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ぴ、ぴくにっくぅ?

  第3章 ぴ、ぴくにっくぅ?

  

  そういえば、赤ずきんとは初めてのはずなのに

  なんでこんなに互いが

  知り合い同士みたいなんだ?

  

  「おい、お前はおれに会ったことあるのか?」

  

  「何言ってんの?前から会ったこと

  あるじゃん。大丈夫?」

  

  「い、いや大丈夫だ、すまんな。」

  

  「おかしな、オオカミさん!」

  

  なんでだろうな?

  初めてなのに初めてじゃないみたいだ。

  運命?いやいやぁそんな事ないだろぉ

  だってお互い男だぞ?ンな事ある訳ないない

  

  「オオカミさん、さっきから何独り言

  言ってんの?本当に大丈夫?」

  

  何なんだろうなこのモヤモヤは本当に

  例えきれないこのモヤモヤなんだぁ?

  

  「オオカミさーん!大丈夫?

  村のびょういん、いっしょに行く?」

  

  「あぁ、すまんなちょっと考え事していて

  な。それにしても村に病院なんて

  できたのか。」

  

  ズキッ

  

  何だ急に痛みが?

  

  その時オオカミの脳裏にはある場面が

  写し出されていた。

  

  「殺せ!殺せ!そいつらは人を喰い殺す

  バケモノだ!殺せ!」

  

  両隣りには大きい自分と同じ

  オオカミ獣人がいた。

  片方のオオカミ獣人は必死に何かを訴えている

  片方はおれを庇うように抱きしめてきた。

  

  大声を出している村人?達は

  後ろの建物に松明を投げた。

  あれはきっと家なのだろうか

  そして村人達はおれたちを囲みながら

  石を投げたり、棒で叩いたりしている。

  おれは怪我はしなかった。

  でも必死おれを庇ってくれたオオカミ獣人達は

  血だらけになっていた。

  そして女のオオカミ獣人の声が聞こえた。

  

  「逃げなさい!はやく!あの森の向こうへ!

  はやく!」

  

  おれは逃げようとした。

  しかし、一人の村人に見つかってしまった

  

  「おい!あいつ逃げようとしてるぞ!

  あいつも殺せ!」

  

  大きな棒がおれの顔にぶつかりそうに

  なった時

  一人のオオカミ獣人が大きな声で吠えた

  村人達はその大きな声を出したオオカミ獣人

  の方へ向かう。

  そして大勢で殴りまくる。

  もう一人のオオカミ獣人は怒り狂い

  村人達を攻撃し始めた

  しかし数の暴力には勝てずにだんだん

  動きが鈍くなっていた。

  おれは次の標的にならないように逃げた。

  

  「そうよ!逃げなさい!」

  

  その声聞いて振り向くと

  その声の本人は斧で首を切られていた。

  

  「うわぁぁぁぁ!」

  

  とても、とても怖かった

  最期に見えたのは体中弓矢が刺さっていながら

  も必死に抵抗していたオオカミ獣人だった。

  そして走っていくと何かにぶつかった

  

  その時目の前の景色が元に戻る

  

  「今のは何だったんだ?」

  

  体は震えていて、冷や汗をかいていた。

  

  「オオカミさん?大丈夫?」

  

  小さなか細い声が聞こえた。

  下を向くと赤ずきんが泣きそうな顔で

  こっちを見ていた。

  

  「ごめんな、大丈夫だぞ。

  心配かけてすまんな。」

  

  その一言で赤ずきんの顔に明るさが戻った

  

  「良かったぁ!心配したんだよ?

  急に止まったんだから」

  

  「すまん、すまん

  さぁ、お母さんを病院に連れて行くぞ」

  

  「あ、あぁその事なんだけど

  ごめんね、じつは嘘なんだ

  オオカミさんと遊びたくて誘ったんだ」

  

  「はぁ!?」

  

  「ダメ、だよね、ごめん。」

  

  赤ずきんは再び泣きそうな顔になる。

  オオカミはこの顔には弱く、

  必死に泣き止ませようとした

  

  「分かった、分かったから泣くな!

  ていうか、泣かないでくれ!」

  

  「やったあ!じゃ、ピクニックいこ!」

  

  「ぴ、ぴくにっくぅ?」

  

  本当におれはこいつが苦手だ

  とてもとても。

  

  「ほら!いくよ!オオカミさん!」

  

  「分かったから、そんなに腕引っ張るな!」

  

  はぁ、おれはなにか神様に呪われる様な事でも

  したか?

  はやく、家に帰りたい。

  何故か嫌な予感がする。

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