ここは魔物達が住む楽園の世界。
リザードマン達はムハナ達に対抗するために武器を作っていた。
しかし、材料が不足しており、鉱山を探そうにも『漢人族』と言う野蛮な人間達が鉱山を占拠していたからだ。
「困ったな、、、どうやって質の良い武器を作れるのか、、、」
鍛冶屋のリザードマンとワニ族、、人狼達は悩んでいた。
ある日、ふたなりフーレンであるサクラはいつものように獲物を捕まえて食べていたが、ちょっとお肉に飽きてきた。
「ガウ、、、、(むう、、、もっと美味しいものが食べたいなぁ、、)」
サクラはデカい獲物を担いで歩くと、、?
ココココココっ!
と何やら木の枝を叩くような音が聞こえた。
上を見ると、見たこともない小さな犬のような生き物が鉄の棒で木の枝を叩いでいた。
⭐︎『ボアボア族』ーマダガスカルに住むコボルトの亜種族。
ボアボア族は人間から逃れるために『悪魔』と恐れられた『アイアイ』に真似をする事で進化した変わった生き物である。
このボアボア族を便宜上『ヒカル』と名付けよう。
ヒカルはアイアイに教わった『狩りの仕方』で中の『芋虫』を探していた。
コンコンと叩いていると、違う音が聞こえた。
「ボア!(おっ!見つけた!)」
ヒカルはさっそく棒で木の枝に刺すとくり抜くように『芋虫』を取り出した。
ヒカルはその芋虫を美味しそうに食べる。
それを見たサクラは芋虫が美味しそうだと思い、、、ヒカルが次の芋虫を取ると、呼び止められた。
「ガウガウ!(ねえねえ!私の肉とその虫と交換してくれない?)」
それを聞いたヒカルは『?』と思った。
「ボアボア?(あれ?、、もしかしてこの地に住む獣人さん?)」
どうやら話が分かるようだ。
ヒカルはするすると木から降りるとサクラの肉と芋虫で交換した。
「ガフン!(わー美味しい!芋虫はやっぱり最高だね!)」
ヒカルも満足そうに肉を食べるが、さすがにデカい肉と小さい芋虫では割に合わない。
そこでヒカルはある提案をする事にした。
「ボア!(さすがに私の芋虫では割に合わないから何が『困った』ことがある?)
困ったこと、、、、?
サクラは恩人であるリザードマン達が鉱石が足りなくて質の良い武器が作れないと困っていたと伝えた。
それを聞いたヒカルは喜んだ。
「ボッアホア!(良かった!こう見えて『鉱山探し』は得意なんだ!)」
⭐︎コボルトは鉱山の『妖精』と言われるほど鉱物に関してはエキスパートだった。
さっそく、サクラの案内でリザードマンの村に向かうことにした。
するとリザードマン達はサクラが奇妙な客人を連れて来たことに驚いていた。
するとヒカルはこの地の現地語で流暢に喋った。
「私はマダガスカルから来た『ボアボア族』だよ!、、、なにやら『鉱石』に困っていたようだから手伝うよ!」
それに聞いたリザードマン達は族長に会わせた。
族長の話にヒカルは『ムハナ』の言葉で眉を寄せた。
「アイツか、、、、どおりでなぜかこの地にリザードマンがいるからおかしいと思ったよ!、、、私もアイツのせいでマダガスカル
には帰れなくなったからね、、!」
そう言って彼女は地団駄を踏むと、ヒカルは言った。
「こうなったら意地でも『鉱山』を見つけてやるよ!大丈夫!アホの人間が手を出せない『鉱石』なら知っているよ!」
ヒカルはカバンから『鉱石』を取り出した。
その鉱石の名は『魔邪石』と言い、人間にとって『呪いそのもの』だが、亜人達にとって宝石と負けないほど価値のあるものだ。
「この鉱石なら強い武器を作れるし、人間を斬ればあっさりと即死させることが出来るよ!」
さっそくリザードマン達はヒカルを筆頭に、、、ヒカルは地図と太鼓とダウジングを使って目的地を探す事にした。
そしてエドワード、小狼、サクラも同行することになった。
果たして彼らの運命はいかに、、、 ?
一方、ムハナは現皇帝を巧みにそそのかしてこの地を支配しようと考えていた。
まずは使い捨てである漢人族を騙して『軍隊』を作らせることに成功する、、 あとは彼らに鉱山へ向かわせて鉱石を奪い、それを元手に軍を強化するつもりだったのだ。
漢人族の武器は美しいのでムハナは漢人族に武器を作らせる。
「、、、ぐう、、、(美しいなあ)」
ライオン族であるムハナは漢人族が作った剣を見て思わず惚れ込んでいた。
もともとムハナの一族は人間が作った武器を使えば『滅ぶ』と言い伝えられていた。
しかし、ムハナは人間が作った剣を魅了してしまい、怒れる実の父親を殺した。
やがてムハナはサバンナを支配すると今度はそれぞれの国を奪う事に決めた。
この世界の支配者になる為だ。
そのため、彼に反対する雄ライオンも全て殺した。
自分の息子も殺した。
己の欲のために、、、。
、、、、だから気づかなかった。
この地の神、、、『アシュラ王』を怒らせてしまった事に、、。
一方、ヒカル一行は『魔邪石』が眠る鉱山へ向かっていた。
ヒカルはダウジングで方角を確認しながらどんどん進む。
すると進むのをやめ、ヒカルは太鼓で叩きながら踊り始めた。
ぽんぽこぽん!ぽんぽこぽん!
不思議な音色と共に現れたのは、一匹の『蛇』。
「✖️✖️✖️!(ウミちゃん、久しぶり!)」
ヒカルは謎の言語でその蛇に向かって話しかける。
「シャー?(あら、ヒカル?久しぶりね。今日はどうしたの?)」
「✖️✖️✖️✖️(『魔邪石』を取るために鉱山を探しているんだ!ウミちゃん、知らない?)」
それに対する答えを聞いたウミは心当たりがあるようだ。
「シャー(それなら『フウ』に聞いた方が良いわ。、、、フウなら『魔邪石』のありかを教えてくれるはずよ。私が呼んできてあげる)」
そういうと、ウミは自分の身体を巨大な龍に変化させ飛び去った。
しばらく待つと、ウミの隣に小さなフクロウがいた。
「✖️✖️✖️!(フウちゃん、久しぶり!)」
「ほうほう(久しぶりですわ♪今日はどうしました?)」
ヒカルはフクロウに説明をした。
「ほうほう(それなら◯◯の方角へ行けば魔邪石の鉱山がありますわ。、、、ただ、、)」
フウは困った顔して言った。
「ほうほう、、、(あそこの鉱山を支配したアルシオーネと言う『ナーガ族』がとても意地悪で有名ですわ。、、、、彼女はよそ者のくせに偉そうな態度をとるのですのよ、、)」
それを聞いたヒカルはリザードマン達に説明して、どうするか相談すると?
「ガウ!(私がやるわ!)」
どうやらサクラがアルシオーネを懲らしめるらしい。
ちなみに『ナーガ族』とは上半身が女体、下半身が大蛇という化け物の事を指す。
もともとインドに住んでいたが、ムハナによって追い立てられたらしい。
、、、もっともアルシオーネは性格が悪いので自業自得なのだが、、。
と言うわけで、ヒカル一同はアルシオーネが支配する鉱山へ向かった。
ヒカルはダウジングで鉱山の方向を確認すると、すぐに走り出した。
ビビビビビビビビビ!
「、、、この『山』だな?」
ヒカルは目の前のとんがり山を見て言う。
そこには異様な気配が漂っていた。
恐らくアルシオーネの瘴気であろう。
「『洞穴』があるね、、、よし!行ってみるよ!」
ヒカルの言葉に続いて、一同は穴に入る。
中は真っ暗だったが、人間と違って亜人の目が鋭いので迷うことなく進んだ。
、、それから一時間後、、。
「見つけた!」
ヒカルはついに『魔邪石』の山を見つけた!
リザードマン達が喜んだ。
すると、、、、?
「誰?私の『縄張り』に入った馬鹿は、、?」
出できたのは巨大な身体を持つ『ナーガ族』のアルシオーネ。
「ここは私のお気に入りの場所だから誰も入らないようにしてたのに、、侵入者を許す訳にはいかないわね、、覚悟しなさい!!」
アルシオーネは再び瘴気を放ち始めた!
彼女の放つオーラは強烈で亜人達は一瞬怯んでしまう。
、、たった一人を除いて、、。
「ガウ!」
サクラは平気だった。
アルシオーネはサクラを見て鼻で笑った。
「甘いわね、、私の『鱗』はダイヤモンドより硬いわよ?お前の自慢の牙や爪なんで効かないわよ!」
アルシオーネは高笑いしてサクラを馬鹿にした。
すると?
「ガウッ!」
ドコーーーン!
「ぐへっ!?」
、、、、なぜかサクラは牙と爪を使わず、、、『拳』でぶん殴った、、、、。
「、、、アレ?『フーレン』って『拳』を使うんだっけ?」
小狼は思わずつぶやいた。
「あっ、アレはイズミ師匠の『ストレートパンチ』だ!」
エドワードは叫んだ。
「そういえば、、、、サクラが暇そうな顔をしていたから格闘家であるヒグマ族の『イズミ夫妻』が遊び相手になってくれていたんだった、、あはは、、」
エドワードはイズミ師匠に思い出したのか?
青ざめた顔で苦笑いしている。
「ちょ、、、ちょっと!フーレンのくせに『爪』を使いなさいよ!爪を!!」
「ガウ!(問答無用!)」
サクラはアルシオーネの顎に『アッパー』を叩き込む!!
バゴォオオオオンン!!!!
それはまさに天変地異のような一撃であった、、!!!
続いてサクラは『ジャーマンスープレックス』を決める!!!
ズダーーン!!!!
「ぎゃああああああああ!!!!!」
さらに『締め技』で首四の字固めをかける!
メキメキ、、 あまりの痛みにアルシオーネの顔は恐怖に歪んだ。
「ま、、待て、、待って!こ、、降参をするから、、降、、!」
アルシオーネは言いかけたが、サクラは容赦しなかった。
サクラは大技で『キン肉バスター』を決めた!!
ドカアアアアアン!!!
激しい音と共に、凄まじい衝撃波が発生し、天井が崩れてしまう!
アルシオーネは気絶してしまった。
「ワン.ツー.スリー!」
どさくさ紛れにヒカルはカウントを取った。
こうして敗北したアルシオーネは泣きながら立ち去った。
鉱山を手に入れたリザードマン達は喜びに満ち溢れた。
ヒカルのおかげで『魔邪石』の発掘に成功し、彼らは強力な武具を作ることが出来た。
しかもただの宝飾品ではなく、神話級の防具となるほどの高性能だったのだ。
一方、ヒカルはリザードマン達の村に住み着くようになる。
ヒカルはいろいろと知識があるので、知恵袋として重宝されたのだった。
ヒカルは今日も芋虫を探して狩りをするのだった。
ー続くー