獅子獣人が狼獣人にデス鷹鳩ゲームを仕掛けるも、セックスでわからされ全て解決するお話
[chapter:前編(狼獣人視点)SFパート]
ある雨の日の昼下がり。
視覚の右上に何やら通知アイコン。
バイオマシンからの信号を受容し、直接視覚上に表示されるそこにある知らせが届いていた。
どうやら、リバースタイムカプセルのサーバーが復旧したらしい。
リバースタイムカプセルというのは、未来から過去にメッセージを送ることができるタイムカプセルだ。
45年程前にタイムカプセルを受信するレシーバー、39年ほど前に送信するサーバーが完成し、未来からメッセージが届くことが期待された。
このタイムカプセルは理論上、未来からメッセージが届いた時点で別の世界線になってしまうため、全く同じ世界線からはメッセージを受信することはできないらしく、また、同じ規格のレシーバーが作られ、それを想定してサーバーの作られた世界線からしかメッセージを受信できない。
それも最も遠くて72年程先の未来からしかメッセージを受信できないため、単にお遊びで作られたものであった。
欠伸をしながら、鏡を見る。
狼獣人の姿が映っている。
少々グルーミングをして、毛並みを整えた後、雨を弾く植物油を塗って家を出た。
あるバス停、あまり人の来ない此処は、一日に一回しか停車しない。
そこにお馴染みの獅子獣人。
「おー!元気か?」 俺は話しかけた。
「うん……」 何やら思いつめた顔をして言ってくる。
「そういう割りに、元気なさそうじゃねぇか?」
そういうと、獅子獣人はばつが悪そうにしぶしぶ切り出す。
「ずっと前から気になっていたんだけど。
「ねぇ、ぼくの知り合いに狩人とはちょっと違うシボ・スド問わず依頼があれば引き受ける殺し屋?
「いや、本人は賞金稼ぎ自称してるんだけど、……そんな人がいてキミもよく知ってる人物なんだけど」
ちょっと待て、コイツ何処まで知ってる?
「あぁ……そいつとはよく一緒に仕事してるが」
「うん、キミの親友を殺した人を探してキミはその仕事をはじめたんでしょう?」
待て、本題は彼奴じゃないのか?
彼奴はその情報を知っていないはずだ。
「……誰から聞いた?」
「キミのお得意様の情報屋から……」
……どうしてコイツが俺のことを?
「えっと、なんだかキミらしくなくない……?」
そう訝し気に言われる。
「いつもならぼくに気を取られずに、見慣れた仕事仲間の気配に気づいていると思うんだけど?」
ザクッとした痛み。
狐の彼奴に爪で引っ掻かれたのだろう。
ならば、爪には毒が塗ってあるはずだ……。
……やはり意識が遠のいていく。
目覚めると、見慣れた牢屋の天井、そしてオレを見下ろす獅子獣人がいた。
「お、おはようでいいのかな?」 獅子獣人の戸惑う表情。
何やら怪しげな首輪は付けられているが、チェーンが付けられているでもなく、拘束はされていない。
獅子獣人と二人、首輪を付けられ、牢屋に閉じ込められているのだ。
こいつをあまり怖がらせたくはないのだが、この状況では問い詰める他あるまい。
鋭い眼光で威嚇して「……何か知っているのか?」 そう問う矢先、被せるように獅子獣人の「鷹鳩ゲーム!!」 普段の獅子獣人からは想像もつかない突然の大声に威嚇されたのはオレの方だった。
動揺を悟られぬよう平常心を装い「鷹鳩ゲーム?」 そう静かに問うた。
「あっ、えっと御免!
「これぼくの依頼なんだ」
流石にそれは……。
申し訳なさそうに言って来たって、この状況であれば少々手荒に問う他あるまい。
そう牽制のため、胸ぐらを掴もうとするオレに「待って、ちゃんと説明するから!!」
慌てて静止する獅子獣人。 その表情や身振り手振りを観察する。
思うに、そこまで普段と違う様子はないようだ。
とりあえず、俺は獅子獣人の話を聞くことにした。
「……ぼくはキミの親友を殺した人を知っているんだ」
「へぇ?」
「でもちょっと、突拍子になってしまうから、驚かないで聞いて欲しい」
「お前とこうしてここにいる時点で突拍子も何もないさ。
「教えてくれよ? お前は何を知っているというのだ?」
「……ぼくだけどぼくじゃない存在」
どういう意味だ?
「リバースタイムカプセルって、知ってる?」
「あぁ、今朝ニュースで見たな」
「キミの親友を殺したのは別の世界のぼくなんだ……」
……本当に突拍子もないことを言って来たな?
「過去に送れるのは短いメッセージだけのはずだ。
「どうやってそんなことができるというんだ?」
「バイオマシン」
「はぁ?」
「ぼくたち獣人はバイオマシンとの間でバイオエアロゾル等を使って有機ネットワーク接続の通信をしている。
「そして、昆虫型ドローンタイプのバイオマシンは、機械とも接続しやすい。
「バイオエアロゾル通信は、長距離での高速通信に分が悪いから、昆虫型ドローンタイプのバイオマシンを経由して電磁ネットワークに接続することができるようになっている」
「まぁ、そうだな」
「そして、リバースタイムカプセル。
「あれは独立した環境で、本来ネットワークへの接続が禁止されている。
「けれど、リバースタイムカプセルのレシーバーは、データを記録するために、電磁ネットワーク機器と互換性がある」
「いや、それ以上の詳細は良い。
「つまり、別の世界のお前はリバースタイムカプセルからプログラムをこの世界にメッセージとして送り、それを実行して昆虫型バイオドローンに干渉、そこから獣人に干渉して彼奴を殺したというのか?」
「待って! 大筋はそうなんだけど、さっきの話しには続きがあって、これには協力者がいるんだ」
「……リバースタイムカプセルにデバイスを不正に接続し、電磁ネットワークへ繋げた人物だな。
「だが、どうやってそんなことができる?
「リバースタイムカプセルの通信は一方通行、打ち合わせなどできるわけが」
「打ち合せなんてしなくても、別世界のぼくが手に取るように行動を把握できる人物が一人だけいるよ。
「確かに、受信した時点で別の世界線になるけど、受信する前は同じ世界線なのだから」
「……お前というわけか」
「でも、信じて欲しい。
「ぼくは協力するつもりでそんなことやったわけじゃないんだ。
「こっそり記録データを盗み見ようとしたら、突然コマンドが暴発して!」
そこはわかっている。
だが……。
「だがこの状況はどうだ?
「確かに別世界のお前はこの世界のお前とは違うし、俺は別人だと思っている。
「別世界のお前とは違うことを経験し、お前はその時からそいつとは別人となった。
「だが、現にオレをここに連れて来た。
「なのにお前を信じろというのか?」
言い過ぎただろうか?
……急にしおらしくなってしまった。
「自分でも信じて欲しいんだか疑って欲しいんだかわからないよ。
「だから、鷹鳩ゲームなんだよ」
「意味わかんねぇよ」
「今から説明する」
「……そういえばこの首輪怪しいと思ってたさ?
「まさかデスゲームでもするつもりか?」
「……ある意味そうかもね。
「ルールは簡単。
「首輪には二つのボタンが付いている。
「『戦う』と『降参』の二つのボタンがね。
「もし、ぼくとキミどちらかが『戦う』を選んだ場合、『降参』を選んだ方は死に、『戦う』を選んだ方だけがここから出られる。
「どちらも『戦う』を選んだ場合は、どちらかが死ぬことで、生き残った方がここから出られる。
「そして、互いに『降参』を選んだ場合は無事、ぼくとキミ両方がここから出られるんだ」
「……完全にデスゲームじゃねぇか?
「で、ボタンを両方押した場合はどうなるんだ?」
「そうそう、この部屋はキミの同僚に監視されている。
「ぼくが合図してから、一時間後に押したボタンが確定する。
「両方のボタンを押した場合、後に押したボタンが優先される。
「どちらも何回でも押せるから、一時間後の締め切りまでなら何回でも変更できるというわけさ。
「ただ、相手のボタンを押しても相手の押したボタンの変更はできないし、偶然ぶつかってボタンが押された場合も、ボタンの入力は無効になる」
「つまり、自分で決めないと駄目ってことか?」
「そうだね。
「自分でそう決めてボタンを押さない限り、入力は無効だ」
「要するにこのゲーム、オレとお前の内、どちらか一人でも自分だけが生き残ろうとすれば片方しか出られないということだろう?」
「そうだけど、逆もあり得るよ。
「ぼくとキミの内、どちらか一人でも自分だけここで死のうとした場合も片方から出られない」
「つまり、オレとお前、互いに二人でここを出ることを望まないと、ここを出るのは一人だけというわけか」
「理解してくれたようで何よりだよ」
「で? お前はどうなんだ?
「オレは当然二人でここから出ようと思っているが?」
「……どうだろうね。
「とりあえず、いつも敵と交渉しているみたいに、場合分けしてそれ以外の選択よりもここから二人で出る方が良いとぼくに思わせてみてよ」
「そうかい。
「それならば、二つの可能性を考慮する必要がある」
あくまで『いつも敵と交渉しているみたいに』に即するのであればだが。
「自分だけここから出たい場合、それから自分だけここに残りたい場合だ」
これによってお前の欲望に訴えかけるアプローチは変わるだろう。
「もし、お前が『自分だけここから出たい』と思っているのなら、恐らくオレに恨みでもあって報復したいという欲望でもあるのだろう」
その場合、一つのアプローチとして、『その欲望を叶える上で、自分だけここから出るより二人でここから出た方が合理的だな』とお前に思わせる方法が考えられる。
「今お前が復讐心を認め、最終的にここから出ることを選んでくれたなら、一生お前の言うことをなんでも聞くことを約束しよう」
死ぬよりもずっと酷い目に遭わせることができるはずだ。
「恨みを晴らすにはこっちの方が良いだろう」
同様のアプローチで『自分だけここに残りたい』という場合のメリットを提示してやろう。
「もし、『自分だけここに残りたい』と思っているのなら、お前は俺への罪悪感から、俺に復讐されたいと考えているのだろう」
そこまで罪悪感を忘れたいというのなら……。
「ここから二人で出れば、そんな苦しみ忘れてしまうほど、酷い目に遭わせてやろう」
だが、これらはあくまで獅子獣人のいう『場合分けしてそれ以外の選択よりもここから二人で出る方が良いとぼくに思わせてみてよ』との言葉に従ったまでだ。
「……そうだね! その方が手段として合理的だ!
「でも……」
そうだろうな。
お前が望んでいるのはどちらでもない。
何かオレから引き出したい言葉があるのだ。
その言葉を引き出した上で二人でここから出ることが、お前の望みなのだろう。
だが、オレにとってそれは敗北なのだ。
どちらか片方がだけが出ることになっても、お前の望むままに言葉を引き出されても、それはオレにとって敗北なのだ。
「ゲームというからには、オレはこの勝負負ける気はない」
「えっ?」
「お前の思い通りにはならん」
そういって獅子獣人を抱き寄せ、そのマズルに口づけをする。
マズルとマズルが交差するような濃厚な口づけ。
息ができず苦しそうにする獅子獣人。
一度解放すると、乱れた呼吸。
それを整えようとする姿。
その表情はどこか恥ずかしそうだった。
しばらく見つめれば、こちらを一睨み。
俺は舌なめずりをし、一歩踏み出す。
獅子獣人は後ずさりをするが、本気で逃げている訳でも恐れている訳でもないということは明らかだった。
俺は獅子獣人を押し倒す。
[newpage]
[chapter:後編(獅子獣人視点)セックスパート]
狼獣人に押し倒されるぼく。
どうして?
何故急にキスなんか。
そうこうしている内に腰布を破り取られ、ぼくの小ぶりの////が狼の眼前に晒されてしまう。
それだけでも恥ずかしいのに狼に先端をチロチロと舐められると、たまらずそれはイキリ勃ってしまい、悔しかった。
だけど、流石に刺々しいコレ……を咥える気にはならなかったようで、ぼくの発情を確認すると、すぐにそれはやめられてしまう。
ようやく終わったと思ったのだけど。
狼は先走りでトロトロとしたイチモツをぼくの秘所に擦りつけて来た。
ぼくのよりずいぶん大きくて羨ましい。
えっ、待って何? ぼくこれで犯されるの?
こんなに大きいイチモツに。
考えを巡らせている内に、温かいものが侵入してくる。
根本につれ太くなるそれ。
最初こそスムーズに入ってくるが、徐々に押し広げられる異物感と圧迫感。
しかしながら、この狼にガッシリ身体を抑えつけられているぼくは、なすすべなく、それを受け入れてしまう。
「へへ、全部咥え込んだじゃねぇか?」
無理やり捻じ込んだ癖に。
「さて、この猫ちゃんにたっぷりとわからせてやらねぇとなぁ?」
「あっ///」
何? 今の艶のある声?
もしかしてぼく?
「おっ? 一突きでこれとは才能あるんじゃねぇか?」
やめてよ///恥ずかしいから!
人睨み利かせようとするも、再び快楽の波が押し寄せ、それは叶わない。
ぼくの顔を見て、それもすっかり見透かされてしまったのか「だははは!!」と大声で笑われる。
いやだ//// ぼくこの狼の思い通りになってる////
必死に逃げようとするも、彼のイツモツの根元には亀頭球。
秘所の中で大きくなって、もはや逃れること叶わない。
そこからは思い通りに狼に喘がされ、いつの間にかちんぐり返しの体勢にされている。
彼はぼくの小ぶりのを指で掴むとぼくの顔面へそれを向け、狙いを定めている。
いやだ////
なんでこんなことに?
なんでこんな状況でこんなことができるの?
彼の企みを知って必死に耐えようとするけど、彼の嗜虐的な笑みにこころの奥底が熱くなってしまい、無様に自らのマズル、それから誇り高きタテガミを白濁で汚してしまった。
ぼくはこの狼に負けたんだ///
そこからはもう止まらない。 自らの毛並みを何度も白濁で汚し、マズルもタテガミもドロドロに。
快楽に、この狼に身を委ね。 完全にされるがまま。
もはやライオンではなく猫になっていたぼく。
また、イキそうになるぼく。
不意に彼は、腰突きを弱めてしまう。
もう少しでイケたのにと名残惜しい気持ちになる。
それからはイカせてもらえなかった。
何度も! 何度も! 何度も!
このぼくを何度も絶頂寸前まで追いやる。
イキたいのに、そうさせてくれない狼に腹が立った。
でも、もはや狼に媚を売るしか、この切なさから解放する術はないんだ。
そんなことを思っていると、狼が不意に囁く。
「もう少しで時間だぜ?」
……鷹鳩ゲームの途中だったのを忘れていた。
「なぁ? イキたいんだろう?
「素直になっちまえよ?
「もし、どちらかが死んでしまえば、お前はイケず仕舞い。
「もし二人で生き残ることを選んだのなら、これからずっと極上の快楽を味合わてやろう?」
不意に時計を見るとカウントが迫る。
もはや、彼の思うがままにするしかなかった。
こうして、狼と二人『降参』を押し、この牢屋からは二人で脱出してこの鷹鳩ゲームは幕を閉じた。
この鷹鳩ゲーム、単にぼくは彼を傷つけたかっただけなのかもしれない。
彼のことを大好きだと気づいたのは、同時に自分が仇だと気付いたときだった。
ぼくのことなど愛してくれないと思っていたのに。
彼はそんなぼくを愛してくれた。
そればかりか、ぼくの企みなどいとも簡単に見透かされ、逆に彼の思い通りになってしまう。
悔しくて恥ずかしいのに何処か嬉しくて///
ぼくは今日も狼に喘がされている。