八月兎は夏の華

  夕立が運んでくるのは、雷雨とは限らない。

  大空のバケツをひっくり返したような雨が、揺らめくコンクリート上の空気を一気に洗い流した。

  犬獣人の少年が、誰に聞いてもらうでもない悲鳴をあげながら走ってくる。どしゃ降りの中を一気に駆け抜けた少年は木のベンチにどっかりと腰かけ、肩で息をしていた。晴れるまで待つには、汗と雨でずぶぬれた衣服は、ずぶぬれた体に貼りついて堪らなく不快だった。

  「脱いじゃおうかな・・・・・・?でもどうせ帰る前に着るし、絞るだけでいっか・・・・・・」

  鞄から携帯ゲーム機とカセットケースを探していると、誰かがこちらに掛けてくる音が聞こえた。バス停に上がり込んできたのは、涼しげな色のロングスカートのを身に纏った兎獣人の女性だった。突然の雨に、彼女の衣服は持ち主のふくよかな身体を、少年にこれでもかと見せつけていた。

  「すっごい雨だねぇ・・・・・・あぁ、ごめんね。ここで雨宿りさせてもらってもいいかな?」

  少年はたじろいでいた。思春期に片足を踏み入れた時期の子どもにとって、母親の胸よりも大きな胸が雨に濡れている様は刺激が強すぎた。しかし、「人様をじろじろと見てはいけない」という分別との間で彼の心は揺れていた。彼女は少年の事などお構いなしに、懐からタオルを取り出して身体を拭き始めた。身をよじる度に髪や頬についていた水滴が弾け、豊かな肉体が左右に揺れた。

  少年は取り出しかけていたゲーム機を探るふりをして、視界の端に彼女の乳房を捉え続けていた。カセットに何を挿したのかも分からぬまま、彼女の濡れた乳房をゲーム機の端で覗き込んだ。

  突然、少年の視界に彼女の指が迫ってきた。彼女は少年の持っていたゲーム機の上部分を、指先でとんとんと軽く叩いた。

  「ご、ごめんなさい!」

  少年は思わず彼女に謝ってしまった。無意識に覗き込んでいたのがバレてしまったと思った。

  「謝らなくていいよ。私のおっぱい、さっきから見ていたのは分かってたから。おませさんだね」

  「ご、ごめんなさい・・・・・・」

  少年はただただ謝ることしかできなかった。しかし、彼女は咎める様子を見せず、寧ろ嬉しそうな表情を浮かべていた。

  「ねぇ、じろじろ盗み見してないで、触ってみない・・・・・・?」

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  「そ、そんな!は、初めて会った人に、それもお姉さんのお、おぉ・・・・・・っぱいに触る、なんて・・・・・・」

  少年の口の中で唾液が煮詰まっているように舌に貼りついて中々呑み込めない。彼女は何を思ったのか、スカートを足元からたくし上げて濡れた乳房を惜しげもなく晒した。そして少年は驚いた。「彼女」の股座に、男であれば見ない日は無い「アレ」が、薄い布地と編み込みの施された下着に包まれていた。

  「私の名前は麦川 伊吹(ムギカワ イブキ)。君の名前は?」

  「ぼ、僕は・・・・・・柴村 狛斗(しばむら はくと)です」

  「これで君と私はお互いに『知らない人』じゃあなくなったね・・・・・・?」

  ここが小学校なら、家の中だったならすぐに断れたかもしれない。

  「君と私だけの秘密、ですよ・・・・・・?」

  伊吹は内向きに閉じた太ももを狛斗に開いてみせた。夏の暑さと湿度、そして柔らかな乳房を前に、少年の理性は容易く肉欲に傾いた。

  少年の手は、ゆっくりと柔らかな双丘に伸びていく。彼にとって、自分と母親以外の胸に触るのは初めての事だった。指先と胸が触れ合い、手のひらに乳首の濡れた感触が伝わってくる。狛斗は初めて触った喜びと興奮を、じっくと味わっていた。伊吹は自分の胸にくぎ付けになっていた狛斗の事を、ただ見つめるだけではなかった。

  「それっ!」

  「わっ・・・・・・!?」

  伊吹は狛斗を抱き寄せながら、たくし上げたスカートを狛斗の頭にめがけて覆い被せた。ゆったりとしたスカートは豊満な胸にくぎ付けになっていた少年の身体を容易く包み込んだ。濡れたスカートに染み込んだ匂いと伊吹自身の匂いに包み込まれた狛斗の頭は、揺蕩う肉の波に完全に砕け散った。伊吹は溺れそうな狛斗の唇にそっと唇を重ねた。呼吸と唾液が混ざり合い、舌が絡み合う。少年は息を求めて伊吹の唇へ食らいつくように舌を吸った。こんなところで、雨の中なのに。少年の脳裏に悪い事をしているかのような、見つかったら咎められやしないかという気分が脳裏を過ったが、津波のように襲い掛かる非日常の前にあっさりと沈没してしまった。少年の心臓は痛い位に早鐘を打ち、呼吸は溺れるように浅くなり、全身の血流が一点に集まってくる。

  「ねぇ、狛斗君・・・・・・おちんちん、すっごく硬くなってるね」

  伊吹は少年の蕩けた表情をまじまじと見つめた。少年はこれが何なのか分からず、彼の腹に腰をもぞもぞと擦りつけていた。

  「な、なに、これ・・・・・・?」

  「それはね、勃起って言うんだ。こんな風にドキドキした時によく起きるものなんだ。本当は君がずーっと一緒にいたいと思える人とする事なんだけれども・・・・・・今日は特別に、私で練習してみよっか。服が乾くまで」

  少年は彼の匂いで満たされた肉の海で、ごくりと生唾を呑んだ。肉の海に蒸された少年のズボンには一点の怒張が脈打っていた。

  「早くしないと見つかっちゃうかもねぇ・・・・・・」

  「ち、ちょっと待って・・・・・・!」

  少年は伊吹に急かされるように、ベンチの背もたれに衣服や下着を引っ掛けた。硬くなった逸物でブリーフは中々脱げず、切っ先に冷たいシミができていた。やっとの思いで最後の一枚を背もたれにかけ、バス停の裏へと進んでいった。伊吹は既に生まれたばかりの姿で、夕立に全身をじっとりと濡らしながら草むらに寝そべっていた。バス停と背の高い草、そして夕立に覆われた空間に、一組の男女がいた。伊吹は狛斗の逸物をまじまじと眺めると、切っ先に口づけをしてから口へ含んだ。

  「そ、そんな所舐めたら・・・・・っ!?き、きたな、あぁぁ・・・・・・」

  突然の刺激に、狛斗の言葉は震えた。伊吹は唾液をたっぷりと絡めて女を識らない初物を甲斐甲斐しく味わう。包皮と亀頭の境目を少しずつ剥がしながら愛撫を重ねる。

  「あっ、いっ、ぶき、さん・・・・・・!おしっこ、でちゃ・・・・・・っ!!」

  伊吹は狛斗の初物を口から離した。唾液とも愛液ともつかないべったりとした粘液が滴り落ちる。伊吹は両手を自分の唾液で濡らすと、腰を屈めながら尻たぶをかき分けながら孔へ指を沈み込ませていった。雨音が無かったなら、じゅぶじゅぶと泡立てるような淫靡な水音がしただろう。伊吹の孔はみるみる愛液に溢れ、引き抜いた手と尻たぶに橋をかけた。

  「狛斗君は初めてだから・・・・・・狛斗君、そこに寝転んでくれるかな?」

  伊吹は狛斗を、バス停の傍に寝転ばせた。伊吹はバス停の壁に手をつきながら、狛斗の逸物に腰を下ろしていった。自分のおちんちんが、目の前のおっぱいの大きな男の人の中に入っていく。今から自分はどんな気持ちいことが待っているのだろう。痛い位に張り詰めた初物が伊吹の柔らかな尻たぶに触れようとしている。狛斗は自分の逸物の根元を押さえて快感に期待を膨らませた。

  「支えてくれてありがとうね。じゃあ・・・・・・痛かったら言ってね?」

  伊吹が狛斗の逸物を、もう片方の手で狙いを定めながら自らの孔へと沈めていった。亀頭が飲み込まれ、ぬるっ────と根元まで伊吹の腹の中へと飲み込まれていった。

  「全部、入っちゃった・・・・・・」

  「狛斗君のおちんちん、すっごく熱くて、お腹の中でドクドクしてる・・・・・・狛斗君、初めての挿入はどんな感じかな?」

  「えっと・・・・・・ぁうっ、なんだか、ぬるぬるしてて・・・・・・さっきみたいに、きゅうってされると、おちんちんが、ジンジンする・・・・・・」

  伊吹は思わず肉壁をつぼめると、狛斗の逸物がびくんっと跳ねた。

  「じゃあ、最初はゆっくり動くね」

  伊吹はゆったりとした腰使いで動き始めた。少年に体重をかけないよう、バス停の壁を軋ませながらぬるぬると腰を動かし始めた。狛斗の様子を見ながら休憩を挟み、暴発しないように交尾を続けていった。狛斗の逸物が脈打つ間隔が狭まり、狛斗の顔にも我慢の限界が伺えた。

  「も、もう・・・・・・っ!?」ビュグッ、ブビュッ、ビュルルルルゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・ッ!!

  狛斗の鈴口から子種が噴火のように飛び出した。騎乗位によって自分の重みで伊吹の孔に食い込んだ逃げ場のない快感は、狛斗の脳天から背筋を雷のように貫いた。伊吹も、若々しい初物の子種で満たされる感触にその身をのけぞらせながら震わせた。吐精は何分にも続き、伊吹は吐精の度に小刻みに身体を震わせながら、狛斗に覆い被さった。狛斗も、身をよじらせながらも伊吹の肉壺に腰を押し付けるようにして子種を一滴でも多く奥へ押し込んだ。

  「初めて卒業おめでとう・・・・・・♡よく頑張ったね」伊吹が囁く。

  「はぁっ、はぁ、は、ひぃ・・・・・・・・・・・・すっごく、気持ち、よかったです・・・・・・」

  吐精が止み、バスの走る音が遠くから走ってくるのが聞こえる。少年は快感の余韻から現実に戻った。伊吹は狛斗の口元に指を当てた。狛斗は頷いた。バスの運転手は、ベンチに残された衣服に目を止めたが、すぐにバスを閉めて発車してしまった。バスに人の姿は無いようだ。

  「なんとか、行ったね・・・・・・んんっ!」

  伊吹の孔からぬるりと抜け落ちた感触に、狛斗の身体が跳ねた。

  「初めてのえっちだったけれど、すっごく気持ちよかったよ。お腹の中、君の精液が泳いでるのが分かるよ♡」

  「せい、えき・・・・・・?」

  「そう。男の人がとっても気持ちよくなるとおちんちんから出る白いおしっこのことなんだ。ほら、こんな風にね・・・・・・」

  伊吹は狛斗の傍に寝転んで両足を開いた。尻からどっぷりと子種が零れ落ちていく。

  「精液はね、赤ちゃんを作る素なんだ。保健体育の授業で聞いたこと、なぁい?」

  「赤ちゃん、が・・・・・・?」狛斗は、自分がやってしまったことの深刻さに言葉を失う。

  「私は男だから平気だよ。大人になった男女でないと赤ちゃんは出来ないから安心していいよ。この雨で身体を洗ってバス停に戻ろっか」

  伊吹は夕立のシャワーを全身に浴び、外に漏れ出た精液を洗い流した。雲の割れ目から陽が射し、雨音が去っていく。伊吹は髪をかき上げながら水分を絞り出し、草原のベッドを抜けていく。ぽたぽたと狛斗の萎びかけた逸物に触れ、初めての感触を思い起こさせた。

  草原のベッドを抜け、バス停へと戻っていった。鞄の中からタオルを取り出し、伊吹に手渡した。

  「ありがとう狛斗君。まだ服は乾いていなさそうだし・・・・・・それに、さっきのが『今日の最終バス』だったみたい」

  伊吹はタオルで髪を拭きながら、狛斗に向けて目を細めた。狛斗は伊吹が何を言わんとしているのかが何となく分かり、期待と興奮に、萎びかけていた逸物に血流が集まっていった。

  「じゃあ、今度は動いてみる・・・・・・?」

  伊吹はバス停のベンチに両手をつき、自らの尻を差し出すように突き上げた。ここは人通りの少ない道路。散歩する人影も無いが・・・・・・しかし、迷っている暇は無かった。狛斗は意を決して伊吹の腰に手を添えた。

  「場所は・・・・・・分かっているよね?」

  狛斗は頷き、逸物に手を添えて狙いを定め、伊吹の孔に自分の逸物を沈み込ませた。溢れる自分の子種で、すんなりと奥まで咥え込まれた。

  「バックで入れた感じはどうかな・・・・・・?」

  「さっきのも気持ちよかったけど、こっちもすごく、気持ちいい、かも・・・・・・」

  「っふふ・・・・・・私も。もしかしたら本能的に、この姿勢が気持ちいのかもね。今度は自分で動いてごらん?」

  狛斗はにゅるにゅると蠢く肉壁に、一分一秒でも長く一緒にいたいと、尻に力を込めながら、伊吹の尻に自分の腰を打ちつけていった。腰が触れ合う度、豊満な伊吹の身体が揺れ、支えを失った腹と乳はたぷたぷと波打った。自分よりも年下の少年に、まるで雌のように組み敷かれる感覚に、伊吹の背筋はぞくぞくと粟立ち、その子種を一滴でも多く搾り取ろうと肉壁を蠢かせた。初めての吐精で敏感になっていた彼の逸物は、我慢の限界が既に来ていた。角度や突き方、長く行為をするための方法なんて知らない。だから狛斗は無我夢中で、快感に任せて伊吹の肉壺へ自らの逸物を打ちつけていった。伊吹は痛がる様子も嫌がる様子もなく、ただただ腹の底に打ち付ける感触に酔いしれていた。

  「もっ、もう・・・・・・出そうっ、です・・・・・・!!」

  「いいよっ、狛斗君・・・・・・!私の中に・・・・・・っ!」

  「~~~~~~~~ッ!!」ビュッ、ビュルゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・・・っ!!

  狛斗は腰を仰け反らせながら伊吹の孔に押し付けて咥え込ませた。「ん”んっ・・・・・・!」と、呻くような声が伊吹の口から洩れた。初物の子種に比べて量も少なかったが、本人の満足度は同じかそれ以上のものだった。吐精する度、狛斗は伊吹の孔の奥深くに少しでも確実に腹ませんとばかりに逸物を押し付けた。

  「お腹、すっごくあったかい・・・・・・私、男だけれども妊娠しちゃいそう・・・・・・」

  狛斗はどきりとした表情を浮かべた。吐精が落ち着き、逸物から血流が引いていくのと同時に、切っ先から何かに押し出されていく感触を覚えた。

  「な、何かがあたって・・・・・・」

  「あぁっ、生まれそう・・・・・・♡」

  ぐぐっ・・・・・・と狛斗の逸物が伊吹の孔から抜け落ちると、どろどろと子種の溢れた孔から丸みを帯びた塊が顔を覗かせた。

  「もしかして・・・・・・僕たちの・・・・・・?」

  「んんっ・・・・・・ふぅ・・・・・・っ!」

  伊吹の孔がミチミチと広がっていき、粘っこい音を立てて何かが飛び出した。狛斗は慌てて両手で受け止めると、塊の正体は卵のようなものだった。愛液や精液にまみれた卵のようなものは、温かく、それでいて中で何かが脈打っているのが分かった。大きさは伊吹の握りこぶしほどはあった。

  二人はバス停から近くの川へ降りて、改めて体を洗った。伊吹はふと見上げると、視線の先には錆びれた建物と倉庫が見えた。

  「今日は付き合ってくれてありがとうね。それにタオルも。洗って返した方がいいかな?」

  「え、あ、いやぁ・・・・・・こっちこそ、ありがとう・・・・・・タオルは僕も使うから平気」

  伊吹は視線を逸らしていた狛斗にタオルを手渡して抱きしめた。湿った汗と雨の香りが、少年を包み込んだ。

  「ねぇ、狛斗君・・・・・・今日よりもっとドキドキできること、してみたくない・・・・・・?」

  「ドキドキできる、こと・・・・・・?」

  狛斗は迷う間もなく頷いた。伊吹は携帯を取り出して、狛斗と連絡先を交換し合った。お互いに繋がることを確かめると、伊吹は卵を指さしながら言った。

  「その卵を、特にその中身を次に会う時まで大事に持っていてほしいな。お風呂に浮かべたり、一緒に眠ったりして」

  「これは、何なの・・・・・・?」

  伊吹は指を口元にあてて、にっこりと目を細めた。黄昏時の河川敷に、セミの鳴き声に川のせせらぎが重なっていた。

  [newpage]

  8月、公民館の会議室では少年たちと一人の女性がノートを片手に話し合いをしていた。

  「どこに何を入れようか?」「掃除を終えて使えそうなものはあるだろうか?」「何を入れようか?」「何が必要だろうか?」「どんなことをしたいか?」・・・・・・・・・・・・談義を遮るように携帯のアラームが鳴り響いた。携帯の持ち主は狛斗のものだった。

  「話が脱線したと思ったからタイマーをかけたからね。色々なアイデアが出てきたけれど、まずは部屋の間取りを考えてみようよ」

  狐獣人がはっと手を挙げた。

  「それなら、図書館に良い本が何冊か知ってるよ!」

  「そういえばあそこに通い続けてたな。取りに行くの手伝おっか?」

  一回り体格の大きな豚獣人の少年が狐獣人に呼びかける。

  「ありがとう!何冊か高い所にあるかもしれないから助かるよ」

  伊吹はペットボトルに入ったスポーツ飲料を少年たちに配っていった。

  「その前に、まずは水分休憩にしましょうか。すっごく沢山話し合っていたから喉乾いてるでしょ?」

  少年たちはお礼を言いながら飲み物を受け取ると、待ちきれないとばかりに喉を鳴らして飲み始めた。ペットボトルに貼りついた水滴が汗ばんだシャツにぽたぽたと零れ落ちていく。少し落ち着いた狐獣人の少年と豚獣人の少年は、顔を見合わせて頃合いを見て図書館へと向かった。冷房の効いた図書館の独特な臭いに、狐獣人の少年は、お目当ての本を探しながら数週間前の事を思い出していた。

  夏の図書館は知識の宝庫であり、憩いの場所でもある。子供たちにとっては冷房の効いた静かな部屋で、知識の探求と課題の消化をするにはうってつけの場所である。

  狐獣人の少年は、虫や植物の図鑑を抱えながら、きょろきょろと辺りを見渡していた。そして盗人のように、何かを隠すように薄い一冊の本を抜き取ると、植物の図鑑に挟み込んで、いそいそと受付の視界から外れた所にある机へと向かった。挟んでいたのは性教育に関する本だった。夏休みの宿題を片付ける間の、ささやかなご褒美のようなものである。少年は黙々と今日分の課題を終わらせると、持ってきた図鑑を開き、中に挟んでいた本をそっと開いた。男女の体のつくりや生殖器の構造が、種族ごとに記載されていた。少年の股間の膨らみは増していき、息を殺しながらページをめくっていった。

  「あれ、珍しいね・・・・・・そっか、夏休みだもんね。何読んでるのかな?」

  「っ!?」

  少年は背中をビクッとさせて上を見た。声の主はゆったりとした半袖のシャツと半ズボンという装いの、兎獣人の女性だった。炎天下の中を歩いてきたからなのか、髪が少し汗ばんでいた。ゆったりとした服からでもわかる柔らかな肉付きのお姉さんだった。少年の頭の中は、授業中にこっそりゲームをしていたのが見つかってしまったような恥かしさと驚きで埋め尽くされた。おまけに開いているページは赤ちゃんがどうやって授かるのかを説明している場面・・・・・・。気まずさと恥ずかしさで、今すぐにでも逃げ出してしまいたかった。けれどもここは図書館の奥。見つかりにくい反面、逃げられる場所なんて無い袋小路だった。兎獣人の女性は隣の椅子に腰かけて図鑑に挟まれていた本をまじまじと見た。

  「へぇ・・・・・・君、こういうのに興味があるんだね」

  少年は顔を赤らめながらこくりと頷いた。耳と顔が熱いのは、夏のせいではないだろう。兎獣人は性教育の本をパラパラとめくった後、少年に囁いた。

  「興味があるなら・・・・・・私と『実習』、してみませんか?」

  「実習」という言葉に、少年の尻尾と耳がぴくんっと持ち上がった。

  「お姉さん、誰・・・・・・?」

  「そっか、自己紹介がまだだったね。私は麦川伊吹。君の名前は?」

  「ぼ、僕は・・・・・・渡瀬稲成(わたせ いなり)です」

  伊吹は稲成を連れて外の多目的トイレへと入っていった。清掃以外では誰も来ることの無い、人気の無い場所である。

  「それじゃあ『実践』始めようかしら」

  伊吹はそう言うと、シャツとズボンを脱ぎ始めた。豊かな乳房に下着は無く、パンツだけとなった。突然の実物に、稲成は興奮を隠しきれなかった。

  「図鑑や映像で見るのも大事だけれど、『実物』に触れることも大事だと思わない?」

  「で、でも・・・・・・初めてあった女の人とするなんて、してもいいの・・・・・・?それに、こういうことは、お互いに好きになった大人の男の人と女の人がすることだって・・・・・・」

  稲成は視線を伊吹から逸らしながらも、豊満な乳房にくぎ付けになっていた。

  「確かにそうだよね。だけどね、稲成君・・・・・・」

  伊吹は稲成の手を取ると、自分のパンツに手を当てさせた。青と白のボーダー柄なパンツ越しに、男なら触り慣れた膨らみがあった。

  「伊吹、さ・・・・・・ん?」

  「実は私、男なんだ・・・・・・それにこれは練習。本だけでは分からないことも教えてあげるね♡」

  伊吹は張り詰めたテントのようになったパンツに手をかけてするりと脱いだ。屹立した逸物がパンツに引っかかってぷるんっと弾んだ。その豊満な体格に似合わず逸物は大ぶりで、半ば剥けた亀頭からは透明な蜜を滴らせていた。稲成も伊吹に促されるまま、衣服を脱ぎ始めた。脱いだ服を畳む暇も惜しいとばかりに、鞄の上に脱ぎ捨てた衣服を積んでいった。靴以外を脱ぎ捨てた二人は臍を重ね合わせ、唇を吸い合い、舌を絡ませあい、体温を共有していく。稲成は無意識に柔らかな伊吹の腹に自身の股間を擦り付けた。

  「稲成君のおちんちん、すっごく硬くなってるね・・・・・・それにもうしたいって気分でいっぱいだね」

  何だか恥ずかしい事を指摘されたような感覚に、稲成は顔を赤らめて頷いた。

  「実は私も、早くしたくてウズウズしてたんだ・・・・・・♡」

  伊吹は稲成の半ば皮に包まれた逸物をしゃぶり始めた。熱気の籠った汗の塩気と独特の匂いに、伊吹の理性も蕩け始めた。唾液をたっぷりと絡め、包皮と鈴口の中にもたっぷりと纏わせていった。唾液のたっぷり絡んだ逸物を口から解放して、顔を覗かせた鈴口に口づけをすると、鞄の中から小さなパックを取り出して、中からとろりと白濁した液体を手に取り、唾液と絡ませて孔を中心に塗り込むと、トイレに腰かけるようにして孔が良く見えるような体勢で両足を広げた。稲成は吸い寄せられるように、伊吹の孔をまじまじと見つめた。

  「この孔って・・・・・・汚いんじゃないかな・・・・・・?」

  「綺麗に洗ってあるから大丈夫だよ。本当は女の人のに入れるのだけれど、今日は『ここ』で練習しようか」

  稲成は糸を引きながら開いては閉じてを繰り返す伊吹の孔に、鈴口で何度もキスをしてから腰を沈めていった。稲成が腰を動かそうとした瞬間、伊吹は稲成の腰に両足を回してがっちりと固定した。

  「・・・・・・~~~~~~~~~~ッ!!」稲成は初めての感触に尻尾の毛が逆立ち、ぎゅっと目をつぶって伊吹の腰にしがみついた。

  「挿入してすぐに動かないで、こうしてまったりと馴染むのを待つの。初めての感想はどうかな?」

  「すっごくぬるぬるしてて・・・・・・先が、すっごくじんじんします・・・・・・」稲成は肩で息をしながら伊吹の手に手を重ねた。

  同性とはいえ挿入した事実に、鈴口めがけてどろりと熱いものがこみ上げてくる。伊吹が繋がり合ったまま身じろぎをする度に肉壁がきゅうっと締り、稲成の初物はびくっと跳ねた。

  「じゃあ少しずつ、ゆっくり動いてみようか。出そうになったら休憩しようね」

  稲成はこくりと頷いて、伊吹の肉壺を味わった。愛液で濡れた股座がぶつかり合い、離れる度に細い橋が架かっては消えた。腰を振っては休憩を挟んで伊吹のふくよかな乳房や腹肉を揉みしだいた。伊吹もお腹をさすりながら初物を味わった。抽挿と休憩の感覚が徐々に狭まり、鈴口で抑え込んでいた熱く滾るものが、せき止めている隙間から何度も漏れ出そうになる。

  「いぶきっ、さん・・・・・・も、もう限かっ・・・・・・!」

  「そうそう。我慢しないで奥にいっぱい出していいからね・・・・・・♡」

  「あっ、あぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・っ!!」ビュルッ、ビュルルルゥゥゥゥゥゥゥ~~~~~ッ!!

  決壊寸前だった鈴口から、魂まで吐き出してしまいそうな勢いの子種が吐き出された。稲成の身体は雄の本能に突き動かされるように、伊吹の奥深くへと種を注いだ。初めての吐精は、全身に痺れるような快感をもたらした。吐精する度に血流が逸物から引いていく。稲成の亀頭はジンジンとヒリついて、伊吹の肉壁が波打つたびにビクッと自分の意思とは裏腹に身体を強張らせた。残弾を撃ち尽くした稲成の逸物は伊吹の肉壁から愛撫を受けながらつるりと抜け落ち、どろりとした橋をかけた。伊吹の孔から、ごぷりと白く粘っこい液体がつうと伝い、トイレに垂れ落ちていく。

  「初めて卒業おめでとう♡」

  「伊吹さん、これって・・・・・・?」

  「これはね、『精液』っていうものだよ。男の人が気持ちよくなると出る、赤ちゃんの素だね」

  性教育の本で読んだ記事が、稲成の脳裏によぎる。伊吹はトイレットペーパーで溢れた分を優しく拭きとると、稲成の注いだ子種が詰まった腹を撫でた。

  「稲成君の精液、とっても熱くてたぷたぷいってるよ・・・・・・。私が女の人だったら妊娠しちゃうかも・・・・・・♡」

  稲成も、精液でドロドロになった逸物を優しく拭きとって便器の中へ放った。

  「お疲れ様。とっても気持ちよかったよ♡」

  「は、はい・・・・・・すっごく気持ちよかったです」

  「ねぇ稲成君、お勉強の友達・・・・・・欲しくなあい?」

  「勉強仲間・・・・・・?」

  稲成は、こういう知識は持っていたけれども、誰かに話すのは憚られていた。けれども、そういう友達が増えるのなら・・・・・・悪くないかもしれないと思った。

  「うん、うん・・・・・・!すっごく欲しい!」

  「そっか・・・・・・。じゃあ、連絡先の交換、しよっか♡」

  伊吹は携帯を取り出すと少年の電話番号とメールアドレスを登録しあった。お互いにきちんとつながる事を確認すると、伊吹は下半身を露わにしながら床にしゃがみはじめた。

  「ど、どうしたの・・・・・・?お腹、痛いの・・・・・・?」

  「ううん。大丈夫・・・・・・ただ、お別れする前に受け取ってほしいものがあるの」

  伊吹がそう言うと、屈んだ両足に力を込め始めた。ぶぴゅっ、ぶぷっと稲成の子種を溢れさせながら、伊吹の孔を内側から拡げながら何かが産み落とされようとしていた。卵は伊吹の気持ちい部分を抉っていくのか、卵が外界に晒されて行くにつれて伊吹の逸物が硬く大きくなっていき、切っ先から透明な蜜を溢れさせていた。拳ほどの大きさまで広がった孔を晒しながら、伊吹は身体を震わせながら蜜を床にまき散らしていった。

  「あっ、あぁっ・・・・・・!」ぶぽんっ!

  伊吹の孔から手のひら大の卵のようなものが飛び出した。精液や愛液にまみれた卵を手洗い場で軽く洗うと、稲成に手渡した。

  「伊吹さん、これって・・・・・・」

  「君と私だけの秘密だよ。次に会う時まで、一緒にお風呂に入ったり、抱いて眠ったりして大事に持っていてほしいな」

  稲成はハンカチで卵を包み込むと、何も入れていないポケットへ丁寧にしまった。多目的トイレの扉が開き、籠っていた熱気が夏の空気に溶けていく。爽やかな風が、汗に濡れた髪を梳かしていった。

  [newpage]

  「秘密基地」の作戦会議を終えた少年たちは、立てた計画を基に作業を始めていった。近隣の住人にも許可を得て、安全に気を付けながら作業を始めていった。物置には蜘蛛の巣が張り、砂ぼこりが積もっていたものの、秘密基地に耐えうる丈夫さを誇っていた。少年たちは箒や雑巾を手に、床や天井、壁を掃除し始めた。持ってきた服はあっという間に汚れたが、体操服のお陰で汚れても気にならなかった。「汚れたなら、近くの川で洗えばいい」と、泥や埃に果敢に挑んでいった。

  太陽が真上に差し掛かった頃には掃除が終わり、倉庫の中から出てきた子供たちの体操服は運動会の時よりも汗と埃にまみれていた。

  「お疲れ様!お昼ご飯食べる前に、皆で汗と埃で汚れた服を洗おっか!」

  伊吹の一声に、少年たちは驚いた顔を見せたが、すぐにうなずいて川岸まで降りて一斉に体操服と下着を脱ぎ始めた。足を怪我しないように靴はそのままに、少年たちの豊かな身体が露になって、汗が弾ける。ドロドロに汚れた体操服や下着を川の水に晒して、手でこすったり、足でバチャバチャと踏んで汚れを溶かしていく。踏みしめる度にぶるんっと胸や腹、尻たぶが揺れる。年頃の少年にしては大ぶりな逸物が汗と共に揺れても恥じらいは無かった。

  「そっち持ってくれるー?」

  「あいよ!それじゃあ、せーのっ!」

  ざぶざぶと洗った服の両端を持って、合図とともに絞っていく。何度も繰り返すうちに息も合っていき、服や下着からは水滴が零れることは無くなった。倉庫に残っていた物干しラックを組み立てて真夏の風に晒し、今度はくるぶしくらいの深さしかない川の中で、少年たちはざぶざぶと体を洗い始めた。ひんやりと心地いい水が全身の体毛に染み渡って、風邪がそよぐたびに心地よい声がせせらぎに乗ってこだまする。

  「暑かったね~・・・・・・」「この天気のせいじゃなくて、なんか蒸し暑かったよね」「暫くは窓開けてやろっか」「帰りにアイス買いに行こうぜ!」「秘密基地に何置こうかな・・・・・・?」

  川の中に腰を浸して涼しさを堪能しあう。浅いから流される心配も無い。人通りの少ない場所だから見られることも無い。近くをバスが時折通りがかっても、気付かれることは無いだろう。

  伊吹がおもむろに隣の少年の逸物に手を伸ばした。「ひゃうっ!?」と驚いたが、嫌がる素振りも無く、「お返しだ!」と伊吹の逸物に手を伸ばし始めた。ここなら汚れを心配する必要も、誰かに見られる心配も無い、解放された性欲に少年たちはその身を委ねていった。少年たちの玉は少なくとも片側だけで握りこぶしはありそうなほど大ぶりで、血流の集まった竿は片手で収まりきらない程の大きさと太さになっている。川のせせらぎに、包皮と鈴口が粘っこい音を立てながら扱かれ、未知の快感に期待を膨らませる喘ぎ声が混ざり合う。大きさも太さも様々な若さ弾ける逸物からは、彼らの喘ぎ声と共に白濁とした噴水が飛び出していった。ぼちゃぼちゃと精液が川面に落ちていき、火照った身体に川の水が心地よく染み渡っていく。少年たちは川の水に半ば皮に包まれた逸物を指で優しく剥きながら残った精液を洗い始めた。吐き出し切って萎えた逸物にスッキリした面持ちの少年たちは川から上がり、身体を衣服が乾くまでの間、日当たりのいいレジャーシートの上で一糸まとわぬ姿で、伊吹が用意してくれていたお弁当にありついた。

  「体力と体格のある子が一人でもいると、こんなにも作業が捗るなんてねぇ~。これなら思ったよりも早く完成しそうだね」

  伊吹は豚獣人の少年にそう言うと、当人は照れ臭そうに顔を弁当箱で隠していた。美味しそうに弁当を囲み、胸と腹が波のように揺れる。豚獣人の少年は、木漏れ日がきらきらと光る伊吹の乳房に、数週間前の「きっかけ」を思い出して股間の逸物に熱が戻ってくるのを感じた。

  更衣室は家以外で裸体になっても許される、裸体を見たとしても咎められることも無い場所だ。

  豚獣人の少年はいつものようにプールで泳ぎの練習を終え、更衣室で着替えを始めていた。

  「今日もしっかり練習できたし、勉強の気分転換にもなっていいな。それにしてもあのお姉さん、どこから来たんだろうな・・・・・・」

  少年はプールで会った兎獣人の女性の事を思い出していた。豊満な胸と腹をスポーティーな黒っぽい水着で覆い隠し、悠然と泳いだり外に日光浴をしていた。あんなに綺麗なお姉さんだったら、この近くでも話題になる筈。けれども、今までそんな話を聞いたことが無い。この夏だけこの街にやって来たのだろうか?

  少年は水泳パンツを下ろしてため息をついた。プールの授業やトイレの度に自分の逸物の小ささに劣等感を感じていた。背丈は同じ学年の中で背の大きい順に並べば前側になるものの、ふっくらとした体格故なのか、逸物は片手で包めてしまえる程の大きさしか無い。日常生活に支障をきたしていないものの、男としては気にならない訳が無い。以前受けた保健体育の授業でも、「今は小さくても問題ない。大きさは種族や年齢、発達度合いによって変わるのだから気にする事ではない」と言われていたものの、思春期に片足を踏み入れた自分にとっては一刻も早く大きくならないものかと、人目を忍んでは伸ばしたり揉んだりを繰り返す日々だった。ここ最近、竿の部分を扱くようにして刺激を加えると大きくなることが分かったものの、すぐに縮んでしまう。

  「最初から大きくならないかな・・・・・・」

  「大きくなりたいの?」

  少年の頭の上で声がした。声の主はさっきのお姉さんだった。

  「お、お姉さん!?」

  「あ、さっきプールで泳いでた子じゃない。どうしたの?自分のおちんちんを見つめて」

  少年は慌てて海パンを戻して精一杯の話題を逸らそうとする。

  「え、あ、あの、お姉さん、女の人の更衣室はあっちだよ・・・・・・?」

  「あぁ、そっか。確かにそうだよね。でもここであってるよ。だって私・・・・・・君と同じ男だからね」

  そう言うと兎獣人の女性は、下半身の水着をするりと下ろして見せた。水着の膨らみからは予想できなかった程の大きな逸物が、「彼女」の股間から垂れ下がっていた。

  「え、えぇ・・・・・・?」

  「本物かどうか、確かめてみる?」

  女性は少年に近付いてみせた。少年は突然すぎる出来事を上手く処理できず、「彼女」から目を逸らした。

  「え、あ、いや・・・・・・いい、です・・・・・・」

  「驚かせてごめんなさいね。ロッカーを使ってもいいかな?どうやら近くのロッカーを使ってるみたいで・・・・・・」

  「い、いいです、よ・・・・・・」

  「ありがとう」

  彼女はそう言うと、慣れた手つきで着替え始めた。少年も足早に着替えを済ませようとする。けれども、水着の中でムクムクと膨らんでいたせいで、中々脱げずにいた。大きくなっているのを見られるのは何だか恥ずかしい。けれども彼女の胸も見たい。せめぎ合う理性の中で、少年は着替えをしていった。

  少年がやっとの思いで着替え終わると、彼女は自分の首にタオルをかけながら話しかけた。ふんわりとした薄手のスカートを身に纏った姿は、数分前の光景をしらなければ女性と見紛う程だった。

  「ねぇ君、もしかして・・・・・・私のおっぱいとおちんちん、見てたでしょ?」

  「あっ、え、その・・・・・・ごめんなさい・・・・・・」

  少年は飛び上がった。確かに見入ってしまっていたが、咎められると改めて事の重大さを思い知らされる。少年は申し訳なさそうに頭を下げた。

  「えっと、その・・・・・・この後、いいですか?のぞき見してしまったおれ、いや、お詫びをしようと・・・・・・」

  「お詫び?ううん、気にしなくていいよ。おっぱいとか気になっちゃうお年頃だもんね・・・・・・でもここは喜んで頂くね♪」

  更衣室を抜けたロビーにある自販機で、少年は自販機の陳列棚と財布の中身を交互に睨み返していた。彼はプール帰りのアイスを何よりの楽しみにしていた。アイスも食べたい。けれども「お姉さん?」にお詫びもしたい。分けて食べられそうなアイスは・・・・・・棒が二本刺さっており、真ん中で割るような形をしているアイスにした。少年は財布の中身に別れを告げ、涙と生唾を呑んで購入ボタンを押した。少年は持ってきたアイスを袋から取り出すと、両手で一本ずつ棒を握り、二つに割ろうと力を込めた。

  みしっ。割れ目の途中で折れてしまい、何とも不恰好で不平等な形に割れ目が入ってしまった。少年は少し躊躇いながら、大きい方を「彼女」に差し出した。

  「いいの?君が買ったアイスなんだから、大きい方をもらっても・・・・・・ううん、君のお詫びの印、ありがたくいただくね」

  少年も隣に座って黙々とアイスを食べ始めた。キンキンに冷えたアイスが、しゃおっと割れて口の中で解けていく。食べ終わったらもう会えないかもしれない。少しでも長くいようと、いつもなら5口とかからないアイスを丁寧に味わっていった。少年のアイスが半分くらいなくなってくると、彼女のアイスは殆ど無くなっていた。むしろ少年の事を待っているかのような雰囲気さえ放っていた。

  「えと、あの・・・・・・どうかしたんですか?」

  「うん?アイスを奢ってくれたお礼をしようと思ってさ。どんなお礼が喜ぶかな~って考えてた所」

  「お礼だなんてそんな・・・・・・いや、でも・・・・・・」

  少年は困ってしまっていたが、アイスのお礼に何をしてくれるのか、期待に胸を膨らませている自分もいた。少年は残りのアイスを一気に食べ切ると、粘っこくなった唾を飲み込んで答えた。

  「お姉さんのお礼なら、何でも・・・・・・!」

  少年は力強く頷いた。お姉さんもにっこりと微笑みを返すと、自己紹介を始めた。

  「私は麦川伊吹。君のお名前は?」

  「お、緒方猪木(おがた いのき)です」

  「じゃあ猪木君、私と一緒に来てもらえるかな?」

  少年がお姉さんに連れられた先は、敷地内にある公園だった。ベンチから野球場と芝生の運動場を見下ろせるが、この時間帯はベンチが木陰になっていて、居心地が良かった。お姉さんは腰を下ろすと、スカートをたくし上げた。スカートの胸袋に持ち上げられた乳房は、だぷんっとお腹に跳ねた。少年は唾を飲み込んで、その光景に見入っていた。

  「猪木君は見てるだけのいいのかな?」

  伊吹に促されるまま、猪木は自分の両手を伊吹の乳房に沈み込ませた。母親ものよりも柔らかくもハリのある乳房に、この時だけは自分の両手はこれを触るためだけにあったんだと思った。乳首をつまんだり押したり、乳房を持ち上げたり両手で包み込んだりしていった。ズボンの中では竿に血流が漲り、小さくも雄としての興奮を露わにしていた。

  「ねぇ猪木君・・・・・・もっと気持ちいいこと、してみたくない?」

  伊吹は自分の胸で見えなくなっている猪木の股間をそっと撫でた。猪木は不意打ちのように敏感になっているところを触られて身体を強張らせた。

  「きもちいいこと、って・・・・・・?」

  「ふふっ、それはお楽しみに♪ささ、早く脱いじゃお。そのままだと汚れちゃうし」

  猪木は伊吹に促されるままに脱ぎ始めた。これから起こる楽しみに待ちきれないとばかりに、脱いだ服を丸めてベンチの端に固めて置いた。腹の肉を打とうと、猪木の竿がビクビクと屹立していた。

  「うぅ、恥ずかしい・・・・・・」

  「おちんちんが小さいのが恥かしい、ってことかな?」

  猪木はこくりと声を殺して頷いた。伊吹は納得したように頷くと、ベンチから降りて猪木に跪くような姿勢で猪木の逸物を愛おしそうに撫でまわした。

  「今は小さくても全然大丈夫・・・・・・だけどやっぱり、すぐにでも大きくなりたいよねぇ・・・・・・」

  伊吹は唾液を自らの乳房や手にたっぷりと垂らし、猪木の逸物を包み込むように愛撫していった。んじゅっ、ぐじゅっ、と柔らかな手の中で猪木の逸物はムクムクと血流を一点に集中させていった。あれだけ焦がれていたおっぱいを堪能した満足感もあり、射精に上り詰めるのにそう時間はかからなそうだった。けれども、伊吹は吐精の波が来そうな所で休憩を挟んでいき、中々吐精にまでは至らせなかった。行き場を失った情欲が猪木の逸物をより硬くさせていき、猪木は自分の心臓が胸と逸物の二つに増えたような感覚を覚えた。気付けば猪木の逸物はグングンと反り返り、臍を叩かんばかりに青空向けて鈴口を震わせていた。愛撫の刺激で敏感になってしまったのか、ちょっと触れてしまっただけで爆発してしまいそうだった。

  「伊吹さん、何だか、出ちゃいそう・・・・・・」

  「じゃあ早速、本番、シてみようか・・・・・・」

  伊吹はスカートを一気に脱ぎ去るとベンチから足を投げ出す姿勢で両足を広げ、尻の谷間を広げて見せた。ピンクに熟れた孔から弾ける蜜が,木漏れ日にちらちらと反射している。猪木の本能は,これから自分がする事を理解し,自分の竿に手を添えながら伊吹の孔目掛けて腰を沈めた。

  「んんっ・・・・・・!」

  「──っああ・・・・・・」

  猪木の逸物が伊吹のぬるりとした柔らかな肉壁に包み込まれた思った瞬間,ぎゅうっと猪木の逸物を締め上げた。熱い湯をかけられたような熱い快感が亀頭をから背筋にかけて猪木の体を貫いた。突然の感覚に,咄嗟に逃れようと腰を引いた瞬間,伊吹の両足が猪木の腰を押さえ込んだ。

  「先っちょがジンジンするでしょ?でも驚かなくても大丈夫だからね。こうしてしばらく待っていれば,ジンジンするのも収まってくるからね。それまでお腹やおっぱい,触っててもいいからね」

  猪木は,うっすらと汗の滲む伊吹の豊満な体を味わった。柔らかな乳房や腹肉の感触に,猪木は亀頭からジンジンと伝わる痺れも気にならなくなっていった。伊吹も、猪木がぎこちなく触れる様に、下腹部をきゅうきゅうと締め付けていった。猪木は、もぞもぞと伊吹に尋ねた。

  「そろそろ・・・・・・動いてもいい?」

  伊吹はこくりと頷いた。猪木は待ってましたとばかりに腰を振り始めた。亀頭が肉壺と擦れ合う度に走る感覚に、全身をビクりと震わせながら腰や腹を伊吹の腰にぶつけていく。互いの短い喘ぎ声が、セミの鳴き声に溶け合っていく。痛みは徐々に快感に変わっていき、何かが尿道からせり上がってくるような気配がまたやって来た。猪木はきゅうっと尻の穴と鈴口に力を入れて出そうになるのをこらえていた。

  「伊吹っ、さん・・・・・・っ、も、もう出そうです・・・・・・!」

  猪木は腰を引こうとするのを、伊吹はさっきよりも猪木の腰に両足を強く絡めた。

  「あっ、ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・っ!!!」ぶびゅっ、びゅぐっ!びゅるるるるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・・・・・・・ッ!!!

  突然の快感に、猪木は悲鳴にも似た嬌声をあげながら伊吹の肉壺奥深くに子種を吐き出した。前戯で抑え込まれていた分もあり、体中の水分を絞り尽くすかのように精が注がれていった。豚獣人特有の段階的な吐精は、初めての肉壺に子種を吐き出せた達成感によって打ち砕かれ、最初から最後まで本命の濃ゆい精を吐き出し続けていった。猪木は吐精の度に何度も身体を震わせながら、腰を奥へ奥へと押し付けていた。ストックされていた精を吐き出し切った猪木の逸物は徐々に血流が引いていき、つるりと伊吹の肉壺から抜け落ちていった。伊吹の孔と猪木の亀頭につぅ、と儚い橋を架けて芝生にぽたりと落ちた。全身に汗を浮かべた二人に、自転車が走り抜ける音がやけに近くに聞こえた。

  「白いおしっこだ・・・・・・伊吹さんごめんなさい・・・・・・」

  「ううん、謝らなくても大丈夫だよ・・・・・・この白いおしっこは『精液』って言ってね、赤ちゃんの素になるんだ・・・・・・君の精液、すっごく熱くて濃かったよ・・・・・・♡」

  伊吹の亀頭から透明な蜜が一筋流れ、腹に水たまりを作った。猪木は、自分の逸物を褒められるだけでなく、クラスの誰もしたことが無いような行為を褒められたことに、満足感と達成感を覚えた。

  「猪木君・・・・・・・もっと気持ちよくなりたいでしょ?それに、おちんちん・・・・・・もっと大きくなりたいでしょ?」

  猪木はドキリと伊吹の顔を見つめた。むくりと自分の逸物に熱が戻っていくのを感じた。

  「じゃあ猪木君・・・・・・私との約束、守ってくれる?」

  考えるまでも無く猪木は頷いた。伊吹は尻たぶの花弁を何度もヒクつかせると、孔からぬるぅっと塊を覗かせ、精液と腸液の混ざりあった粘液と共に卵のような塊が飛び出していった。猪木は咄嗟に卵を受け止めると、卵が微かに脈打つのを感じた。

  「これ、卵・・・・・・?」

  「そう。次に会う時まで、その卵を大事に持っていてくれるかな?特にその中身を」

  「大事に・・・・・・?」

  伊吹と連絡先を交換した後、猪木はその日の夜に卵を風呂に浮かべたり、表面を綺麗に洗ったりした後、枕元に抱き寄せて眠った。

  卵は音もなく割れた。ミミズとも蛞蝓ともつかない生き物が、ぬらぬらと猪木の腹に這い上がった。生き物は夏の寝巻に腹を出しながら大の字で眠る猪木の臍に音もなく滑り込んだ。

  「んぅ・・・・・・」

  猪木はくすぐったそうに寝返りを打つ頃には、生き物は「ちゅるんっ」と尻尾を震わせて最後の尾を滑り込ませた。

  [newpage]

  作戦会議で組み上がった設計図を基に、少年たちは材木を切り、鑢をかけ、釘を打ち込んでいく。釘が打ちつけられる度、鑢を往復させる度、少年たちの胸や腹がぶるんっと汗と共に弾ける。軽トラックに積まれた資材はみるみるうちに減っていき、昼食休憩に入る頃には殆どの資材が家具に変わっていた。鍵付きの収納箱を兼ねた椅子や物置棚を作り、瓶のケースを骨組みに、捨てられていたマットレスと布団を再利用したベッド・・・・・・どれも試行錯誤の賜物であった。

  「ずいぶん片付いたな・・・・・・最初はもっと時間がかかるかと思ったけど、ユーリのお陰で少ない材料で済んだよ!」

  ユーリと呼ばれた狸獣人の少年が、猪木の言葉に照れ臭そうに笑った。彼のシャツは汗でべったりと身体に貼りつき、ぷっくりとした乳首や腹が浮き出ていた。

  「ありがと!伊吹さんが前に『もっと良くできないか?って考える癖をつけるといい』って言ってたんだ。それに、皆のアイデアや材料が無かったらこんなに上手く作れなかったよ」

  汗と埃で汚れた服や下着を洗った少年たちは、昼食を済ませると、泳いだり昼寝をしたりと思い思いに開放感を楽しんだ。稲成とユーリは箱の中に入れるものの選定をしていた。稲成がユーリの持っていた雑誌の束から一冊を取ってパラパラと中身を確かめると、顔を赤らめながらユーリに尋ねた。

  「ね、ねぇ・・・・・・ユーリの持ってる雑誌、もしかして・・・・・・」

  「あぁ、これね。前の秘密基地でこっそり集めてたんだけど・・・・・・ってイナリ、もしかしてコーフン、しちゃった?」

  「ゆ、ユーリだって興奮、してるじゃんか・・・・・・」

  イナリの竿が臍の上でぐんっ、と鎌首をもたげていた。イナリは慌てて隠そうとするが、ユーリの竿も、半ば皮を被った亀頭を天井に向けて蜜を溢れさせていた。

  「あっ、いっけね・・・・・・『疲れマラ』ってやつかな。疲れると、こうなることもあるみたい」

  「そ、そーなんだ・・・・・・ね、ねえユーリ」

  イナリは膝で歩きながらユーリに近付いた。ぐっ、ぐっと、ユーリの脇腹に自身の逸物を押し付けていた。

  「実は俺もなんだ・・・・・・ここだとまた掃除しなきゃいけないから、あっちでシようぜ」

  ユーリは秘密基地の奥、空き家横の茂みに目をやった。

  ユーリはワセリンをたっぷりと指につけると、自分とイナリの竿にたっぷりと塗り込んでいった。

  「なんだかヌルヌルするけど、ローションじゃないの・・・・・・?」

  「こうすると長くできるんだって。じゃあ、今度はこっちを塗るから、うっかり暴発すんなよ?」

  ユーリはたっぷりと唾液を手に取ると、ワセリンを馴染ませた互いの竿に唾液を絡ませ、そのまま自分の孔に唾液を塗り込んでいった。イナリがユーリの尻たぶに手をかけ、孔の位置を確かめるようにゆっくりと開いた。ぷっくりと充血した縦割れの孔は唾液に濡れ、交尾を待ちわびるようにヒクつかせていた。

  「じゃあ、入れるよ・・・・・・」

  稲成の亀頭が、くぷりとユーリの肉花弁に吸い付く。稲成は短く息を漏らしながら、一歩、また一歩と彼の腰へ近づけていく。ぴったりと腰をつけた稲成とユーリは大きくため息をつく。

  「イナリのチンコ、結構大きくなったよな・・・・・・ここまで入ってるのが分かるぜ」

  ユーリは自身の下腹部を撫で、竿から透明な蜜を垂れ流していた。裸体で外を出歩き、本来ならば「出す」ための場所に、逸物を「入れ」られる非日常が折り重なる。ユーリは伊吹と初めて出会った数週間前のことを思い出し、亀頭と肉壁をヒクつかせた。

  夜の魔力は、通り馴染んだ同じ道でも、異なる気配を漂わせることがある。気配の奥に魔性のケダモノが佇んでいることもある。

  狸獣人の少年が自転車を走らせ家路についていた。少年は夏期講習を頑張った自分へのご褒美と水分補給を兼ねて、公民館の近くへと自転車を走らせていった。公衆トイレ裏に自転車を停め、自販機にお金を入れる。涼やかな夏の夜に甘い炭酸飲料を選ぶ。夜遅くにこんなものを飲むという背徳感は、少年にとっては痺れるような楽しみだった。キシュッ、と小気味よく表面の炭酸が弾け、細く白い煙が立ち上る。頭脳労働を終えた彼の脳に、甘い炭酸は何よりの報酬だった。

  半分くらい飲み終え、そろそろ秘密基地に入ろうかとした時、運動公園の公衆トイレから一筋の光が伸びていることに気が付いた。ここのトイレは中に誰かいれば自動で点灯と消灯が行われる。少年は怖いもの見たさに息と気配を殺しながら、ゆっくりと声のする方へ向かった。あと一歩のところで壁に手の届く場所まで近づいてくると、誰かが呻くような声が聞こえた。一人は男の声で、もう一人の女性と思しき相手に何かを囁いているようだった。中で何が行われているのか気になって仕方がない。しかし、彼らの秘密を自分が知ってもいいものか・・・・・・。この葛藤は、二人のぬるりとした喘ぎ声と水音を耳にした瞬間に打ち砕かれた。

  少年が覗いた先は、今まで拾い読みした漫画や動画よりも鮮烈な情事の光景だった。全体的にふっくらとした体格をした兎獣人の女性と、それと同年齢と思しき犬系獣人の男が互いの唇を貪るように体を重ねていた。少年の股間は既にはち切れんばかりに切っ先に血流を集めていた。少年は我慢できないとばかりに逸物だけをズボンとパンツから取り出すと、視線を覗き穴に向けながら扱き始めた。女はこちらに気付いていないらしく、こちら側の壁に手をついて男に孔を穿たれていた。男の腰が打ちつけられる度に彼女の胸や腹が揺れ、毛先から汗の玉が零れる。喘ぎ声と荒い息遣いに、少年の欲望は熱を帯びていく。扱く度にどろりとした尿道からせり上がってくる。呼吸と喘ぎ声の感覚が狭まっていく。男の情欲と少年の性欲が限界まで高まっていく。男は女に覆いかぶさるように彼女の腹と腹を掴み、何かを囁く。彼女は頷くだけで精一杯だった。男は彼女の頷きを確かめると、一際強く彼女に腰を打ちつけた。何度かビクッと気持ちよさそうに震えながら彼女の奥深くに自身の子種を吐き出していった。彼女は熱く煮えたぎる子種に恍惚の表情を浮かべ、結合部からボタボタと愛液をこぼした。少年も男と同時に絶頂を迎え、公衆トイレの壁と雑草に白濁した熱をたっぷりと吐き出した。初めて吐精した時のような興奮を覚えた。情欲の熱が引いていくように、少年の竿が縮もうとしていた。少年がズボンを履き直そうとすると、男の悲鳴が上がった瞬間、何者かによって口を塞がれたように静かになった。少年は何が起こったのか確かめようとしたが、こちらに気付かれたら大変だと思い、そっとその場を後にしようとした。すると公衆トイレから誰かが出てきた。

  「ねぇ・・・・・・見てたでしょ?」

  それは彼女の声だった。彼女は公衆トイレから汗と愛液にまみれた裸体を夜のグラウンドに晒した。少年は慌てふためいていた。情事を見られたのだ。何を言われても文句は言えない。怒られたなら素直に謝るしかない。少年は身体を縮こませながら、しおらしく頭を下げた。

  「ご、ごめんなさい!塾の夏期講習の帰りにジュース買ってたら、たっ、たまたま・・・・・・」

  「ううん。気にしてないよ。実は私、覗かれてるの気付いてたんだ。だから余計に熱くなっちゃって・・・・・・」

  彼女は怒るでもなく恥じらうでもなく、隠し事がバレてしまったような表情ではにかんでいた。少年は息を呑んだ。街灯に照らされた「彼女」の股座には、少年にとって見慣れたものがぶら下がっていたからだ。「彼女」はここが自宅であるかのようにゆったりと歩きながら手洗い場へと向かう。蛇口を捻りながら水の出るところへ自分の頭を持っていき、汗ばんだ髪や顔をざぶざぶと洗い始めた。濡れた髪を頭に押し付けるように水気を絞る。今度は水の出る口を上に向けて体を洗い流し始めた。ひんやりとした水が身体に触れ、「彼女」の身体がぶるっと震え、乳房が揺れた。最後に蛇口を下に戻し、下半身を洗い始めた。ドロドロと「彼女」の下半身から滴る精液は、水と共に金網に吸い込まれていく。少年はこの一連の光景を食い入るように見入ってしまっていた。そして熱の引きかけていた竿に、熱い血流が集まりだしていた。「彼女」はそれに気付いたのか、少年に手招きをした。少年は、運動公園が「彼女」の「領域」であるかのように思えた。少年は飲みかけの炭酸飲料を一気に飲み干すと、辺りを気にしながらシャツに手をかけ、ゆっくりと脱ぎ始めた。見られるのではないか。こんな所で脱いでいいのか。けれども彼女の誘いを断る訳にもいかない。彼の頭は羞恥と好奇心の間で揺れていた。幼稚園くらいなら裸体ではしゃぎまわっていてもおかしくないが、今は善悪虚実の分別がある程度ついている年頃だ。今やっていることは犯罪ではないけれども、明らかに変な事だというのは理解できていた。しかし、彼女の誘いを受けてしまったからには断れない。最後のパンツに少年は苦戦した。痛い位に勃起していた逸物によってパンツの山頂ははち切れんばかりに標高を増し、ぬらぬらと湿っていた。やっとの思いでパンツを下ろし、脱ぎ去った衣服を自転車の籠に詰め込むと、辺りをきょろきょろとさせながらグラウンドへと入っていった。「彼女」は頷くと、膝を曲げて少年と視線を合わせた。

  「私は麦川伊吹。君は?」

  「ぼ、僕はユーリ。里中裕狸(さとなか ゆうり)って言います」

  「じゃあ裕狸君、一緒に行こっか・・・・・・♡」

  裕狸と伊吹は夜のグラウンドで、手をつなぎながら歩いた。街灯の薄明かりに濡れた裸体がきらきらと反射する。こんな格好で、夜遅くに出歩いている。夜遅くの炭酸飲料なんて霞むような行為に、裕狸の心臓はシャトルランを走り切った時よりもバクバクと鼓動を打ちつけていた。そして、これから始まるであろう行為に、期待と股間が膨らんでしまっていた。

  ついたのはグラウンド端にある遊具だった。ジャングルジムに滑り台、ブランコにシーソー・・・・・・何度か来たことのある遊具たちだ。ここでいったい何をするというのだろう。伊吹はジャングルジムに手をかけて上半身を前に倒すと、腰を突き出すような姿勢を取った。裕狸は、自分が置かれている状況に、戸惑いと興奮が抑えきれなかった。あの時、自分が盗み見ていた光景を、今度は自分がする側に回ったのだ。

  「いきなり始めていいの・・・・・・?」

  少年が拾い読みした漫画や動画では必ずと言っていい程、お互いの秘部を濡らしあっていた。なら、今このまま始めてしまうのはいけないことなのかもしれないと思った。伊吹はややきょとんとしていたが、すぐに納得して頷いた。

  「・・・・・・そっか。裕狸君は物知りだね。もしかして『えっちな本や動画』を見たことあるのかな?」

  伊吹の指摘に、裕狸は図星を突かれたようにはっとした。本来、ああいった漫画や動画は一定以上の年齢にならないと買ったり読んだりできないものだ。捕まりはしないものの、褒められた行為ではないだろう。しかし、伊吹は咎める様子もなく、自分の尻の孔を開きながら言った。

  「じゃあ裕狸君、動画や本みたいに、私の『おまんこ』慣らしてくれるかな・・・・・・?♡」

  きゅんっと唾液を飲み込むように閉じた伊吹の孔を、裕狸は自分の唾液でたっぷりと濡らして解していった。そ他人の尻、それも孔に触るなんて経験は生まれて初めてだった。ぷっくりと桃色で縦に割れている伊吹の孔にそっと指をあてがうと、つぷりと一本ずつ入り込んでいった。裕狸は漫画や動画で見たように、伊吹の孔をぐちゅぐちゅと上下左右にかき混ぜていった。伊吹は快感に背筋の毛を逆立たせながら短く喘ぎ声を漏らした。

  初めは孔の位置を確かめるために片手で彼の尻たぶを開きながら前戯をしていたが、やがて空いた手で伊吹の逸物を弄び始めた。豊満な全身にぶるんっとした太くて多くな竿に、兎系獣人特有の精力を表したようなおおぶりの陰嚢に、裕狸は羨ましさと興奮を覚えた。入れるだけじゃなくて、自分の入れられてみたい。伊吹さんがついさっき感じた快感を、自分も味わってみたいと思った。

  裕狸の指が全て入り、伊吹の半ば皮の被った亀頭から垂れてくる愛光で、ジャングルジムのふもとには小さな粘っこい水たまりができていた。裕狸が手を引き抜くと、伊吹の孔はくぱくぱと呼吸に合わせて開閉を繰り替えすトロ孔へと仕上げられていた。伊吹も早く入れてほしいと言わんばかりに腰を振った。裕狸も我慢できずに前戯を施した手で自分の竿をぬらぬらと慣らし、片手で逸物の軌道を定めてゆっくりと挿入していった。ぬるぅ・・・・・・っと、柔らかく温かい伊吹の肉壁を自分のがちがちに硬くなった逸物でかき分けていく。伊吹の柔らかい尻たぶと裕狸のお腹がぴたりと触れ合う。

  「──っ、はぁぁぁ・・・・・・・・・・・・っ」

  裕狸は自分が今まで息を止めていたことに気付き、肺に溜まっていた空気を一気に吐き出した。そして、股間の一点に走る気持ちよさに動けずにいた。下手に動いたら爆発してしまいそうだった。

  「んんっ、ふぅぅぅ・・・・・・・・・・・・」

  伊吹も、裕狸の逸物が奥まで入り切ったのと同時に深く息を吐いた。

  「君の初めて、大事にもらうね・・・・・・♡」

  伊吹の肉壺がきゅんっと裕狸の竿を締めあげた。裕狸は微かに声を漏らしてビクッと跳ねた。裕狸は、自分の尻の孔に力を入れながら、ゆっくりと腰を振り始めた。彼のおぼつかない腰使いに自身に、伊吹も胸や逸物をぶるんっと揺らし、亀頭からは蜜をなんども滴らせた。

  今、自分のおちんちんがどうなっているのか分からない。けれども、本や動画で見た光景を、自分がやっているという事実に、優越感や興奮を覚えた。夏期講習で一緒になった塾のみんなや、クラスのみんなは知らないだろう。こんなに気持ちよくてドキドキすることは。裕狸は、自分の逸物を何度も腰を打ちつけていくにつれて、あっという間におしっこの出るところから何かがせり上がってくるをを感じた。これが「イく」ということなのだろうか。

  「い、伊吹さん、も、もう出ちゃ、います・・・・・・中に出しても、いい、ですか・・・・・・?」

  裕狸の言葉に、伊吹はゆったりと答えた。

  「いいよぉ・・・・・・♡裕狸君の初めて精液、いっぱい中に出して・・・・・・♡」

  「う、うん・・・・・・だ、だすよ・・・・・・っ!」びゅぶっ、びゅっ、びゅぅぅぅぅ・・・・・・・・・・・・っ!

  裕狸は彼の同意を聞くと、腰をより一層強く打ちつけると、伊吹の腰をがっちりと両手で抱え込むようにして伊吹の奥へと押し付けるように子種を吐き出した。裕狸の金玉が何度もしゃくりあげるように子種を作り出し、伊吹の肉壺へと子種を送り出していった。裕狸は吐精の度に萎えかけてくる竿を、伊吹の肉壺の奥深くへ押し付けるように子種を注いだ。吐精の勢いは弱まりつつも、亀頭がから来るジンジンよとした刺激に裕狸の身体は何度もビクリと跳ね、子種を吐き出していった。やがて裕狸の竿から血流が引いていき、子種と粘液にまみれた裕狸の竿が伊吹の孔からぬるんっと抜け落ちていった。伊吹の孔から裕狸の子種が溢れることは無く、裕狸の竿に残っていた子種がつぅ、と垂れるだけだった。裕狸は伊吹にもたれかかり、心地よい疲労感と夜の涼しさに包まれていた。今まで何度かえっちな雑誌や本で気持ちよく吐精したことはあっても、ここまで気持ちいいのは初めてだった。

  「童貞卒業、おめでとう・・・・・・♡」

  裕狸は伊吹の背から離れると、気持ちよさそうに伸びをした。

  「裕狸君の精液、すっごく熱くていっぱい注がれちゃった・・・・・・さっきの男の人よりもいっぱい種付けされちゃったから、もしかしたら裕狸君の精液で妊娠しちゃいそう・・・・・・♡」

  伊吹の逸物からは蜜がとめどなく溢れていた。大きなおっぱいや柔らかくて大きなお腹やお尻だったとしても男だ。妊娠なんてするはずはない。けれども、裕狸の興奮を煽るのには十分すぎる告白だった。

  「に、妊娠だなんてそんな・・・・・・伊吹さん、男・・・・・・だし」

  「そうだねぇ・・・・・・確かに私は男だから、妊娠はしないけど・・・・・・」

  伊吹は少し残念そうな表情を浮かべながら、自分のお腹や逸物を撫でた。撫でる度に伊吹の竿がムクムクと大きくなっていった。

  「ねぇ裕狸君、今度は私が裕狸君とシても、いいかな・・・・・・?」

  裕狸はたじろいだ。まさか自分がされる側に回るなんて思わなかったからだ。けれども、ここまで来てしまった以上、最後まで付き合うしかないと思った。そしてそれ以上に、どんな気持ちよさが待っているのか、期待で胸と逸物が膨らんでいた。

  「身体は正直みたいだね・・・・・・いいよ。じゃあそこに四つん這いになろっか」

  伊吹は遊具の近くの草原を指さした。裕狸はそこで四つん這いの姿勢をとり、これから始まる行為に胸を高鳴らせた。

  「でね、本当はする前にお尻を洗わなきゃいけないんだけれども・・・・・・今は道具も無いから『これ』で済ませちゃうね」

  そう言うと伊吹は、徐にうねうねと動く何かを取り出して見せた。暗がりでよく見えなかったが、ぬらぬらと蠢く水音だけは聞こえた。どこから取り出してきたのか、どういうものなのか。裕狸はそんなこと些細な疑問として、これから始まる行為を心待ちにした。

  「ちょっと冷たいかもしれないけれど、痛かったら言ってね?」

  そう言うと伊吹は何かを裕狸の尻たぶにあてがった。裕狸は思わず「ひゃっ!?」と声を漏らしたが、ぬるぬると弾力のある何かが自分のお尻の孔に入ってくるのを感じた。今まで出すためにしか使ってこなかった部分から何かが入り込んでくる感触は、文字通り不思議なものだった。ぐにゅぐにゅと

  腹の中で蠢くようにお腹の中が解されていく。まるでいつか見た、肉体改造をされてしまうモブのような感じさえした。不思議と出入口は痛くなく、ローションのようなものでぬるぬると少しずつ緩んでいくようだった。緩んでいくにつれて、腹の中で徐々に膨らんでいるような気さえした。そして、身体の奥にある、「気持ちいい」と感じる塊を内側からこりこりと突かれる感触に、裕狸の逸物は半ば屹立しながら鈴口から蜜を垂れ流しては裕狸の腹や芝生を濡らした。

  「そろそろ引き抜くよ~」

  そう言うと伊吹は裕狸の尻たぶをかき分け、挿入した何かを掴んで引っ張り始めた。緩み切っていた孔は自分の役目を思い出したかのようにきゅうっと締り、太く大きなものが自分の中からずりゅりゅりゅりゅぅぅぅぅ・・・・・・っと腸壁を広げながら勢いよく飛び出してきた。

  「~~~~~~~~っ!!?」びゅぶっ!

  触ってもいないのに、裕狸の亀頭からさらさらとした何かが飛び出した。それもさっきの吐精の感覚にも似ているけれども少し違う気持ちよさを感じた。お腹の中で蠢いていたものが抜き取られた孔は、じんわりと痺れるような温かさを放ち、夏の夜の涼しい空気がちりちりと孔や孔の中まで涼しくしてくれるような気がした。伊吹が頭をそっと撫でる。

  「お疲れ様~。これでお尻の中が綺麗になったからね。あ、裕狸君もしかして、さっきの気持ちよかったの?」

  「う、うん・・・・・・なんか、さっきのとは違った気持ちよさ、だった・・・・・・」

  「初めてで、そんなに気持ちよくなっちゃうなんて、裕狸君は才能があるなぁ~♡それはね、実は女の子の気持ちいいって感覚なんだよ。『メスイキ』なんて言うこともあるね」

  「そ、そうなん、ですね・・・・・・」

  覗き見に屋外での露出、そして屋外での交尾、そして初めてのメスイキ・・・・・・この短い時間で新しい体験をし続けていった裕狸の頭は、既に夏期講習の内容と羞恥心をどこかへと追いやってしまっていた。

  「じゃあ、そろそろ始めよっか・・・・・・♡」

  四つん這いの姿勢を取っている裕狸に、伊吹は自分の逸物をあてがった。伊吹は自分の逸物で裕狸の解れた孔を探り当てると、何度か小突いてみせた。裕狸はこくりと頷くと、ずいっと伊吹に尻を差し出すように腰を押し付けた。

  「楽しみなんだね。じゃあ、入れるよ」

  ぬぷっ・・・・・・っと伊吹の亀頭が裕狸の孔に口づけをする。そしてカリ首、竿と少しずつ奥へと飲み込まれていく。その度に「んぅ・・・・・・っ、ぁっ・・・・・・」と、押し出されるように裕狸の声が漏れた。伊吹の手が裕狸の腹に伸びる。裕狸は否が応でも自分のお腹の中に、伊吹の逸物が奥深くまで入り込んでいるのを感じさせられた。裕狸の尻孔はぎちぎちに拡げられ、裕狸の気持ちいい塊は伊吹の太くて大きな逸物で押し潰されている。けれども、まだまだ奥深くにありそうな気持ちいい部分にまで届いていないような気がした。けれども、初めて伊吹と繋がれたことに、裕狸は興奮を抑えきれずにいた。

  伊吹は腰を動かさずに、時折身じろぎながら裕狸の肉壺を味わった。

  「裕狸君の中、すっごくキツキツだね・・・・・・どう、痛くないかな?」

  伊吹は裕狸に覆い被さるように裕狸の耳元で囁いた。伊吹の柔らかい胸と腹、そして甘い匂いが裕狸を埋め尽くす。

  「いたく、ない、れす・・・・・・」

  初めての気持ちよさに、裕狸の呂律は回っていなかった。すると伊吹は、繋がり合ったままの裕狸を抱きかかえると、近くにあったシーソーに腰かけた。

  「んぅっ!?」

  自重で伊吹の逸物が突き入れられた裕狸の喉から、声が押し出された。奥深くにある「気持ちい所」に、伊吹の亀頭が熱烈なキスをぶつけられ、裕狸の逸物からカウパーが押し出される。背中に伊吹の柔らかい乳房やお腹が触れ、初めての行為の痛みや苦しさは薄れていった。裕狸のうなじに、伊吹の髪が擦れ、汗と甘い匂いに包まれている。

  「裕狸君は初てだから、暫くこうしてよっか・・・・・・♡」

  二人は繋がりあったままシーソーに腰かけた。伊吹は左右に揺れながら裕狸の身体にもたれかかった。裕狸は背中の柔肉を感じながら、自分の中に深々と入りこんでいる彼の逸物を意識する度、自分の逸物から蜜が弾けた。孔に感じるジンジンとした痛みは夜の空気と伊吹の汗の混じった匂いに溶けていく。

  「そろそろ動いても大丈夫そうかな?私も久しぶりの初めてさんで、我慢できなくなっちゃった・・・・・・♡」

  伊吹はシーソーの弾みを利用して短いストロークで腰を振り始めた。

  「あっ・・・・・・んんっ・・・・・・」

  シーソーの弾みで伊吹に突き上げられる度、裕狸の声は押し出されていく。じんじんと繋がりあった所が熱を帯びていくのを感じる。裕狸は伊吹の両腕に包まれながら、逸物を震わせる。

  「裕狸、君の中、すっごく締め付けてきて気持ちい・・・・・・私のおちんちんにきゅうきゅう吸い付けてきてる・・・・・・♡裕狸君、素質あるかも♡」

  「え、ぁぅっ・・・・・・♡」ごりっ。「~~~ッ!!」

  裕狸の中にある「気持ちいい塊」に、伊吹の逸物による熱烈なキスがねじ込まれ、裕狸の喉から声にならない声が絞り出された。

  「あ、気持ちいい所に入っちゃった?おちんちんからこんなにえっちな汁が出てる♡」

  裕狸は亀頭にべったりと吐き出された蜜を眺めていた。伊吹の中に吐精した時とは違う快感に、裕狸は全身の背筋がゾクゾクと逆立った。でもどこか物足りない。まだ先があるような気がしていた。

  「まだ物足りなそうな顔してるね・・・・・・?僕もまだまだし足りないな。準備はいいかい?」

  裕狸の頷きを確かめると、伊吹はシーソーの弾みを強めた。タイヤが金具にギチギチと擦れ合う音が夜の公園に響き渡る。伊吹の豊かな女体が揺れ、二人の逸物が淫靡な水音を立てていく。抽挿は荒々しさを増していき、快感の汗が互いの身体に染み込んでいく。裕狸は自分の腹の中を蹂躙していく逸物が脈打つ間隔が狭まってくるのを感じる。「気持ちいい塊」を何度も伊吹の亀頭がごりごりとねじ込んでいく。

  「裕狸君っ、も、もう我慢できない・・・・・・!中に、出すね・・・・・・っ!!」

  「い、伊吹さんの・・・・・・い、いい、ですよ・・・・・・ッ!中に・・・・・・出して・・・・・・・・・・・・!」

  伊吹は裕狸を抱きしめるように自身の逸物を裕狸の奥深くに突き入れた。

  ドクッ、ゴブッ・・・・・・!ビュルルルルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・・・・・・・ッ!!!

  噴火のような伊吹の吐精で、裕狸の腹が満たされていく。裕狸の逸物からも鈴口から堰を切ったように「ブビュッ、ビュルッ・・・・・・」と精を吐き出していった。伊吹の逸物は萎える気配も無く、脈打つたびに裕狸の腹奥深くに子種を吐き出していく。裕狸の腹が伊吹の子種で膨らんでいく。

  「裕狸君の中、すっごく気持ちよかった・・・・・・♡」伊吹の声が裕狸の耳元で囁く。

  「伊吹さんのおちんちん・・・・・・すっごく熱くて今でもドクドクいってる・・・・・・お腹もいっぱいです・・・・・・」裕狸が伊吹の精液で膨れた腹を撫でる。

  男でありながらまるで妊娠したような心地に、裕狸は鈴口から愛蜜を垂らしていった。

  「まるで妊婦さんみたいだね・・・・・・じゃあ、『仕上げ』、いくね?んう・・・・・・っ♡」

  裕狸が頷く。すると、裕狸の中で伊吹の萎えかけた逸物が一際大きく膨らみ、何か塊のようなものが腹の奥深く、気持ちい塊にねじ込まれたような感覚が走った。裕狸の逸物はダメ押しとばかりに尿道に残っていた蜜が吐き出され、地面に垂れ落ちた。

  「い、ぶきさんん・・・・・・ッ!?」

  伊吹の逸物がずるりと抜け落ちていく感触に、驚き交じりの甘い声が漏れた。裕狸は向き合うようにして伊吹に寄り掛かった。

  「いきなりでごめんね。つい我慢できなくなっちゃった・・・・・・♡それでね、裕狸君・・・・・・」

  汗と愛蜜にまみれた身体が重なり合う。二人の鼓動が重なり合う。

  「今日のえっち、すっごく気持ちよかった・・・・・・?」

  「すっごく、気持ち、良かったです・・・・・・お尻、まだ開いてる感じがします・・・・・・」

  ぶぴゅっ・・・・・・と裕狸の孔から伊吹の子種が溢れ、太ももを伝う。

  「そっか・・・・・・嬉しい♡ねぇ裕狸君、こんなに気持ちいい事を私だけじゃなくて、お友達ともしてみたくない・・・・・・?」

  「友達、とも・・・・・・?」

  「二人きりもいいけれど、みんなでするのも気持ちいいと思うの・・・・・・♡君が良ければ、だけれど」

  裕狸の逸物に血流が漲っていく。伊吹は自分の逸物に裕狸の竿が触れるのを感じた。

  「身体は正直だね・・・・・・♡連絡先を交換したら続き、しよっか・・・・・・♡」

  裕狸の亀頭に、伊吹の亀頭が触れ合った。

  [newpage]

  廃墟の倉庫はかつての活気を取り戻していった。ボトルクレートを骨組みを足場に、粗大ごみとして捨てられる筈だった布団を敷いてベッドに作り変えた。使われなくなった集会所の机をそのまま持ってきて、傷や凹みを修繕した。木材を切り揃えて思い思いの色で塗って組み立てた鍵付きの箱椅子。椅子の足には使われなくなったテニスボールをはめて足回りを補強した。壁の埃や天井の蜘蛛の巣は全て掃き出され、木々の温もりを感じる色に塗り直された。扉や窓の蝶番やレールは取り替えてスムーズに動くようになった。秘密基地のベースが完成した所で、少年たちは休憩に入った。

  少年たちは埃と汗にまみれた服や下着を脱ぎ捨て、靴を履いたまま川へと降りていった。ざぶざぶと水浴びに興じながら、全身の汚れと疲れを洗い流していく。少年たちは濡れた体をぶるぶるっと震わせ、タオルで身体を拭きあう。洗った衣服や下着を硬く絞り、ロープと材木で組んだ物干しラックにつるしていった。乾くまでの間、少年たちはそれぞれの豊かな裸体を晒しながら木陰で涼んだ。

  「それにしても本当に家みたいになったよな~」「ほんとほんと。買わなくて済んだ分のお金でこんなランタンが買えるなんてね」

  大きな六角形のランタンに見えたものは充電ユニットで、側面の光源を一枚ずつ取り外せるようになっていた。

  「カナのコネが無かったらこんなに豪華にならなかったよな」「何かお礼しねーとな!」

  「カナ」と呼ばれた猫獣人は照れ臭そうに笑った。

  「お礼だなんてそんな・・・・・・僕はただ、伊吹さんに誘われて君たちと一緒に作ってた訳だし、逆に僕も皆にお礼がしたいな」

  譲り合いが拮抗するかに思えたやり取りは、カナの無言の主張で破られることになった。カナの竿が硬くなり、ぐんっと腹に亀頭を打ちつけていた。

  「じゃあ『お礼』はコレで良さそうだな」豚獣人の少年も負けじと逸物に血流を集めて臨戦態勢を取っていた。彼らにつられて他の少年たちも逸物を滾らせていた。

  「前と後ろ、誰としたい?」犬獣人の少年がカナに提案する。

  「じゃあ・・・・・・前はイノで、後ろはハクにしようかな・・・・・・?」

  「お?いいぜ。じゃあ準備するからちょっと待ってて」

  イノは身体を屈めて木の幹に手をついて腰を突き出すような姿勢になった。カナは鞄から小さなボトルを取り出すと、粘り気のある透明な液体を絞り出して自身の逸物とイノの尻たぶに塗り込んでいった。むず痒くて冷たいのか、イノの柔肉が微かに震える。カナはたっぷりとローションを絡めた指でイノの孔を解しはじめた。ぷっくりと盛り上がったイノの孔は容易くカナの指を飲み込み、ぐちゅぐちゅと淫靡な粘っこい音を立てている。カナの前戯に、イノの亀頭が揺れる度に透明な蜜がとろとろと溢れていた。自分の指が四本すべて入り込むのを確かめると、カナは屹立した竿を片手で支えてイノの孔に狙いを定めた。カナの半ば皮の剥けた亀頭はイノの肉厚な孔肉に口づけをすると、皮被りの亀頭を優しく剥きながら少年にしては長大な逸物を飲み込んでいった。

  「んんんん・・・・・・・・・・・・っ!」カナは尻尾を震わせながらイノの肉壺を味わっていく。

  根元まで入り込むのを確かめると、ハクも自分の逸物とカナの孔にローションを塗り付けていく。カナの孔はハクの指に吸い付くように孔をすぼめた。

  「もしかして、こういうの楽しみにしてた?ちんちんもこんなに硬くしちゃって・・・・・・」

  「じ、実はね・・・・・・んぅっ♡」カナはびくっと体を震わせると、カナと繋がっていたイノもビクりと体を震わせた。

  「早速入れるからな・・・・・・」

  ハクはカナの孔に狙いを定めて逸物を突き入れた。カナは、前後からもたらされる快感に身を委ねながら腰を振り始めていった。あぶれた狸と狐の少年は、我慢できないとばかりにハクの尻とイノの孔を使い始めた。むせ返るような汗と雄の匂いに包まれながら、カナは夢中に性を貪っていった。

  きっかけは数週間前に遡る。猫獣人の少年、「三枝香苗(さえぐさ かなえ)」は夏休みを利用して本格的に秘密基地を作ろうとしていた。お小遣いだけでは限界がある。そこで始めたのが「ボランティア」だった。町内清掃に図書館の整理整頓、資源ごみ回収など内容や報酬は多岐に渡る。香苗は新学年が始まってから数か月、特に不用品や資源ごみの回収に精を出していった。粗大ごみは月一で回収されるが、季節の変わり目や重量などから捨てる機会を逃してしまうものが多い。そうしてなんだかんだで溜まってしまうものなのだ。不用品なので大体は無料で貰える。しかし、移動の足に使う自転車に積み込むにはボトルクレートや大きめのビニールシートが精々だった。それに、「秘密基地」だ。あまり大っぴらに作るものではない。多少の不便は覚悟の上だった。

  「資材を集めている熱心なボランティア小学生」という話題は瞬く間に広がり、ある時「秘密基地を作っている」と告げると、近隣の大人たちは懐かしそうな笑みを浮かべた。

  「ここらじゃ昔は秘密基地を作ったもんだけど、今は家でゲームだの宿題だので作る暇なんて無くなっちまったからね・・・・・・」

  「バレると今はすんごい面倒くさいからね・・・・・・まぁこの辺りは空地も多いし、見つかりにくい場所なら大丈夫だろうよ」

  「やるなって言っても、子どもってのはついついやっちまうもんだからな・・・・・・まぁ、怪我だけはするなよ?」

  大人たちは思ったよりも寛容で、それからの資材収拾は順調に進んでいった。使わなくなったロープに錆びたペグ、中身の無い木箱に屋台で使われていた板切れ・・・・・・夏休みが始まる頃には秘密基地の資材が集まっていた。これ以上は家の物置に隠すわけにも行かず、候補地にした橋の袂に集めることにした。住宅地や運動公園などが近くにある橋だが、橋の下なら殆ど覗き込む人はいない。張り方次第では多少の雨風もしのげる算段だった。

  ・・・・・・が、候補にしていた橋の下には先客がいた。段ボールの中には風雨に晒されて汚れたり褪せたりしていた雑誌が何冊も入っていた。中身はどれも、様々な種族の女性裸体を惜しげもなく晒した漫画雑誌ばかりだった。せっかくここまで持ってきた資材を持っていくのも面倒なんて忘れて中身を読み耽っていると、狸獣人の少年が河川敷に降りてきた。

  「げっ」狸獣人の少年は気まずそうな顔をした。

  「えっ」香苗は見たことのある少年だったことに戸惑った。背丈から察するに一学年下のクラスだろうか。

  二人の間に無言の時が流れる。「この問題をどう無事に切りぬけようか」と思考を巡らせる。普段のテストでもこんなに考えたことなんてないだろう。しかし、考えても考えても答えは出なかった。

  「ご、ごめん!!勝手に読んじゃって」

  香苗はまず頭を下げた。無断で私物を読んだのだからまずは謝るのが穏便に済むだろうと思ったのだ。帰ってきた言葉は意外なものだった。

  「こ、このことは誰にも言わないでください!!」

  「・・・・・・は?」

  彼の名前は里中裕狸。自分と同じ学校に通う4年生だった。趣味で成人向け漫画を拾い読みしてはここにこっそり隠していたらしい。いつものように河川敷に行こうとしたら、いつもならいない人がいて動転してしまったらしい。香苗は肩を落として自分もここに来た経緯を話した。

  「・・・・・・一緒に秘密基地、作るか」

  「・・・・・・え?」

  「一緒に秘密基地を作ってくれたら、今日あったことは絶対に喋らないし、ここを使っていい。だから裕狸も絶対に言わないでくれよ?」

  「わ、分かってるよ!いっちんだんけつ、ってやつだからね」

  何か余計な言葉が混ざっていた気もしたが、二人は早速作業に取り掛かることにした。

  持ってきたボトルクレートを支柱にし、更に棒を突きさして強固な柱にに組み上げた。四つの柱で居住空間を確保し、屋根をビニールシートで覆っていく。キャンプの図鑑を見ながらビニールシートの両端にロープを括りつけ、地面に打ち付けたペグに固定していく。ビニールシートは四隅の柱をしっかりと押さえつけていった。地面にビニールシートを敷き、これも四隅をペグで固定していった。

  「・・・・・・できた」

  「大きなテントみたいになったね・・・・・・」

  二人は一国一城の主になったような気がした。小さくても日当たりが悪くても、「秘密基地ができた!」という事実に歓喜に震えた。

  「じゃあ、ここに本を置かせてもらうお礼に、ここの本、いつでも読んでいいからね」

  「・・・・・・未成年なのに読んでていいのか?」

  裕狸はドキッとした顔をしたが、口元に一本指を当てて「こ、こっそり読めば大丈夫・・・・・・な筈」

  香苗は年上として咎めるか否か迷った。

  「・・・・・・実は俺も気になってたんだ」

  彼と秘密を共有した以上、便乗することにした。

  裕狸の集めてきた成人向けの雑誌は想像以上にすごいものだった。中には眉をしかめるような内容に出くわすことがあったり、大事な場面が雨風に濡れていて読み取りにくいものもあった。二人のズボンの中はギンギンと硬くなり、パンツの中で糸を引いていた。流石に外でする訳にも、雑誌を持ち帰る訳にもいかず、運動公園のトイレを借りたり家のトイレで思い出しながら逸物を扱いて吐精した。

  夏休み序盤で思わぬ形で目的を達成してしまった香苗は、「図書館に行く」のを口実に秘密基地に足繁く通った。裕狸も時折やってきては一緒に成人向け雑誌を読み漁っていた。無論、アリバイ工作のために宿題も程々に片付けていった。図書館のある公民館には季節の花々が植えられている公園がある。公園前の花壇には、春ごろに植えた向日葵が大輪の花を太陽に向けて咲き誇っていた。

  自転車置き場に向かおうとした香苗は、向日葵畑で見慣れない女性が歩いているのを見つけた。香ばしい焼き栗のような髪色に小麦色の毛並みをした兎獣人の女性だった。全身がふっくらとして、ゆったりとした白いスカートから分かる程の豊満な胸と腹が歩く度に揺れていた。顔は麦藁帽子を被っていて遠目からは分からなかった。

  「こ、こんにちは」香苗は兎獣人のお姉さんになんとなく挨拶をした。

  「こんにちは。今日も暑いですね・・・・・・」

  麦わら帽子の中の素顔は、暑さにうんざりしていつつも、落ち着きのある表情を浮かべていた。うっすらと汗ばんだ身体に、香苗はその表情に胸を高鳴らせた。

  「それじゃあ、私はこれで」お姉さんはプールへと向かってしまった。香苗は水着を持ってき忘れたことを激しく後悔した。

  図書館でのアリバイ作りもとい情報収集は大きく難航した。いつものように問題集を開いても、思い浮かぶのは単語や公式ではなく彼女の豊満な身体だった。いつもなら二時間で片付く課題の範囲は半分も終わらず、ふわりと汗の匂いと共に香ってきた整髪料の香りに、歩く度にたわわに揺れていた豊満な胸。プールへ入っていった後ろ姿を無理にでも追わなかった後悔に苛まれていた。成人向け漫画雑誌でも中々見られない大きさの乳房が現実にあったという現実に、少年の理性は打ち砕かれていた。このままではまずいと思った香苗は、図鑑や問題集をそのままに鞄だけ持ってトイレに向かった。センサーに手をかざして両手に水をためると、顔をざぶざぶと洗った。忘れよう忘れようと顔を何度も洗った所で、逆に香苗の意識は彼女の胸と表情で満たされていた。これ以上の抵抗は無駄だろうと判断した香苗は、元の席に戻ることにした。

  元の席の隣には、さっきの兎獣人のお姉さんが座っていた。彼女はしっとりと濡れた髪をかき上げながら、ツリーハウスの図鑑を眺めていた。香苗がさっきまで開いていたページに、お姉さんは自分の指を挟んで栞のようにしていた。こちらに気付いたお姉さんは指の栞で元のページ、元の場所に戻した。

  「あれ、さっき駐輪場で会った子だよね?ごめんなさい、勝手に読んで・・・・・・。実は私、小さい頃にこういう秘密基地にすっごく憧れていたんです。小さい頃に事故に遭って以来、両親にすっごく心配されてしまって・・・・・・」

  香苗は驚いた。まさかこんな形で、こんな接点が生まれるなんて思わなかった。女の子だからとても心配されたのだろう。香苗は語り明かしたい気持ちをぐっと堪えて静かに言った。

  「外のロビーで続きを話しませんか・・・・・・?」

  「そうですね。私としたことがつい・・・・・・」お姉さんは申し訳なさそうに後ろ頭を掻いた。

  香苗はめぼしい図鑑や書籍を借りると、お姉さんと共に公民館のロビーへと向かった。

  それから香苗は自販機で二人分の飲み物を買うと、ベンチに腰掛けながら経緯をお姉さんに語っていった。お姉さんは自分が話し終わるまで、時折頷きながら、時折相槌を打ちながら耳を傾けていた。

  「・・・・・・ってので、今、河川敷に秘密基地を作ってるんですよ。それで・・・・・・もし良かったらなんですけど、この後、一緒に来ませんか?」

  「来てもいいの?お友達がいるんじゃない?」

  「さっき友達に連絡したら、今日は夏期講習で遅くなるから来れないらしいです。お姉さんは、僕たちの秘密、守ってくれますよね・・・・・・?」

  伊吹は頷いた。

  「勿論。それと、君の秘密基地に行く前に、お名前を聞かせてもらえないかな?私は麦川伊吹。君の名前は?」

  「ぼ、僕の名前は三枝香苗です。秘密基地はこの近くです」

  二人は橋の下へとやって来た。自分たちのできる範囲で組み上げた自分たちの城。大人になった彼女には、いたく貧相に見えるかもしれない。自分が考えもつかないような作り方を考えているのかもしれない。けれども、見せずにはいられなかった。

  「ここが秘密基地なんだね?確かにここなら殆どの人は見に来ない場所だよね・・・・・・雨風もしのげて快適そのものだね。それにこのテントと柱、良く考え付いたね・・・・・・私の頃だったら段ボールで作って一か月と経たずに壊れてたかも」

  「ど、どうも・・・・・・ありがとうございます」香苗は彼女の賞賛に照れ臭そうに頭を掻いた。

  「ねぇ、中に入ってもいい?」

  「う、うん。入っても大丈夫ですよ。殆ど何も無いですが」

  香苗は一瞬ドキッとしたが、一瞬で平静を取り戻した。成人向け漫画雑誌は段ボールに仕舞われ、自分たちが普段買っている月刊漫画雑誌でカモフラージュがされている。それに、帰るときに必ず元に戻しているから覗かれることは無い。ここで止めでもしたら怪しまれるに違いない。香苗は努めて冷静に、自然に接しようとした。二人はビニールシートのカーテンを開け、靴を出入り口に脱いで中へと入っていく。秘密基地は彼女にはやや手狭だったようだが、不便には感じていないようだった。むしろ懐かしむような、自分が出来なかった憧れのようなものに浸っているような表情を浮かべていた。

  「結構広いんだね、ここの秘密基地」

  「ま、まぁね。友達と一緒に作った秘密基地だから、一人よりも大きいのができたんだ。と言っても、まだできたばかりだから漫画入れとく箱しか置いてないし、雨降ったら足元濡れちゃうけどね・・・・・・かと言ってこれ以上の贅沢は言えないけどね」

  「でも凄いよ。瓶のケースで柱を組んで、ビニールシートと釘?でテントにしちゃうなんて発想、私には無かったなぁ・・・・・・なんていうか、誰も使ってない倉庫をこっそり使わせてもらうとかくらいしか。だから自分で作ろうって考えて実践するの、私は凄いと思うよ?最初から自分で考えて作るんだもん。大変な分、大事にもしたくなるしね」

  香苗は胸の底から心地いいものがこみ上げてくるのを感じた。図画工作の授業でも中々褒められることは無かったが、こうして材料を自分で見繕って組み上げた達成感を認めてくれたのだ。伊吹は部屋にあった箱の中身に視線を向けた。

  「この箱が漫画を入れてる箱なんだよね?中を見てもいいかな?」

  「い、いいけど・・・・・・お姉さんが読んでて楽しいかは分からないけど・・・・・・」

  「気しなくても大丈夫だよ。私も昔はこういう漫画をよく読んでたから」

  そう言いながら伊吹は、箱の中から分厚い漫画雑誌を一冊手に取って読み始めた。体育座りで。

  「今こういうのが連載されてるんだ・・・・・・。あれ、今はこの子が主人公なんだ・・・・・・ってことは十年前か。懐かしいなぁ~・・・・・・」

  香苗は彼女に気取られないよう、自分も伊吹の斜向かいに座って漫画を読み始めた。けれども、香苗の頭には漫画の内容は眼前を滑っていた。そして視線の滑った先には、伊吹のスカートがあった。「どうなっているのか見てみたい」という知的好奇心と「無暗に他人の下半身を覗くのは失礼」という理性を折衷した結果だった。

  「まだ連載続いてたんだ・・・・・・でも最終回間近だから、来月号だけでも買っちゃおうかな・・・・・・?」

  伊吹がもぞもぞと身じろぎする度、香苗は気付かれたと思って視線を漫画に逸らした。硬い地面だからか、伊吹は何度も身じろぎをしていた。徐々に読むのに夢中になっていったのか、徐々に彼女の両足は左右に広がっていった。「女の子が大股広げているのははしたないことだ」と、どこかで聞いた気がする。少年漫画を好んで読んでいること、こうして大股で読んでいることから、過去に相当厳しい家庭で育ったのかもしれないと香苗は思った。そして、そんな彼女に下心を向けている自分に嫌気がさした。香苗が別の漫画を読もうと立った瞬間、伊吹が呟いた。

  「ねぇ、香苗君」

  ばれた。と思った。いや、ばれていなかったとしても謝る必要があるだろう。自分の中のケジメとして。けれども自分から言い出すのは、テストで思うような点数が出なかった事を両親に告げるよりも困難を極めた。しかし、初めて興味を持ってくれた相手を、初めて招待した相手の事を無碍にもしたくなかった香苗は、彼女が何かを言う前に頭を下げていた。

  「ごめんなさい!」

  「・・・・・・ど、どうしたの、香苗君?」

  「じ、実は・・・・・・伊吹さんのスカートの中、こ、こっそり、覗こうとして、ました・・・・・・・・・・・・」最後の方にもなると消え入りそうな声で、セミの鳴き声にかき消されないギリギリの声を絞りだした。今、自分の体毛が無かったなら、頭の先から爪の先まで真っ赤になっているのが彼女に見えていただろう。

  顔が熱く、耳がじんじんと脈打っているのが聞こえる。伊吹は一瞬きょとんとした顔をしていたが、すぐに笑い出した。

  「あぁ、気にしなく大丈夫だよ。私はそんなことで怒ったりしないし、君くらいの男の子だもんね」

  「お、怒らないんですか・・・・・・?な、なんで・・・・・・?」

  「そりゃあ確かに、勝手にこっそり覗くのは悪い事だよ?でも香苗君たち位の頃って、異性、つまり「女の子の身体」が気になっちゃうお年頃だもんね。それこそ、『こういうの』をついつい拾ってきちゃうくらいには、ね?」

  伊吹はすっくと立ち上がると、裕狸の段ボールの中から成人向け漫画雑誌を取り出して見せた。

  「あ」香苗の世界が止まった。というか凍り付いたように感じた。今ほど過去に戻りたいと思ったことは無かった。テストの点数を言い訳しようとした時よりも自分の頭の中はフル回転していた。

  結局、上手い返し方は浮かばなかった。悔しいやら恥ずかしいやら、香苗の目に涙が浮かんでいた。伊吹は雑誌を元の箱に仕舞うと、香苗を抱きしめた。汗ばんだ彼女の匂いに包まれて、恥じらいはどこかへ消えてしまった。

  「ごめんね、ちょっとからかい過ぎたね・・・・・・別に怒りもしてないし、誰にも言わないから安心して。それにね香苗君、私・・・・・・」香苗の腹に、弾力のある塊が当たった気がした。

  伊吹は香苗から離れると、おもむろにスカートをたくし上げた。

  「・・・・・・っ!?」

  下着は水色と白の爽やかなボーダー柄をした女物だったが、股間の膨らみには見覚えがあった。

  「男、なんだよね」

  香苗の視界が揺らいだ。体育の授業で頭をぶつけた時よりも強い衝撃が走った。

  「お、男!?」

  香苗は伊吹の全身を上下に見渡した。波打った髪に大きな胸。たくし上げられたスカートの中から覗く腹と股間。胸、股間、髪、股間・・・・・・・・・・・・。

  「そ、そうだったんだ・・・・・・」香苗の脳が理解を放棄した。

  伊吹はたくし上げたスカートを下ろした。

  「初めての人はそうなるよね・・・・・・がっかりした?」

  香苗は気付けば自分の首を横に振っていた。

  「そ、そんなこと、無いです・・・・・・ただ、すっごくびっくりしただけです。伊吹さんは可愛くて綺麗だし、がっかりなんてしないよ!」

  「そっか。ありがとうね、香苗君。お礼ではないんだけれども・・・・・・折角だから、ここで・・・・・・してみる?」

  伊吹の言葉に、香苗の身体が既に反応していた。国語で「行と行の間を読む」ということを理解してしまった。香苗はひと時ためらったが、すぐに頷いた。

  「う、うん・・・・・・でも、伊吹さん、男同士でするのって、どうすればいいの・・・・・・?」

  「男女でするのは知ってるだろうけれど、男同士は分からないよね・・・・・・今からすること、秘密にできる?」

  香苗は頷いた。何をするのか知りたい。気持ちよくなってみたい。ただそれだけだった。伊吹は彼の頷きを確かめると、徐にスカートを脱ぎはじめた。スカートで持ち上がった乳房が腹にばるんっと跳ね返る光景に、香苗は息を呑んだ。現実で母親以外の胸を見たことが無かった自分には、この光景はあまりにもセンセーションだった。背中のホックに手をかけて外すと、支えを失ったたわわな乳房が腹の上に垂れ下がっていた。伊吹のパンツの中には、スカートの下から覗いた時よりも大きく見えた股間の膨らみがあった。伊吹は身体を屈めながら、はちきれんばかりのパンツに手をかけようとしたところで手が止まった。

  「香苗君、脱がないの?濡れちゃうよ?」

  香苗は今まで自分が見入っていた事に気が付き、慌てて服を脱ぎ始めた。ズボンの中では自分の逸物が今まで以上に硬く怒張し、先端はジンジンと痛みを増していた。人気の無い場所とはいえ、外で裸になってもいいのだろうか。けれども、これから待っているであろう「気持ちいい事」に期待と股間を膨らませずにはいられなかった。やっとの思いで最後の一枚を脱ぎ捨てると、二人は履物だけになった。伊吹の逸物は、父親のといい勝負をしている気がした。

  「やっと着替え終わったね。じゃあ早速行こっか」

  伊吹はテントのビニールシートを開けると、辺りを見渡しながら河川敷を抜けていった。川へと入っていくと、香苗を手招きした。香苗はテントから首だけを出して辺りを見渡した。遠くから車が走ってくる音が聞こえた。セミの鳴き声と川のせせらぎだけが聞こえる。車の音が橋の下を通った瞬間、香苗はぱっと川へ向かって走った。ざぶざぶとサンダルから川の水が染み込んでくる。初めて触った川の水に、香苗の全身がぶるるっと震えた。足首から太もも、ふくらはぎまで体を濡らして伊吹のところへ歩いていった。流れはそう早いものではなかったが、思った以上に難儀した。伊吹は腰を屈めて両手を広げて待ち構えていた。やっとの思いで伊吹のところまで辿り着いた香苗は、全身で伊吹の柔肉に包まれた。

  「やっと出てきたね。まずはさっぱり体を洗い流そっか♪」

  伊吹は全身を川の中に潜らせると、ざばっと勢いよく飛び出した。流れる毛先や乳房からきらきらと水の球が弾け、まるで映画のワンシーンを間近で見ているような気分だった。香苗も伊吹に倣って川の中にざぶんと潜った。水の中は澄んでいて、伊吹の逸物が川の水に揺蕩っているのが見えた。そして自分の逸物に視線を落として大人との違いをまじまじと思い知らされた。そんな時,視界の端に蛇のような物が見えた気がした。

  「じゃあ,そろそろ上ろっか」

  伊吹は川岸で濡れた体をぶるるっと振るわせてテントの中へを入っていった。左右の様子は気遣いつつも、股間や胸を庇うことなく歩いていった。伊吹もそれに続くようにしてテントへと戻っていった。左右を警戒し、股間を手で隠しながらそろそろと。

  香苗が秘密基地に戻ってくると、伊吹は鞄の中から小さなボトルを取り出した。ふたを開けて粘り気の高い液体を手の平にたっぷりと絞り出すと、身体にたっぷりと塗り付けてごろりと体を横たえた。香苗はすぐにその正体を悟った。ローションである。ぬるぬると滑りを良くするものである。艶やかに濡れた乳房は重力のまま左右に垂れ下がり、両腕をだらりと投げ出していた。香苗は吸い寄せられるように伊吹の体に全身を預けた。香苗の鼻先が伊吹の鼻先に触れ合う。伊吹がこくりと頷くと、香苗はおずおずと伊吹の乳房に顔を埋め、抱きつくようにして柔らかな肉を味わった。

  「香苗君の胸、すっごくどくどくいってる・・・・・・。私のお腹とおっぱい、気持ちいい?」

  「う、うん。すっごく、柔らかくて、気持ちいです・・・・・・。でも、伊吹さんの心臓も、すっごく、ドキドキしてる」

  香苗の体毛に、伊吹のローションが染み込み馴染んでいく。伊吹の柔らかなお腹に、香苗の逸物は包まれ、ドクドクと血流を集めていた。伊吹は上気したような表情を浮かべる。

  「やっぱり、バレちゃうよね。実は私も、こんな所でするのは初めてだから・・・・・・」

  水浴びで冷めたはずの二人の体温は重なり合った所を中心に高まっていく。川のせせらぎや車の走る音は、どこか遠いBGMのように流れていく。

  「・・・・・・そろそろ『本番』、してみよっか。香苗君も我慢できなさそうだしね?」

  気付けば香苗は、伊吹のお腹に腰をぬるぬると押し付けていた。香苗は、赤面する香苗の鼻先に鼻先で軽くキスをし、彼を抱きかかえながら身体を起こした。二人の竿は天井を仰ぎ、切っ先から艶やかな蜜を垂らしていた。伊吹は香苗の逸物を優しく包みんだ。誰にも触られたことの無い部分に触れられ、香苗はビクッと身を震わせた。

  「っあ・・・・・・伊吹、さん?」

  「驚かせちゃったね。痛くはないかな?」

  「痛くは、無いです。ただ・・・・・・初めて他の人に触られてびっくりしちゃいました」

  「そうだよね。今からこのローションを君のおちんちんにたっぷり塗って滑りを良くするの。痛かったり、何か出そうになったら言ってね」

  そう言うと伊吹はローションのボトルから新たに粘液を絞り出して両手に馴染ませると、香苗の逸物に塗りたくっていった。伊吹の手に温められた粘液が、香苗の女をまだ知らない竿に包まれていく。いつものオナニーとは違う、弾力と滑りに揉み解される感覚。精巣が未だかつて無い程膨らんでいくような気さえした。そして、自分の竿も。包皮が徐々に剥かれ、夏の空気と彼女の粘液に晒されて痺れるような痛みと快感が押し寄せてくる。

  「香苗君のおちんちん、すっごく綺麗に洗ってあるんだね・・・・・・」

  伊吹は香苗の亀頭をそっと撫でた。かけ湯では洗いにくい。シャワーなんて痛くてかなわないからと、湯船の中でこっそり剥いて洗っていた。香苗の頭の中は、褒められて嬉しいような恥かしいような気持ちでぐちゃぐちゃになっていた。尿道からいつもよりも熱く、濃い迸りが昇ってくる。今、扱かれたら散開と経たずに爆発してしまいそうだった。

  「も、もう・・・・・・我慢できないです・・・・・・」

  伊吹は馴染ませる手を止めると、手に残ったローションを自分の尻に塗り付け、自分の逸物にも馴染ませた。香苗はここでこれからする行為を理解した。

  「い、伊吹さん、もしかして・・・・・・」

  「そう。男の人には、おまんこは無いからね・・・・・・だけど、心配しなくていいよ。それと同じかそれ以上に気持ちいいし、綺麗に洗ってあるから」

  「そ、そうなんだ・・・・・・」この手の心配事は、これから始まる「気持ちいいこと」の前には些細なことでしか無かった。

  「じゃあ香苗君・・・・・・私のココに、香苗君のおちんちん挿れてほしいな」

  伊吹はごろりと仰向けになって両足を投げ出した。尻肉をかき分けると、ぷっくりと血色よく膨れた縦割れの孔があった。ローションで湿らされた孔は彼の呼吸に合わせて収縮を繰り返し、香苗の逸物を待ちわびるかのように花弁から蜜を滴らせていた。香苗は膝立ちで伊吹の孔に迫っていった。ガチガチに脈打ち爆発寸前の竿をそっと支える。ぴとっ、と香苗の亀頭と伊吹の孔が触れ合う。伊吹の花弁が香苗の亀頭にキスをするように収縮した。香苗は「んっ!」と短く呻いた。

  「ごめんね、待ちきれなくなっちゃった・・・・・・♡」

  香苗は自分の尻に力を込め、意を決して伊吹の肉壺へと自身の竿を沈めていった。香苗の雄槍は手で馴染まされたローションによって、伊吹の肉壺を容易く滑り込んだ。

  「~~~~~~~~~~~ッ!!!」

  香苗は声にならない悲鳴を、口の中で爆発させた。男同士であったのを忘れてしまう位、初めて繋がったことに本能的な歓喜を覚えた。今にも飛び出してしまいそうな逸物をぐっと抑え込むようにゆっくりと腰を動かしていった。

  「伊吹さんの中・・・・・・すっごく熱くてぬるぬる、してます・・・・・・っ!」

  「香苗君のおちんちんも、ナカでドクンドクンいってる・・・・・・♡」

  誘うような伊吹の表情すら見えないくらい、香苗は快感の波に押し潰されまいと目を強くつむり、強すぎる刺激を逃そうと浅い呼吸を繰り返していた。

  「・・・・・・もしかして、もう出そうなの?」

  伊吹の心配そうな声に、香苗ははっとした。けれども香苗は、こくりと小さく頷くことしかできなかった。

  「初めてだもんね。緊張もするし、どうせなら長く楽しみたいもんね・・・・・・」

  ここで気を抜いてしまったら、全部出てしまいそうな気さえしたからだ。気持ちよさのあまり、殆ど動けずにいた自分が情けなくも感じた。

  「じゃあ・・・・・・慣れてくるまでこうしてようよ」

  そう言うと伊吹は、投げ出していた両足と両腕で、香苗を捕まえるように抱きしめた。ぬるぬると自分の逸物を包み込む感触は遠のき、伊吹の柔肉に包み込まれている安心感で満たされていく。痛い位に鼓動を打ちつけていた香苗の心臓が、伊吹の鼓動と少しずつ歩調を重ねていく。逸物に集まりすぎた血流が、全身に少しずつ戻っていくのを感じた。けれども、挿入された雄槍の硬さは萎える事無く、確かに伊吹と繋がりあっていた。伊吹の乳房に挟まれながら、香苗は伽の快感に少しずつ慣れ始めていった。伊吹の甘い香りと柔肉に包み込まれていく内に、背徳感や緊張感は性的快感の中へと溶けていく。

  香苗は、自分の意識を繋がりあっている逸物に向けた。香苗の雄槍は血流を伝って、伊吹の中でぴくんっと小さく跳ねた。

  「んんっ・・・・・・♡今、香苗君のおちんちんが跳ねたの感じたよ。私の方もお尻が解れてきたから・・・・・・そろそろ動けそう?」

  香苗はさっきよりも大きく頷いた。恥じらいはまだあったけれど、きっと大丈夫だと思った。

  「分かった。香苗君の好きなように動いてごらん?」

  香苗は伊吹から腰を引いて、勢いよく打ちつけた。全身を雷で撃たれたような快感が、結合部から背骨を伝って脳に叩きつけられた。けれども、鈴口目いっぱいまでせり上がってきた快感はかなり落ち着いてきていた。香苗は伊吹の様子を確かめながら、右や左へ動いたり、腰の引き方を変えてみたりした。こんなものは漫画で拾い読んだ話でしかないから、どこが気持ちいいかなんて分からない。けれども、自分が腰を打ちつける度に息を漏らす伊吹の姿に、雄としての征服欲が掻き立てられた。誰に教わるでもなく、雄の本能の赴くままに腰を振り続ける。伊吹もまた、年端もいかない幼子に組み敷かれて初々しいくまっすぐな劣情を一身に受けている状況に酔いしれた。ありもしない子宮が降りてくるような気さえした。

  打ちつける強さと硬さは徐々に増していき、伊吹の「気持ちいい所」を抉るような腰の振り方が増えてきた。香苗が腰を打ちつける度、伊吹の逸物は豊満な乳房と腹肉と共に揺れ、腹に亀頭を打ちつけては腹に細い橋をかけては消えてを繰り返した。香苗の逸物は伊吹の肉壺で脈打つ間隔を狭めていく。呼吸が荒くなり、腰を振る感覚も短く小刻みになっていく。初めは伊吹の両ひざに手をあてがいながら腰を振っていた香苗も、太ももから腹、腹から方へと手を伸ばしていった。

  「はあっ、あっ♡もっ、もう出そう・・・・・・?い、いいよっ・・・・・・。私のナカに、いっぱい、出して・・・・・・・・・・・・っ!」

  「い、いいんだね・・・・・・?ほ、本当に、出して・・・・・・っ!?」

  伊吹は顔を赤らめながら頷いた。香苗は伊吹の頷きを確かめると、抜けきるギリギリまで腰を引いて一気に奥深くに打ち付けた。

  「~~~~~~ッ!!!!」ごびゅっ!ぶびゅっ!!びゅるるるるるるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ~~~~~・・・・・・・・・・・・っ!!!

  「んぐぅ・・・・・・・・・・・・っ!?」伊吹の喉奥から押し出されるように声が漏れた。

  香苗の中でために溜められていた子種も一気に噴火し、伊吹の肉壺を熱くどろどろとした子種で満たしていった。今までならほんの数秒で終わる快感が、伊吹の中で吐精する度に今まで吐精しきれていなかった睾丸に残っていたものまで吐き出し切ったような心地よさに包まれていった。吐精する度に香苗の竿に集まっていた血液が全身に戻ってくるのを感じながら、香苗は伊吹の身体にもたれかかった。伊吹はあやすように香苗を抱きしめ、頭を撫でてやりながら囁いた。

  「初めて卒業、おめでとう・・・・・・♡初めてのえっちはどうだったかな?」

  「すっごき、気持ち、よかったです・・・・・・・・・・・・まるで、自分の金玉の中身、全部出ちゃったみたいに、すっごく・・・・・・・・・・・・」

  吐き出し切った逸物が役目を果たしたように、伊吹の肉壺からこぷりと抜け落ち、開ききった伊吹の肉花弁からは香苗の子種が熱々に蕩けたチーズのように溢れていった。

  「私のお尻、まだ閉じそうにないや・・・・・・香苗君、初めてなのにすっごく気持ちよかったよ・・・・・・♡才能あるかも」

  「そんな、こと・・・・・・ない、かな・・・・・・伊吹さんの、ナカが、ぬるぬるで、すっごく気持ちよかったお陰ですから・・・・・・」

  香苗は照れ臭そうに笑った。伊吹の中にありったけを注ぎ込んだ達成感と心地よい疲労感に、視界は滲んで瞼が重くなってくる。汗とローションで湿った伊吹の胸を抱えながら、香苗の意識は深い眠りに沈んでいった。

  「疲れて眠っちゃったか・・・・・・。起きるまでこうして待ってよう・・・・・・私も眠くなってきちゃった」

  伊吹は、香苗を抱きかかえたまま目を閉じた。川のせせらぎに、ビニールシートがそよぐ音だけが、ここには流れ続けていた。

  香苗は、帰る時間を告げる町内放送とカラスの鳴き声で目が覚めた。伊吹も、香苗とそう変わらないタイミングで目が覚めた。

  「おはよ、香苗君」

  「お、おはよう、ございます・・・・・・ってもうこんな時間だ!」香苗は飛び起きると、下着や衣服を着て荷物をまとめ始めた。

  「ねぇ、香苗君。帰る前に、受け取ってほしいものがあるんだ」

  「それって・・・・・・?」香苗は伊吹の変化に気が付いた。心なしかお腹が大きくなっているように見えた。

  「ねぇ香苗君、今年の夏をもっと素敵なものにしたくない・・・・・・?今の秘密基地よりも、今日のえっちよりももっと素敵な、ね・・・・・・」

  「今日よりも、もっと・・・・・・?」

  今日よりも気持ちい世界があることに、香苗は驚いた。そして、今の秘密基地よりも素敵なものになるという提案に、香苗は迷うことなく頷いた。伊吹は香苗の同意を確かめると、鞄の中から携帯電話を取り出した。お互いに持っていたアプリケーションを通して連絡先を交換し合った。専用のグループには、既に伊吹を含めて五人。その中には裕狸の名前もあった。どうやら裕狸の紹介だという。

  「これでよし・・・・・・っと。今度、顔合わせも兼ねて皆で集まって今後の方針を決めていくの。だから────んんっ!?」

  秘密基地のグループに入ったのを確かめると、伊吹は腹を抱えて急にしゃがみこんだ。暫くすると、ぐじゅっ、みぢっ・・・・・・っと何かを押し広げるような微かな音を立てて伊吹が卵のようなものを産み落とした。精液とも愛液ともつかない卵のようなものを、伊吹は持っていたハンカチで包み込んで香苗に手渡した。

  「これは・・・・・・?」

  「秘密基地の秘密を共有する人にしか渡していない、特別な卵なんだ・・・・・・一緒にお風呂に入って、一緒に寝て大事にしてあげてね」

  伊吹はそう言うと、下着を履き直してスカートを着直して香苗の頬に唇をあてがった。

  「じゃあ、日取りが決まったら連絡するから、その卵、特にその中身を大事に持っていてね」

  「う、うん。わ、わかったよ・・・・・・!」

  香苗は伊吹にキスされた所を片手でさすりながら自転車の荷台に荷物を載せると、勢いよく跨って自転車をこぎ出していった。夕暮れが、西の山に沈んでいき、セミの鳴き声が移り変わっていく。

  [newpage]

  それから少年たちは繋がり合ったまま、長い吐精の余韻を味わっていた。互いに互いの身体を挟み込みながら支え合っていたが、逸物が抜け落ちるのと時を同じくして一人、また一人と心地よい疲労感に包まれながら前の少年にもたれかかっていった。そこへ、伊吹がボトル飲料を両手に抱えながらやって来た。

  「お昼から元気だねぇ・・・・・・。早く洗わないと体毛がかぴかぴになっちゃうし、匂いが取れなくなっちゃうからね?」

  ドロドロの精液と汗にまみれながら心地よさそうにまどろむ少年たちに、伊吹はまるでお菓子やジュースを開けたまま昼寝をしようとしているのを咎めるような口調で言った。少年たちはまばらに相槌を打つと、のそのそと裸体にサンダルで川に向かっていった。体毛にへばりついた汗や精液、ローションがゆらゆらと川の水に溶けて流れていく。少年たちは川底に腰を落とすと、自分の包皮を剥いて亀頭を水中で露わにした。冷たい川の水に敏感な亀頭が触れ、竿に血流が集まっていく。亀頭に溜まった汚れを少しずつ洗い流していくが、パンツに収まりそうな気配がないと見た少年たちは、水中で自分の逸物を扱いて吐精した。吐き出された白い塊が波打ちながら川下へと流れていった。兎獣人の女性は抱えていたボトル飲料を川岸に置くと、腰のリボンを解いてワンピースの裾をたくし上げた。少年たちは待ってましたとばかりに彼女に視線を向けていた。

  「あんなにえっちしてたのに、まだ元気だねぇ・・・・・・」

  伊吹はワンピースを脱ぎ去り、小さく折りたたんで川岸に置いた。ブラのホックを外すと、拘束されていたたわわな乳房がふくよかな腹に跳ね返った。腹肉の影から主張する大きな逸物で、彼女が男であることを証明していた。パンツも脱ぎ去ってサンダルだけになった伊吹は、ゆったりと川の水に身体を足先から浸していった。

  「ふぃ~・・・・・・やっぱり今日も暑いねぇ・・・・・・」

  伊吹は川の水を手ですくって肩から胸にかけて水を浴びていった。少年たちもそろそろと伊吹の近くにやってくる。思春期に片足を踏み込んだ少年たちには、伊吹の乳房はあまりにも刺激的である。異性であれば視線を向けるのさえ憚られるものだったが、伊吹は男である。そして自ら晒しているのだから遠慮は不要であった。伊吹も近寄ってくる少年たちを邪険にするでもなく、恥じらうでもなく、好きなように触らせた。かわるがわる乳房や腹肉を揉みしだいて柔らかさを堪能する者もいれば、伊吹の逸物を触りながら自分のものとの大きさを比べる者もいた。川で裸体をもみあう姿は、遠目から見るとふくよかな身体を無邪気に重ね合っているようにしか見えないであろう。少年たちも伊吹も、浅く荒い呼吸を漏らしながら逸物に血流を昂らせ、ぐんっ、と竿の切っ先を空に向けて腹に打ち付けていた。

  「じゃあ、そろそろ行こっか・・・・・・♡」

  少年たちはこくりと頷いた。少年たちも待ちきれないとばかりに伊吹の手を引いていたが、伊吹も待ちきれないとばかりに足早に秘密基地へと向かっていった。

  廃墟だった倉庫を近隣住民との交渉で借り受け、ボランティア活動やゴミ拾いなどで手に入れた廃材を自分たちで綺麗にしたり作り直して秘密基地を作り上げていった。組み上げたボトルクレートを足場に粗大ごみに出ていたベッドを敷き詰めて大きなベッドを作ったり、捨てられていたテニスボールを足にした物入れと椅子を兼用したものを作ったり、切り出した廃材で棚を増設したりした。電気は通っていない不便さはありつつも、居心地のいい秘密基地が完成したのである。少年たちはテーブルの上に衣服や下着を置くと、ベッドに裸体を投げ出した。

  「ついにこの日が来たね・・・・・・皆のお陰でこんなに綺麗な秘密基地が完成したよ」

  伊吹は部屋を見渡しながら感嘆の声を漏らした。

  「伊吹さんも早くこっち来なよ~」寝転がりながら猪木が伊吹に手招きをした。

  「じゃあ私も遠慮なく・・・・・・」伊吹もそれに応じるように、ベッドの中央に豊満な肉体を惜しげもなく投げ出した。伊吹の体重でボトルクレートの柱が床面にぎしっと軋む。

  ベッドに投げ出された柔らかな乳房が重力に従って左右に垂れ下がる。少年たちも彼の波打つ柔肉に股間を硬くしていく。

  「お外でするのも気持ちいいけれど、こうしてベッドがあると快適だよね~。素敵な秘密基地になった記念に、今日はここでたっくさんえっちしよっか♡」

  少年たちは伊吹の一言を合図に、自分たちの亀頭を天井高くそそり立たせ、鈴口からは待ってましたとばかりに蜜を溢れさせていた。伊吹は寝転がったまま甘い声を漏らすと、ぬるりとした棒状の塊を尻から吐き出した。吐き出された「それ」は粘膜を滴らせながらベッドの上で蠢いていた。少年たちは気味悪がることも無く、「それ」を見つめていた。

  「伊吹さんこれ・・・・・・ディルドってやつ?」稲成が指をさして尋ねた。

  「まぁ・・・・・・秘密のね?これでお尻の中を綺麗に洗って慣らしまでできちゃう優れものだよ。せっかくだから皆の分も出すね・・・・・・んんっ!」

  ぶぽんっ、にゅるっ!っと、伊吹が力む度に、腕程はありそうな「ディルド」が彼の孔から吐き出されていった。吐き出されたものを、少年たちが一つずつ手に取り、おそるおそる尻孔にあてがっていった。ある者は膝立ちで背中をよじりながら。ある者は寝転んだ姿勢で。そんな中で、ふくよかなお腹で狙いが定まりにくいのか、悪戦苦闘している猪木の肩を、伊吹は優しく叩いた。

  「い、伊吹さん・・・・・・?」

  「ちょっと四つん這いになってごらん?肘と膝で・・・・・・そうそう。こっちにおしりを向けて」

  「こう・・・・・・?」

  猪木は伊吹にお尻を向ける。伊吹は猪木の尻に優しく触れると、片手で猪木の尻たぶを優しく開きながら触手の頭と思しき部分をあてがった。触手は全身をくねらせて尾をしならせて猪木の尻孔めがけて入り込んだ。

  「んぅうっ!?」

  猪木は強烈な異物感と排泄間に襲われるも、幾ら力んでも出るものは淫靡な粘っこい音ばかりである。

  「ぜ、全部入っちゃ・・・・・・ぅんッ・・・・・・・・・・・・!?」

  触手がすべて入り込むと、猪木は腹の中をまさぐられる感覚に声を漏らした。痛くは無い。けれども、今まで誰にも、彼らとの行為でも触られたことの無い深いところまでまさぐられ、蹂躙され、腹の中で消化されかけていたものが根こそぎ食われていくのを感じた。腹の中で暴れ狂う触手に、猪木たちをはじめ少年たちの逸物がぶるんぶるんと激しく腹に打ちつけ、亀頭からびしゃびしゃと堰を切ったように蜜をはしたなく溢れさせた。

  「おな、が・・・・・・何か、でちゃ・・・・・・ぁぁっぅ・・・・・・!!」

  んじゅる、ぬるぅ・・・・・・っ、ぼちゅんっ!ぼりゅんっ!と少年たちの孔から丸々と肥えた触手が吐き出された。少年たちの孔は内側の肉が捲れ上がり、呼吸と共に痙攣と開閉を繰り返していた。少年たちは吐き出された触手の大きさに、思わずお腹や尻をさすった。

  「い、伊吹さん・・・・・・これって・・・・・・?」猪木が肩で息をしながら、全身に玉のような汗を浮かべて尋ねた。

  「トイレのウォシュレットが近くに無くてもお尻を綺麗に洗ってくれる触手だよ。厳密には、体内の老廃物や排泄物を根こそぎ食べ尽くして排出されるものだけど・・・・・・サイズが大きくてなかなかね。『君ら位』慣らさないと使えないんだよね」

  伊吹の「君ら」という言葉に、少年たちの胸は高鳴っていった。伊吹はその様子に笑みを浮かべながらごろりと横たわった。大きく股を広げて彼らを誘った。

  「・・・・・・っ」「すっげぇ・・・・・・」「ど、どこにしようかな・・・・・・」

  少年たちは伊吹という極上の肉体に息を呑んだ。うっすらと汗ばんだ柔肌に呼吸と共に上下する腹と胸。持ち上げた尻の谷間から覗く孔は、少年たちの肉花弁よりもぷっくりと厚ぼったく淫猥に湿り、今か今かと期待と興奮を隠せずにいた。

  「今日は私、君らを気持ちよくしてあげるね・・・・・・♡じゃあ、前と後ろ、誰が使ってくれるかな?」

  少年たちは顔と亀頭を突き合わせて目くばせしあった。猪木が伊吹に跨り、自分の蕩けた孔に彼の逸物を沈み込ませた。それに続くように狛斗が伊吹の孔に逸物を突き入れた。伊吹の前と後ろが塞がるも、残る三人は伊吹の手招きに吸い寄せられるように伊吹の前に逸物を突き出し、彼の口と手を使わせた。すっかり全身を使い尽くされた伊吹は、秘密基地の熱気にあてられ、少年たちの肉欲に突き動かされるようにその身をよじらせた。セミの鳴き声をかき消すように、少年たちが腰を伊吹の柔肌に打ち付ける淫靡な水音が響き渡った。エアコンもなければ扇風機も無い。窓と扉からそよぐ風でも冷めない熱気と湿気の只中で、甘い匂いと汗の匂いが混ざり合い、互いの興奮を高めていく。伊吹は少年たちの熱い肉欲に一気に当てられて溺れそうになっていた。前も後ろも使われ、両手には少年たちの陰茎。呼吸する口も自分が育て上げた巨根に蹂躙され、呼吸さえままならない。花で息を吸う度、年不相応に雄臭い匂いに脳が蕩けていくのを感じた。やがて少年たちの逸物からは潮吹きのように透明な蜜を鈴口から迸らせ、ビクビクと脈打つ間隔を狭めていく。

  「ぁっ、も、もう出ちゃう・・・・・・!」「な、中に出しても、良いっ・・・・・・ですか?」「もう、我慢っでき、な・・・・・・」「あっ、はっ、・・・・・・ん、んぅっ」「き、気持ちよすぎて、もう我慢で・・・・・・きない・・・・・・!」

  伊吹は朦朧とする意識の中で微かに頷いた。伊吹の了解が早いか否かの瞬間に、少年たちは鈴口まで満杯に張り詰めていた子種を一気に吐き出した。仰け反りながら、あるいは背を丸めながら子種を吐き出す者。吐精しても腰を振るのが止まらない者。奥へ奥へと子種を押し込まんとする者・・・・・・煮えたぎる新鮮な子種が伊吹を満たしていく。伊吹も満たされる快感と共に猪木の孔へ子種を注いだ。猪木も、腹に満たされていく熱い子種を感じながら吐精した。

  口で愛撫を受けた少年の逸物が離れた時、萎びて亀頭を覆う包皮に口吸いをするように最後の一滴まで子種を吸い付くし、こくりと飲み込んだ。そして数分ぶりの空気を肺いっぱいに吸い込んだ。

  「危うく溺れちゃうところだったけど、すっごく気持ちよかった・・・・・・」伊吹は少年たちの精液にまみれながら、口元に残った精液を指ですくって舐めた。

  「全身みんなの精液でマーキングされちゃったね・・・・・・まるで君たち専用のえっちなお姉さんになっちゃったみたい♡」伊吹はたぷたぷに膨れた腹を撫でながら満足げに少年たちを見つめた。

  少年たちも、伊吹という極上の柔肉を自分たちでドロドロに汚したという一抹の罪悪感と、自分たちの物にしたという興奮に口角が緩み、萎えかけていた逸物に再び血流が集まり始めていた。

  それから彼らは何度も体位を変え、相手を変えてお互いがお互いの精液を腹に受けるまで交尾は終わらなかった。前戯で挿入した触手は精液や老廃物を餌に体力と精力を回復させる粘液を分泌し、少年たちのありあまる性欲を滾らせていった。向こう数週間分にはなりそうな精液を吐き出し切った少年たちの腹は、一回り、中には二回りも大きく張りつめていた。荒い息遣いとむせ返るような汗と精液の匂いの秘密基地に、帰宅を促す町内放送がノイズ混じりに遠くに聞こえた。

  「そろそろ帰らなきゃ・・・・・・!」狛斗が真っ先に声を上げた。少年たちは狛斗の言葉にはっと起き上がった。

  「マットレスとかは私の方で洗っておくから、また明日、いつもの図書館で」

  少年たちはこくりと頷くと、よたよたと靴を踵を履き潰しながら荷物をまとめて外に出て、外に干してあったタオルを持って川へと向かっていった。

  自転車の走り去る音が遠のくと、秘密基地の中はさっきまでの情事があったとは思えない程、静まり返った。けれども、その情事の残り香は壁や空気、ベッドカバーから漂ってきた。

  「この短期間であんなに具合が良くなるなんて、やっぱり小さい子は柔軟で可愛いねぇ・・・・・・これだけ注がれたのはいつぶりだろ・・・・・・んぅっ♡」

  伊吹はその残り香を味わうようにベッドに寝転がると、少年たちの精液で丸みを帯びた腹を愛おしそうに撫でた。ごぽり、どくんっ・・・・・・と伊吹の腹が鈍く脈を打った。

  [newpage]

  それから数年後、空き家の老朽化と所有者が売り払ったことで、空き家は取り壊されることになった。誰もいないはずの空き家であるにもかかわらず、庭先の植物は青々と生い茂り、新しい所有者に土地が渡る頃には、立派なリンゴの木と大ぶりの木苺が実る庭になっていた。庭は新たな買い手によって整地され、庭で採れた果物や地元の野菜などを使ったスイーツや川沿いの景色を楽しめる喫茶店がオープンした。従業員は全員、小学校時代の幼馴染で、この土地も自分たちでお金を出し合って作ったのだそうだ。

  全体の指揮を柴村がとりまとめ、稲成が内外で情報収集を行い、三枝が交渉関係を受け持ち、里中と緒方は材料や力仕事を担当する形だ。メディアでは「気鋭の若者が1から喫茶店を立ち上げた」とちょっとした話題になったものの、彼らにとっては「あの日の秘密基地の続き」でしか無かった。もっと一緒に遊びたい。自分たちにはまだまだ出来る事が無いかと試行錯誤と作戦会議の毎日だった。

  景観を良くするために川沿いの清掃や緑化を役場と協力して行い、地元農家との交流やお手伝いを通して野菜や果物の仕入れ交渉を弾ませ、さらに大きな「秘密基地」作りに励んでいった。今ではこの町で知らない人はいない、特に地元学生たちの憩いの場となっていた。特に夕方は部活動帰りの学生たちで賑わっている。彼らが夏休みを過ごした秘密基地は、簡単な清掃と最低限の補修によって保存され、ひっそりと佇んでいた。こうして彼らの「秘密基地」は、公然の秘密となったかに見えた・・・・・・。

  少年は、部活動の帰り道にこの喫茶店に立ち寄るのが何よりの楽しみだった。少ないお小遣いをやりくりして通い、時には喫茶店でたわわに実る木苺やリンゴを頂いていた。ここで食べる果物はもぎたてなのもあって瑞々しくて甘く、夕飯まで待ちきれない少年のエネルギー源になっていた。そしてついつい、この喫茶店のフルーツサンドや紅茶を頼んでしまっていた。

  「いつも来てくれてありがとうね。大事に育てているリンゴや木苺だから、美味しそうに食べてくれているのを見るだけで嬉しくなっちゃうよ。これ、売れ残りだけどサービスね」

  厨房担当の渡瀬が、ショーケースに残っていた最後のベリータルトをお皿に載せて少年の机に置き、ポットに残っていたアイスティーを注いだ。この時間は閉店間際で人も少ない。まるで貸し切り状態だった。どの従業員も豊満な胸と身体つきを持ち、髪が揺れる度に甘い匂いが漂ってくるようだった。じっと眺めるだけで、胸の鼓動が高鳴り、唾がべったりと粘り気を増すようだった。性欲と一目ぼれの区別が曖昧な思春期の少年の頭を、たわわな乳房への探求心によって埋め尽くすのは容易に想像できよう。しかし、理由はそれだけではなかった。彼にとって今日は特別な日だからでもあった。お会計を済ませると、犬獣人の店長がお会計に立って、スタンプカードの最後の欄に赤いスタンプを丁寧に押してくれた。最後の欄には、「ご指名とご奉仕」と書かれていた。そう。このお店ではスタンプカードを設けていて、お買い物や注文などで一定数貯まると、お菓子や飲み物のサービスが受けられる。そして最後まで溜めると、特別なご奉仕が受けられる、というのだ。今日で最後の一個が押され、誰を指名しようかで頭がいっぱいになっていた。

  「おめでとうございます、お客様♪本日でスタンプが全て溜まりましたので、特別なご奉仕をさせていただきたいと思います。では早速ですがご希望の従業員はございますでしょうか?」

  店長の柴村が従業員の全身写真の入ったアルバムを少年に手渡した。少年にはどの子も魅力的に見え、この時ばかりは分身が欲しいとさえ思った。今日、両親は夜中まで帰ってこない。塾には通っていない。夜の自由を手にした今日が絶好のチャンスである。時間はたっぷりある。けれども早く楽しみたいジレンマを抱えながら、少年は決断を下した。

  「あ、あの・・・・・・!」少年はすっくと立ち上がり、庭の掃除をしていた猫獣人の従業員に話しかけた。

  「どうかされましたか、お客様?」

  猫獣人の従業員は少年の手に握られていたカードを見ると、箒を片付けて少年に向き直った。

  「あぁ、スタンプカード達成、おめでとうございます。ご指名は私でよろしいのでしょうか?」

  少年が頬を赤く染めて頷いた。従業員は笑みを浮かべると、店じまいの準備をしている従業員たちに呼びかけた。

  「では今宵は三枝さんとの特別ご奉仕コースで、よろしいですね?」店長が少年に確認を取る。

  「はい。よろしくお願いします・・・・・・!」少年は耳まで真っ赤になりながら店長に満杯になったポイントカードを手渡した。

  店長はポイントカードの欄に大きな署名をして「使用済み」の証を残して少年に返した。

  「ゆっくり楽しんできてね~」大きな袋をいくつも重ねて担ぎながら緒方が手をひらひらと振った。

  「三枝さん、お客様、始めてみたいだから丁寧にね」緒方より一回り小さな体格の里中が二人に笑みを送った。

  狸獣人の里中さんが机の後片付けをしながら二人を心配そうに見た。少年は何のことか分からず、三枝さんを見た。いつものように柔らかな笑みを浮かべていた。

  「それでは、よろしくお願いいたしますね、お客様♪」三枝が手を差し出す。

  「よ、よろしくおねがいします・・・・・・!」少年は三枝の手を取った。

  その時、夕日がさあっと川面に反射して彼女たちを照らした。その時、彼女たちの給仕服のスカートの影からぶらりと一本、太い何かが垂れ下がっているのが見えたような気がした。

  まさか気のせいだろう。どの従業員もふくよかな肉付きに大きな胸・・・・・・どこからどう見ても女性だ。まさか男ではないだろう。そんな事を考えながら、これから始まる「ご奉仕」に期待と興奮を隠せずにいると、一人の兎獣人の女性がやって来た。麦わら帽子に薄手のロングスカート。ここの従業員にも負けず劣らずの胸とふくよかな身体つきをしていた。

  「伊吹さんお久しぶりです!お変わりないようで・・・・・・」店長の柴村さんと、厨房の渡瀬さんが店から出てきた。

  「伊吹さん」という言葉に、お店の従業員が彼女の下にやって来た。少年は、「ご奉仕」の楽しみが後回しにされてしまったようで何だか萎えてしまったように感じた。すると「伊吹さん」は少年に視線を向けると、軽く膝を曲げて目線を合わせた。少年の眼前には大きな谷間が迫っていた。

  「こんにちは。私は彼女たちの『お友達』で、麦川伊吹といいます。せっかくのお楽しみを邪魔してすまなかったね」

  伊吹は自己紹介を済ませると、お詫びの代わりにと少年を抱きしめた。少年の鼻腔を、微かな汗の匂いと制汗剤の匂いで満たしていく。髪の一本一本が頬や額に擦れ合う。甘く柔らかな柔肌に包まれる体験に、さっきまでの不快感はどこかへ消えた。しかし、自分のお腹辺りに弾力のある違和感を覚えた。この弾力に、少年は覚えがあった。伊吹は隠し事に気付かれてしまったようなばつの悪そうな表情を浮かべた。

  「おっと・・・・・・驚かせちゃったかな?実は私たち・・・・・・」

  夕焼けが水面に反射する。柴村さんに渡瀬さん、緒方さんと里中さん、そして三枝さんと伊吹さんの背後を照らした。照り返しから見た「彼女たちの姿」に、少年は息を呑んだ。

  お店の照明は落ち、看板は仕舞われて、立て札には「閉店」と書かれている。

  「お客様、今日は特別なお客様が来てくださったので・・・・・・よかったらご一緒しませんか?」

  「彼女たち」の放つ甘美で豊満な色香に少年の理性は肉欲に傾き、その硬さを増していくのだった。