣な目つきをしたのだった。