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幼馴染から恋人へ

  ゆか「……はぁ……」

  (扉が開く音)

  りえ「あ、ここにいた」

  ゆか「ん……りえ」

  りえ「みんな、正門のところで写真とってるよ」

  ゆか「うん……そうだろうね……一番桜が咲いてるし」

  (足音、布の擦れる音)

  りえ「今日で卒業かぁ……色々あったね」

  ゆか「そうね」

  りえ「あ、そうだ。ゆかちゃん。合格おめでとう」

  ゆか「何、発表当日にも言ったでしょ?」

  りえ「うん。でも、もう一回言いたかったから」

  ゆか「……りえもおめでとう。無事に合格できてよかったよね」

  りえ「あ、ゆかちゃんひどい!私だってやれば出来るんだから」

  ゆか「あはは、そうね……これで、本当に離れ離れだね」

  りえ「……そうだね。今までみたいにいつも会えなくなっちゃうね。寂しいな」

  ゆか「……私がいないからって、寝坊したりとかしないでよ。勉強も」

  りえ「うん。大学生になるんだもん、今までみたいにはできないよ。ゆかちゃんがいなくても、私は出来るってところ見せてあげる」

  ゆか「期待してる。……それじゃあ、私たちも正門の方に行こうか」

  りえ「……ゆかちゃん」

  ゆか「ん?」

  りえ「好きな人には告白した?」

  ゆか「……覚えてたんだ……ううん、してない。結局言うのやめた」

  りえ「どうして?」

  ゆか「いまの関係を壊したくないから。告白して壊れる可能性があるなら、私は言わない」

  りえ「そう、なんだ……」

  ゆか「ほら、もういいでしょ。そろそろ」

  りえ「ゆかちゃん」

  ゆか「はぁ、今度は何……」

  りえ「好きだよ」

  ゆか「……」

  りえ「私、ゆかちゃんのことが好き。あ、付け加えるけど、幼馴染としてじゃないよ。恋愛的な意味での好きだから」

  ゆか「なん、で……」

  りえ「ゆかちゃんに好きな人がいい。それでも私は、離れ離れになるならその前にちゃんと伝えるって決めてる。ゆかちゃん」

  りえ「本当はあの日、すごくショックだった。大学が違うところになるのが、女の子に告白されたのが。でも、それは私のわがままだから」

  りえ「ねぇゆかちゃん。付き合ってとは言わない。私はゆかちゃんに何も求めない。ただ私が言いたかっただけだから」

  ゆか「りえ、私は……」

  りえ「よし、言いたいことも言えたし、正門に向かおう」

  ゆか「りえ!」

  (ゆか、りえを抱きしめる)

  りえ「……え、ゆかちゃん?ちょっ、どうし……」

  ゆか「りえは……ずるい……」

  りえ「え……」

  ゆか「好き……」

  りえ「っ!」

  ゆか「私、りえが好き……好きで、好きで……」

  りえ「ゆ、ゆかちゃん……」

  ゆか「りえはずるいよ……私は言わないって決めたのに……そんなにあっさり口にして……」

  りえ「え……ま、待って……ゆかちゃん、好きな人いるって」

  ゆか「……この状況でそれを言うの?どう考えても、私の好きな人は

  りえでしょ」

  りえ「え、絵ええええ!」

  ゆか「ホント、鈍いんだから……でも、そう言うところがりえのいいところか……」

  りえ「ゆか、ちゃん」

  ゆか「好き。ずっと、りえのことを女の子として好きだった。もし、私のわがままを聞いてくれるなら……私と付き合ってほしい」

  りえ「……うん……私も、ゆかちゃんが好き。大好きだよ」

  (風の音)

  【完】

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