マルドゥック生活

  [uploadedimage:18809179]読めない(韓国語勉強中)。日本語でおk。

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  髪を切つて風呂に入つた。

  服を五着とパンツ一着を洗濯機に入れた。

  数へで優に九十になる祖母が、毎朝回して干して呉れると信頼しての事である。

  未だ毎日服を洗濯機に入れる事ができず、五着も溜めてしまつた。それを一度に出してしまふわけだ。回さずに洗濯槽が黴臭くなり、洗つても干すのを忘れて黴臭くなる。そんなトラウマが頭から離れない。

  一人暮らしでは、メシより風呂と掃除とゴミ出しが大事に思へる。だが実は、それは違ふ。

  何故なら人はメシさへ食へば命をつなぐ事ができるからだ。

  確かに風呂に入らず、服も同じのを二日つづけて着ると臭くなる。そして社会生活が終はるが、言つてしまへばそれだけの話である。

  掃除とゴミ出しも、しなければ部屋がゴミ屋敷になるだけだ。

  髪切つたから風呂に入つた。入つて思ふ、「風呂、大したことないな」と。

  あとは歯を磨きたい、爪を切りたい。

  カルビーのポテイトチップスの大袋(168グラム入り)が268円だつた。四捨五入したらやはり三百円で、私の記憶は正しかつた。

  日本コカ・コーラ社のジュース(1.5L)は、おらが村のスーパー(198円)より少し安かつたか。

  メシ屋は単品が429円で、メーンが1 390円に大盛が150円だつたか。

  病院の売店で茶をしばいたのが108円。

  私の財布の中身は、ガソリン代で消えた(173円/L で3000円分)。

  散髪は1 760円だつた?

  食パン五枚切り、110円。

  あとはさうだな、[[rb:魔法の小瓶 > ドリンクバー]]で飲み過ぎたぐらゐか。

  カプチーノを押したら、エスプレッソが出て来た。スチームミルクが無くて、空焚きになつたのだらう。やたら煙だけが出て来た。

  カフェモカに砂糖を入れたらゲロ甘になつた。恐らくコーヒーにチョコレートソースを入れたものなのだらう。

  紅茶は鼻と舌に自信が無いから楽しめない。甘いか渋いかしか無い。アップルにマスカット、オレンジなどのフレーバーがあつて楽しさうだつた。でも、コーヒーを飲み過ぎて気持ち悪くなつてしまひ、飲むことはできなかつた。

  玄米茶は好きだ。お米が好きだ、日本の心だ。あの、茶葉の中にポン菓子みたいなのが入つてゐる衝撃的な見た目と来たら傑作だ。茶殻なんて、ザ・生ごみぢやないか。生ゴミ生米生卵。

  あとはジャスミン茶くらゐだらうか。マテ茶とかルイボス茶とか何なんだ、あれ。私はたんぽぽ茶かどくだみで良いよ。

  [[rb:脱脂粉乳 > こなミルク]]だつたのかは知らないが、牛乳つて貴重だよね。出先だと特に。

  氷で冷やしたり、冷蔵庫に入れたりしなくてはならない。

  だから、自動販売機やスーパーでいちご牛乳を見ると、購ひ度くなつてしまふ。別に好きぢやないのに。

  メロン牛乳はガチ。クリームソーダの炭酸抜きだろ、あれ。

  

  家に猫が居ない。

  ウンミーと妹に言はれた。

  あなた、普段よく昼寝をしてゐるよ、と。当の私は全くそんなつもりは無い。寝たい時に寝て、起きたくない時に起こされてゐるだけだ。

  午睡は生産性を上げるから良い。しかしヒトてふ種は、畠の肥やしになる屎(クソ)と遺骸以外に生産できるものは無い。総じて、酸素を吸つて二酸化炭素を吐くだけである。

  部屋に飲みかけのコーヒーが放置されてゐたから、駐車場の雑草に呉れてやつた。

  私はあいつらを「勝利の花」と呼んでゐる。

  「その日人類は思ひ出した。雑草に侵食される恐怖に・・・」

  全部切つてやりたいと思つたけど、川原によく生えてゐるサトイモ系の何かだといふ事で、そのままにした。秋になつたら抜いて食つてやる。

  三十日。さうかうしてる間に、その草はヒマワリのやうな黄色い可憐な花を咲かせた。

  「どこで間違へた。サトイモの花つて黄色いのか、それにヒマワリに似てるのか・・・!?」

  私はその花を、「勝利の花」と名付けた。[[rb:人類 > ワイ]]は敗北した。まんまと騙されたのだ。

  文明の利器、人類の英知たる「グーグルレンズ」を通してきちんと調べたのに、黄色いヒマワリみたいな花を咲かせやがつた。

  畜生、何う見たつてこんな綺麗で可憐な花、食へやしないだろ。

  人類は敗北した。

  草の背丈は二メートルに達した。

  葉は病んできた。

  秋になり、それを抜いても、芋は無いかも知れない。

  私は草とグーグルに化かされたのだ。

  なのに、腐つた麦茶やコーヒーを献上してゐる。食欲故である。

  何うせ迷惑で邪魔くさい雑草だ、きつと芋も不味いに違ひない。グーグルには「無味」だと書いてあつた。

  なのに私は面倒を見てゐる。草の家畜だ。この世で最も低い人間だ。

  私は一度、どくだみ戦争にも敗れてゐる。

  多分まだ、乾燥どくだみが残つてゐる。

  あれは飲んでも腹を下さなかつた気がする。

  梅雨を越し、盆も明けて、家の生水と麦茶は飲むと腹をこわすやうになつてゐた。

  きつとヤカンも麦茶のパックもティファールも、汚いのだらう。

  そして麦茶をつめるペットボトルの飲み口と内側もさうだ。

  だから、水代はりにジュースをガバガバ飲んでしまふ。飲まなければ脱水で死ぬ。こまめに飲まないから喉が渇いてガブ飲みしてしまふ。負の連鎖だ。

  五月には雑草が生えそろふ。

  草は虫の餌であり、虫が大量に発生する。その虫が葉や野菜を齧り、齧られた植物が病気になる。雑草から野菜へと病気が感染するのだらうか。負の連鎖である。

  ツイッター文学で、園芸家と雑草との戦ひが描かれてゐた。

  そして夏も草が生える。

  田舎の道路は、車道と歩道の間を人を覆い隠すほどの背丈の草が、まさに「爆発的に」生えてゐる。

  刈つて呉れる人は居ない。田舎には人を雇ふ金が無い。きつと秋になつて、枯草を適当に片付けるだけだらう。

  あれだ。メソポタミア神話の、不死の神マルドゥックだ。

  あと、家の裏の日陰の紫陽花も、不死とばかりに長く咲いてゐた。かなりしぶとい。

  田舎の清少納言

  「夏はクソ。

  蚊、蚊、蚊、虫さされ、虫刺され。

  雑草に虫、クソクソクソクソ・・・」

  願はくば、「勝利の花」を、押し花かドライフラワーにしてやりたい。

  でも、それは叶ふまい。

  私にはそんな技術は無いからだ。

  といふかおまへ、ほんとにイモだよな?