私とチェンソーマン

  2019年8月、チェンソーマン3巻発売記念PVが 、Twitterの広告に流れてきた。

  「チェンソーマン チェンソーマン チェンソーチェンソーチェンソーマン チェンソオオオオオオオオオオオ」

  その音楽と、姫野のゲロに圧倒された。

  しかし、私はすぐにはチェンソーマンを買はなかつた。

  2019年6月28日、のばまんさんがラジオ動画でチェンソーマンを薦めてゐた。

  私は、のばまんさんの實況動畫は殆ど全てに目を通してゐるが、ラジオ動画は守備範圍外である。

  だが、確かのばまんさんは、実況動画でも「チェンソーマンが面白い、100巻くらゐ續いて慾しい」てふ話をしてゐた筈だ。私の記憶が正しければであるが。

  私がうつかり、チェンソーマン全巻を電子書籍(Kindle)でポチつたのは、去る2021年の正月の事である。

  お年玉も貰つたし、新しい年を生きて迎へられた自分へのご褒美だつたのだらうか。

  結論、チェンソーマンは面白過ぎる。

  今世紀のマスターピースである。

  「マスターピース」とは、「傑作」を意味する英単語である。因みに、アメリカは18世紀末にできた国で、歴史が浅いので、やたら「クラシックムービー」とか「ヒップホップのクラシック」とかいふ事も言ひたがる。意味は「名作」くらゐのものである。

  なぜ、藤本タツキはこんなにマンガがうまいのか。5、6周「チェンソーマン」を読んだあと、そんな疑問が生じる。

  Wikipediaを見たら、「東北芸大美術科洋画コース卒」とある。

  確かに、クァンシが活躍するシーンや、マキマさんの部屋のシーンは、吹き出しが一つもないし、素人目には西洋絵画のように見える。

  しかし、「チェンソーマン」第1部完結から、第2部連載開始に至るまでの間に出された二つの短編マンガに答えがある樣な氣がしてゐる。

  それは、「ルックバック」と「さよなら絵梨」である。

  前者は、絵や漫画に打ち込む女性の半生が描かれてゐる。「絵がうまくなる本」を買い込むシーンや、同じラインナップを揃える本屋の写真とかがツイートで流れてきて、マジで欲しくなった。

  後者は、タツキ先生の筋金入りの「映画愛」を感じる一作だ。前作「ファイアパンチ」や「チェンソーマン」のマキマさんとのデートのシーンにも現れてゐる。アニメのOPにたくさんの映畫のオマージュのカットが挿入されたし、でかい金の玉が轉がるシーンはファイトクラブのオマージュらしい。一回見たけど、サブリミナルちん○のイメージしか無い。といふか、米津さんのキックバックのPVの結末も、ファイトクラブのオマージュなのか。今気づいた。

  映画愛は「チェンソーマン」連載時にも現れてをり、単行本に良かつた映画のタイトルをよく書いていた。「さよなら絵梨」も前編映画のようなコマ割りになつていてすごい。普通の漫画表現ではない、異常と言っても良い。凄すぎる。

  とはいへ、よく耳にするのは「タツキ先生は漫画を描くのが好き」てふ話である。力のかけやうが半端ないらしい。凄い。

  しかし、そのチェンソーマンが、アニメ化されてしまつたらもう、それはもはや「文明」だよね。(?)

  私はSPY×FAMILYを1話連載時から追つてゐるのだが、アプリのコメント欄はすごい盛り上がりでも、実生活でSPY×FAMILYの話をしている人間は皆無であつた。

  然し、アニメ化された途端どうだ?

  「がんばるます」

  「ずつと前から父の娘のアーニャです」

  「アーニャ・ホージャー」

  「アーニャ、ぴーなつ好き」

  「アーニャ」

  「アーニャ」

  これはアニメとか關係なく、私がやつてゐる「一緒に遊ばう」てふゲームの中の話である。

  アーニャの格好を再現してるやつも10人くらい居た。

  もうね、バカかと。アホかと。(©︎吉野家コピペ)

  こちとらアプリで最新話しか読めないのが悲しくて、単行本の1巻を出てるのを知つてすぐくらいに買つてるんだぞ。(2019年7月4日発売、24日購入)

  そんな時に私が「アーニャです」っつっても、みんなポカーンだろ。「誰?」ってなるだろ。

  それが、アニメ化された途端もう「社会現象」だよ。猫も杓子も「アーニャ、アーニャ」

  渋谷ハロウィンではアーニャの格好をしたおつさんが、8人くらい一箇所に集結してた。もはや悪夢である。

  つまり、アニメはすごい。

  チェンソーマンが「アニメ化」される。

  国内外問はず二次創作の量が多いチェンソーマンであるが、単純にこれが「倍になる」であらう事が予測される。

  「ずつと前からチェンソーマンのデンジです。」

  とか抜かすやつも現れる筈。(?)

  マンガの話に戻すと、怪獣8号がちよつとだけTwitterで話題になつたか。

  あとタコピー。明石大橋でタコのキーホルダーを買つた。

  チェンソーマンとSPY×FAMILYは、どちらも「林士平」氏が編集を担當してゐる。また氏が担當する「ダンダダン」はアクションがすごい! とにかく繪が上手い、綺麗! 面白い! ので是非讀んでいただきたい。最初は絵柄が好みでない、男女が奇妙なポーズをしてゐてなんか古臭い、オカルトつて面白くなささうと敬遠してゐた。讀まず嫌いを克服できて本當に良かつた……。先づ主人公は、ダッシュババアに金玉を取られる。それから現在に至るまで、ずつと金玉を追つてゐる。あとめちやくちや強い宇宙人がなんか襲つて來る。妖怪の類もめつちや強い。水に觸れたら妖怪になつてしまふ男が、本当に酷い。美味しさうな飯が乘つた食卓を容赦なくひつくり返す。理由は醬油が一滴、手に觸れたから。寒いのに家はボロボロ。お湯をかけると元に戻るので、出て來るメンバー全員が水筒にお湯を入れて自衛してゐるのだが、ヒロインは首を絞められてガチで死にかける。そんな中でも、主人公は金玉が片方無い。

  後は「全部ぶっ壊す」も、氏の担当である。破壊神が現代に転生したてふストーリー。色々な既成概念を破壊してゐるマンガであり、漫画のコマやページは破壊済み。言語がぶっ壊れる回は傑作である。また、最近は「破壊魔法」そのものが壊れがちなのが面白い。

  さて、チェンソーマンのアニメの話に移らう。

  おさらひしておくと、「チェンソーマンは文明である。」

  それは、何故か?

  アニメはざつくり、音楽、ストーリー、作画、声優の演技などの分野からなる、総合芸術である。

  作画は呪術廻戦やユーリオンアイスを手がけたMAPPAである。

  音樂は米津玄師さんとKing Gnuの常田さん、マキシマム・ザ・ホルモン、People1(大衆音樂購ひました)、Tooboe(春嵐の人)、うつせえわの人、ずとまよ、凛として時雨(東京喰種のunravel)の人、エメ、バウンディ、女王蜂、カナリア、あの、いゔ。

  呂布カルマ(ラブコールを送つてゐたけど落選、二期かファイアパンチのアニメ化で有力か)

  OPや本編の作画にも相當力が入つてゐる。「映画並み」じやんてふ聲が漏れ聞こえて來る。

  「チェンソーマンはマスターピース。」

  「チェンソーマンのアニメは文明。」

  今日はこの二つを覚えて歸つて頂ければ幸ひです。

  「啓蒙」していきませう。