一切の動揺がない。
「初めてだろう?勃起した男性器を見るのも。」
理知的な低音を耳にし。
僕が――こくりと、無言で頷くと。
獅真さんの武骨な右手が頭を撫で。
「オメガにとって、アルファの身体に慣れることはとても重要だ。」
『っ、は、ぁ・・・―――♡』
無意識に息が止まってしまっていた僕は。
慌てて吸い直すもまた――
獣の強い匂いが鼻腔を満たし、余計に頭をぼんやりとさせ。
見入って、しまう。
「ほら、これが強くて逞しい・・・―――
雄アルファの中の雄アルファの、フェロモンだ。」
そんな僕に。
落ち着き払った低い声が僕の頭上から降り注ぎ。
その声色は。
興奮を押し殺しつつも、どこか。
自信満々といった様子であって。
逃げ場など、もうどこにもない僕は―――――
「そして君のフェロモンが……俺をこうさせている。」
『ぁ・・・はひ・・・♡』
目の前に突きつけられた"それ"が視界を占領する。
大きい。
熱を持った雄の塊が、鼓動を刻むように脈打っている。
こんな間近で"アルファの身体"をまじまじと見ることになるなんて。
「ほら、しっかり嗅いで。好きにするといい。」
――気付けば。
僕は頭を優しく撫でられていた。
思考がぼんやりと蕩けかけている―――
それを悟っている手つき。
優しいのに、決して拒めない。
『ぁ……ぁ、ぁ……っ♡』
もう思考が溶け切った僕は――
言われるがまま。
まずはその、すぐそこにある逞しい肉竿。
それを右の指先で触れてみる。
びくんっ♡ビくっ、ぶしゅっ♡
『ぅぁ…―――っ♡』
刹那。
どくん、と大きく跳ねる肉巨根。
その脈動に、その熱さに。
僕は驚きながらも両手指を添えて。
『ぅっ……す、すごい……♡』
しゅっ、くにゅっ♡
「ん…っ…ふ、ああ…いい……っ」
血管の浮き出た太い肉幹に沿って。
普段。
自分の竿を扱く時よりも優しく。
――上下に動かすと。
しゅっ、くにゅっ♡ぴゅっ、ぶしゅっ♡
『ぁ・・・すご、ぃ………♡』
手のひらを燃やしてきそうな熱と。
僕の両手を振りほどきそうにしゃくり上がる、力強さ。
それでいて脳みそが溶けそうなほどのいいニオイに―――
『ぁ・・・す、ご……―――♡』
「ふう。上手だ・・っ・・ほら、口でも感じてごらん?」
優しい声色なのに。
どこか有無を言わさぬその――命令。
それとともに。
獅真さんの、逞しい太腰。
それがずんっ、とこちらに突き出てきて―――
亀頭が唇に、押し当たる。
―――ぶちゅっ♡
『―――ぁ―――♡』
雄のニオイいが強まり、脳がぼんやりと痺れる。
そんな凶悪な、誘い。
それを受けて僕は半開きの口を大きく開けて―――――
『ぁ・・・―――あん、あむっ♡』
くちゅっ♡れろ、ぺろっ♡
「っ、ん、おお"・・・っ♡」
―――傘の張った亀頭。
それを口いっぱいに頬張ってみると。
その途端。
『んむっ・・・っ♡』
熱く脈打つ、太すぎる肉の幹。
ビクんビクんっ、としゃくり上がるその太い肉ストローは――
ねばっとした我慢汁を僕の口腔に噴射してきて。
『んっぶっ、んぐっ♡』
舌先に絡みつくアルファの塩辛い味。
口内に広がる雄臭さは――鼻腔をも支配して。
僕の頭をさらにぼんやりとさせ。
それでも僕は。
噴射される我慢汁で窒息せんと。
――溢れ出る我慢汁を。
ストローですする様に飲み干していく。
『んっんぶっ♡んっぐっ、んく・・―――♡』
「ぅぉ、ん、ああ・・・っ、上手だ・・・っ♡」
中年の雄獅子アルファである、獅真さん。
その雄声は終始、優しく。
――余裕すら感じさせつつも。
その大きな右手が愛おしげに僕の頭を撫で。
頬張る僕を"いい子だ"と労うように褒めてくれる。
まるで。
指導とは名ばかりで。
今の、獅真さんは―――"オメガを完全に手懐けた雄"
それでしかなくて。
『(こんなの……おかしい……♡)』
「……ん、そう……だ。いい子だ……」
―――そうは思う、けど。
獅真さんの手のひらは僕の頭を撫でながら低く囁き。
ごつごつとした指先さえ心地いい。
『んっ、んぐっ、んっぶ……っ♡』
耳まで真っ赤に染まっているのが自分でも分かるほど。
その熱を感じつつ、必死に舌を動かして―――
熱を帯びた肉の幹が口内を蹂躙し、喉奥までずっしり押し込まれる。
「……ふっ、く……ぅ……」
頭がぼんやりと蕩け始めた、その時だった。