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道物語 (ロードストーリー)第四幕ドルセニア編 二巻

  前回のあらすじ

  ドルセニアに着き不良や畑の干ばつなどを解決していったアルベルト達すると 人身売買が行われている事を知る一行はは人々を救う為に行動する

  [chapter:人身売買壊滅作戦]

  【グランジャス邸】

  グランジャス邸にて作戦会議をしている

  グランジャスはBARに普通に入り囮をすると言う

  アルベルト「あんた一人で大丈夫か?」

  グランジャス「問題ねぇ。傷は痛むが、立てるし、撃てる。その間に裏口から潜入して、人身売買の証拠と、捕まってる奴らを助けてくれ」

  カリン

  「……やっぱり無茶するのね、ご主人様。でも今度は一人じゃない。私は表であなたを援護するわ」

  グランジャス「ダメだ、カリンはみんなと裏口に行け 俺なら大丈夫だ」

  カリン(しょぼんとした顔)「分かりました」

  メルディス

  「では、私は裏口の方へ向かいます。炊事よりこっちの方が、今は大事ですから」

  ティミス

  「私も裏に回るわ。こういう時こそ、冷静さが必要だから」

  ホルスター

  「私も行きます。子どもが犠牲になってるのなら、黙ってられない」

  マリーナ

  「私の歌、囮にも癒しにもなるわ。行くわよ、みんな」

  カラスト

  「よーし、魔法の準備もバッチリだよ!派手にやっちゃおう!」

  グランジャス

  「……ふっ、頼もしい連中だな。これが“世直し旅”ってやつか」

  アルベルト

  「ああ、わかった。……おっさん、無理だけはするなよ」

  グランジャス

  「お前らがいるなら、無茶じゃねぇ。無謀を勇敢に変えてくれる仲間がいるってのは、ありがたいもんだ」

  「アルベルト、ある程度スタッフや店員を引き付けたら俺もそっちに向かうからな」

  アルベルト「ああ、分かった」

  アルベルト達はドルセニアの人身売買が行われているBARに向かう ことになる

  ???「あらあなたは昨夜のお兄さん達じゃない」

  アルベルト達はBARに着き グランジャスは酒を注文する

  グランジャス「スケイルカクテルを頼む」

  スタッフ「かしこまりました」

  グランジャスはさっそく酒を飲み始める

  グランジャス「そこのかわい子ちゃん」

  コブラのロコウ族女性のコブソンに話しかける

  コブソン「あら、この前のお兄さん、身体は大丈夫?」

  グランジャス「ああ、大丈夫だ それよりここではかわい子ちゃんが買えるんだって?」

  コブソン「しーっ声が大きいですわよ お食事終わったら奥のラウンジルームに来て、案内してあげる。あなただけの“特別ルート”、ね?」

  グランジャス「そりゃ楽しみだ。可愛い子がいれば、多少財布も緩むかもな」

  コブソン「ふふ……それじゃ、VIPルームへご案内。貴族様には特別待遇よ」

  グランジャス「分かった」

  その頃アルベルト達はBARの裏手かれ侵入しに行く

  カラスト「ここだよね?」

  ティミス「そのはずよ」

  裏手の扉の前には黒服を着たカマキリのインセトクの男達6人が見張りをしている

  ホルスター「見張りが多いですわね」

  カラスト「僕に任せて 疲れた者に安らぎの眠りを スイートレム」

  見張り達「なんだか甘い匂いと睡魔が……zzz」

  マリーナ「寝たわね いくわよ」

  [newpage]

  BARの裏手には地下へと続く階段がありそこを降りていく

  ドッドッドッドッドッドッ

  地下の人身売買のお店ではディスコのように音楽がながら様々な種族の美女がステージで踊っている

  アルベルト「見た目はただのダンスホールだな」

  ティミス「アルベルト、あそこ」

  檻を指さす

  ホルスター「ここが……!? これが人身売買の”現場”?」

  ティミス「最低ね。貴族の目をごまかすために娯楽施設を装ってるのね」

  カラスト「音楽や光で…麻痺させてる……」

  そこに、表口から入ったグランジャスとコブソンが、ホールの奥から現れる。

  グランジャスは杖をついているものの、表情には威厳が戻っている。

  グランジャス「よぉ、合流だな。案内は任せたぞコブソンちゃん」

  コブソン(目を細め)「ええ。…ここがあの”地下クラブ”。裏では“品物の品評会”が行われてるわ」

  案内される奥のエリア──

  ガラス越しに“商品”として扱われる人々が、タグ付きで並べられている。

  種族、年齢、健康状態、価格が書かれた無慈悲な札。

  マリーナ「これが……人を品物にするなんて」

  奴隷商人「これはグランジャス様、可愛い子ちゃん達が揃っていますよ」

  奴隷商人がニヤニヤとゴマすりをする

  傷だらけの少女たち、うずくまる若者たち、意識の薄れた者たち。

  種族も性別も関係ない。ただ「売り物」として、無理矢理閉じ込められていた。

  ホルスター「……よくも、こんな事を……!」

  檻の中に一人のゴールデンレトリバーの女の子が助けを求める

  女の子「助けて」

  檻の中のもう一人、さくらんぼのリリフフ族の小さな女の子が顔を上げる。

  少女「……だれ……?」

  マリーナ「大丈夫、もう怖くないわ。私たちは君たちを助けに来たのよ」

  グランジャス「カリン、鍵を壊せ」

  カリン「はい、ご主人様」

  彼女が素早く腕力でで鍵を壊す。

  カチャンという音と共に、扉がゆっくり開く。

  中の囚人たちが、まぶしそうに顔を上げる。

  グランジャス「今から、自由だ。誰一人、このまま放ってはおかねぇ」

  グランジャスはうつむき、歯を食いしばる。

  グランジャス(静かに怒る)「こんな地獄を……王が見て見ぬふりをしていたのか」

  [chapter:戦闘開始]

  ティミス「許せないわ……あんなに無力な人たちを……」

  アルベルト「この国の根っこ、ぶっ壊さないとな」

  奴隷商人「困りますなぁグランジャス様 大切な商品を逃がされては商売になりませんぞ」

  グランジャス「人が商品?それが根本的に間違ってるんだよ

  アルベルトこいつを締め上げていいぞ」

  アルベルトは奴隷商人をボコボコにする

  奴隷商人「グハッ、ゴヘッ、グホッ、分かりましたから制裁おやめください」

  ???「グランジャス様」

  檻の中からグランジャスが聞いた事のある人の声

  グランジャス「ライノス、ヒルポ、エレファン お前らも居たのか」

  サイのニアマーラ族の男とカバのニアマーラ族の女性とゾウのニアマーラ族の女性も折の中にいる

  ライノス(シロサイ)「申し訳ありません、ご主人様……BARに様子を見に来た帰りに、不意を突かれて……」

  ヒルポ(カバ)「護衛の役目を果たせず、本当に……うぅ……ごめんなさい……」

  エレファン(ゾウ)「でも……こうしてまたお顔を見られて……それだけで……」

  グランジャスは全員を強く抱きしめた。

  グランジャス「バカ野郎……お前たちが無事で、本当によかった……!」

  グランジャス「こいつらは俺の使用人だぞ なんで商品なんだよ」

  グランジャスが奴隷商人の胸ぐらを掴む

  グランジャス「答えろっつってんだよ!!俺の使用人をどこでどうやって攫って、誰に売るつもりだったんだ!!」

  奴隷商人「ひ、ひぃ……!わ、わたしはただ、あのバーの裏にいる組織から“仕入れ”を頼まれただけで……っ!」

  奴隷商人「ち、違うんだ!上には“黒い令嬢”がいるんだよ……俺たちはその命令通りに動いてるだけで……!」

  奴隷商人「そ、それはその」

  グランジャス「奴隷達の鎖外して誘導してやってくれ」

  奴隷商人「い、いくらグランジャス様いくらあなたのお仲間でもこれは許せませんよ」

  グランジャス「人身売買してる奴が言えた事ではないぜ、アルベルト!ひと暴れしようぜ」

  ホルスター「私は奴隷なった人達を地上に連れて行って元いた場所か又は保護してくれる場所に連れていきます」

  カラスト「僕は護衛をするよ」

  マリーナ「私も護衛に付くわ」

  ホルスター「皆さんこちらへ」

  エレファン「ご主人様、皆さんをお屋敷に避難させてよろしいでしょうか?」

  グランジャス「もちろんだ」

  ヒルポ「ゾウのお姉さんに続いて進んで」

  ぞろぞろと傭兵が出てくる

  グランジャスとアルベルトは武器を構える

  アルベルト「おっさんいけそうか?」

  グランジャス「もちろんだ メルディス 、カリン!ひと暴れしよう」

  ティミス「私も暴れたいわ」

  カリン「ご主人様に楯突く者を”お掃除”しないとね」

  メルディスの目の色が変わる

  メルディス「てめぇら、あたしのダーリンに手出しするんだから覚悟は出来てるんだよな」

  カリンは驚く

  カリン「ダーリン!?まさかメルディスもご主人様を狙ってるのね 」

  メルディス「ま、まあな」

  アルベルト「回転斬り!」

  傭兵1「ぐはっ」

  グランジャス「銃剣連残!」

  傭兵2「くそっ ぐっ」

  ティミス「サマーソニックネイルキック」

  傭兵3「痛ってー!」

  メルディス「斬殺乱舞!」

  傭兵4〜7 「ぎゃー!」

  カリン「白狼連撃! ご主人様には指一本触れさせないわ」

  傭兵8〜12「ぐわぁ」

  メルディス、戦場に舞う!

  その目が紅く光り――

  「斬殺乱舞(ざんさつらんぶ)!!」

  身体を滑らせるように前進し、左右の双刃ナイフが閃く!

  ザッ!シュッ!バシュッ!

  傭兵4「ぎゃあああっ!」

  傭兵5「ま、待っ――」ザシュッ

  傭兵6〜8「な、なんだこの女ぁぁあ!うわあああ!」

  次々と地に崩れ落ちる。

  メルディス(冷酷な眼差しで)

  「あの世で悔いな、下衆共。

  ……ダーリンの仇はこれで帳消しよ。」

  カリン「……ちょっと、私も負けてないわよ?」

  ティミス「斬れ味と執念がすごいわね……」

  アルベルト「残るは奴隷商人お前だけだな」

  グランジャス「観念しな、奴隷商人よ――」

  アルベルト「引導を渡してやる」

  ――シュンッ!!

  ⚔️銃剣が一閃、奴隷商人の胸元に突き刺さる

  ズガッ!

  奴隷商人「がっ……がはっ……ぐ……!」

  (膝をつき、崩れ落ちる)

  グランジャス

  「地獄で自分の罪を数えてろ……」

  奴隷達「ありがとう!」「助かった……!」「あの方は、グランジャス様!?」

  ホルスターたちは避難誘導中。

  ゴールデンレトリバーの女の子も、涙を流しながらカリンに抱きつく。

  グランジャス「さてと残るのはBARのスタッフとダンサーだけだな」

  店内に残っていた数人のスタッフやダンサーたちが、息を潜めて怯えている。

  しかし、その中の一人、イグアナのロコウ族のスタッフがゆっくりと手を挙げて前に出る。

  イグアナスタッフ

  「ま、待ってください!俺たちはただ雇われていただけで、こんな人身売買のことまでは――!」

  コブソン(腕を組みながら鋭い目で)

  「でも、見て見ぬふりはしてたわよね?あなた達、裏で何が行われてるか薄々気付いてたはずよ」

  グランジャス「コブソン、お前も同罪だろうが」

  グランジャスがコブソンを睨みつけて言う

  イグアナスタッフ(うつむきながら)

  「……でも言えなかったんです。命が惜しかった。俺たちにできたのは……せめて子供には手を出さないよう上に伝えるくらいで……」

  カリン「……ご主人様、どうします?」

  グランジャス

  「罪を見逃す気はねぇ。でもな……償いたい意思があるなら、俺の屋敷で働け。給料も食い物も寝床も出す。だが逃げたら、今度こそ地の果てまで追う」

  スタッフたち(ざわ……)

  スタッフ全員

  「は、はい!お願いします!」

  ロコウ族の女性ダンサー

  「……ごめんなさい。私も、踊って金もらってる間に見ないふりをしてた。でも……誰か止めてくれるのを待ってたのかも。……ありがとう」

  グランジャス

  「……だったらまずは、救った人たちの看護と後片付けから始めてもらおうか

  [newpage]

  グランジャス

  「このBARは──証拠保全と警告のために残す。無理に潰すよりも、使い方ってもんがある」

  アルベルト

  「また使われるんじゃないか?」

  グランジャス

  「その心配はあるがな……ここを“あの事件が起きた場所”としてあえて晒すんだ。誰がどんな目で見ようと、ここは“やらかした奴らの墓場”になる。そうすりゃ、ちょっとはビビるさ」

  コブソン

  「じゃあスタッフやダンサー達には、ここを片付けさせてその後、屋敷での仕事に回しておくわね」

  グランジャス「お前も片付け手伝ってくるんだよ お前も関わってたんだからな」

  グランジャスはコブソンに怒る

  カラスト

  「うん、見せしめってやつだ。やったことがバレた場所は、使い道変えれば怖い場所にもなるもんね」

  グランジャス

  「よし、それじゃあ──全員、屋敷に戻るぞ。救った奴らにもちゃんとメシと毛布を渡たしてやらないとな」

  一行はグランジャスの屋敷に戻る

  グランジャス「疲れたな」

  ティミス「私達はお風呂入ってくるわね」

  アルベルト「分かった」

  グランジャスは椅子に座って本を読みながらティミス達を見てこっそり追いかける

  【屋敷・浴場前】

  (湯気が立ち込める木造の浴場前にて。グランジャスが堂々と歩いてくる)

  グランジャス

  「おう、風呂風呂〜っと……ふぅ〜、戦の後の風呂は格別だぜ〜」

  (※中に女の子たちの気配があるのを明らかに察してる顔)

  アルベルト

  「……おっさん、あんた情報を集めるんじゃなかったのか?風呂覗いてるヒマがあるなら、そっちを先にやれよ」

  グランジャス

  「除き?いやいや、俺は風呂に入ろうとしてただけだが(明らかに焦っている)」

  (風呂の扉がカランと開き、ホルスターが現れる)

  ホルスター

  「……グランジャスさん、今ならまだ穏便に済むわよ?」

  カリン

  「ご主人様♡ 二人きりの時は一緒に入ってもいいけど今は あと5秒以内に回れ右しないと後悔しますわよ〜♡」

  メルディス

  「私はダーリ 、じゃなくてご主人様が一緒がいいなら構いませんよ」

  グランジャス

  「……は、はは。悪い悪い、情報収集の任務を思い出した。ではさらば!」

  アルベルト

  「……ほんとにもう。あいつはエロオヤジだな」

  【屋敷・中庭のベンチにて】

  (夕暮れの柔らかな光が差し込む中、アルベルトがベンチに座っている。そこへ腰を揺らしながら現れるのは…)

  コブソン

  「あら〜、この前の良い男じゃない。お姉さんと、ちょっとイイことしない?♥」

  アルベルト

  「い、イイことって何だよ……!」

  ティミス(慌てて駆け寄ってきて、コブソンの前に立ちふさがる)

  「ちょ、ちょっと! アルベルトに誘惑しないでよ……///(赤面しながらも目をそらす)」

  コブソン(くすくす笑いながら)

  「ふふっ、なぁに照れてるの。まさかこの子、独占欲あるのかしら?」

  ティミス

  「そ、そんなんじゃないわよっ! べ、別にアルベルトのことなんか……その……っ!」

  アルベルト

  「……いや、ティミス。そこまで否定されると、それはそれで傷つくぞ?」

  ティミス

  「ち、違う……そういう意味じゃなくて……」

  コブソン(微笑みながら)

  「おやおや、これはお姉さんお邪魔だったかしら。可愛い恋の芽生えね。ふふっ、また遊びに来るわ♥」

  (スラリと身を翻して去っていく)

  ティミス(しばらく沈黙のあと)

  「……あの人、すごくキレイで魅力的ね。アルベルト、ああいうのが好みだったりするの……?」

  アルベルト(真っ直ぐに言う)

  「……俺は、芯の強い人が好きだよ。どんなときでも、自分の正義を持ってる人がさ」

  ティミス(頬が染まり、うつむきながら微笑む)

  「……そっか。よかった……」

  【屋敷・応接室】

  カモメのザーフェ族の配達員が、翼をバサッとたたんで扉の前に着地する。

  カモメの配達員

  「お届け物でーす! グランさん、王宮からの手紙です!」

  グランジャス(手を伸ばして受け取る)

  「ありがとう、いつもご苦労さんだな」

  配達員

  「へへ、王宮印付きは久しぶりっす。じゃ、また!」

  グランジャス

  「あ王からの書状だ、[城に来い話がある]か」

  屋敷・リビングルーム

  静かな午後のひととき。王宮からの手紙が届いたあと、皆が集まり少し気の緩んだ空気が流れる

  グランジャス(手紙をテーブルにポイと置いて)

  「堅苦しいのは嫌なんだよなぁ……首にタイ巻いて、背筋ピンとして……それだけで疲れちまう」

  アルベルト(ソファにだらっと座りながら)

  「ああ、それわかる。旅してる時みたいに、ラフな格好と空気が一番いいよな」

  【屋敷・中庭の井戸のそば】

  屋敷の水路や井戸の管理をしているナイルワニのロコウ族の“水番頭”が、のっそりと現れる。体は大きくごついが、口調は穏やかでどこか懐かしい雰囲気を持っている。

  ナイルワニの水番頭(名前:スイガン)

  「グラン坊……久しぶりに王宮からお呼びがかかったんだな」

  グランジャス「ああ、凄くめんどくさい」

  アルベルトがグランジャスに尋ねる

  アルベルト「おっさん この人はは?」

  グランジャス「ああ、井戸や水路の管理をしてくれてる水番頭のスイガンだ 俺がガキの頃からいるベテランさ」

  グランジャス(顔をしかめながら井戸のフチに腰かけ)

  「行きたくないんだけどなぁ……城の空気はどうにも肌に合わねぇよ、あそこにいる貴族どもは“心が乾いてる”からよ」

  スイガン

  「けっ、坊みたいに井戸水のように濃くてあったけぇ奴なんざ、あそこにゃいねぇからな……でもま、水は腐らねぇように、動かしてやらなきゃ濁っちまう。たまには波立ててやれよ」

  グランジャス(笑いながら)

  「相変わらずいいこと言うな、じじい」

  スイガン

  「誰がじじいだ誰が。水と女と時間は丁寧に扱うもんだ。お前、今回はそういう“女たち”もいっぱい抱えてるらしいじゃねぇか」

  (後ろでカリンとメルディスがピクリと反応)

  カリン(笑顔だが目が笑ってない)

  「じーっ……」

  メルディス(にこにこしているが包丁を研いでいる)

  グランジャス(冷や汗を垂らしつつ)

  「……ま、色々やる事終わったら行ってやるか。せめて、“井戸の水”くらいの清らかさを見せてやらないとな」

  コンコン……

  グランジャス「入っていいぞ」

  ギィィ……

  ドアが静かに開き、そこに立っていたのは――

  **???「失礼します……」**

  グランジャスが顔を上げた瞬間、思わずまじまじと見てしまう。

  その子はホルスターによく似た少女だった。

  年の頃は十代後半。

  ホルスターと同じくホルスタインの特徴を持ちつつも、どこか少しあどけなさを残している。

  メルン「姉さん!」

  声を聞きつけて、奥からホルスター・パイランが急いで出てくる。

  彼女の目に飛び込んできたのは、懐かしい、そして少し大人びた妹・メルンの姿だった。

  ホルスター「メルン!? 一体どうしたの!? あなたは修道院のシスターとして修道院にいたはずじゃ――」

  メルン「畑が不作で姉さんに頼ろうと思って、手紙を書いて……。でも、お返事が来る前に、居ても立ってもいられなくなって……」

  ホルスター・パイラン「……はぁ!? じゃあ、私の孤児院はどうなってるの!?

  まさか、子どもたちだけで残してきたの!?」

  メルン(少し気まずそうに)「……うん。でも、子どもたちが“自分たちで守る”って言ったの。

  “お姉ちゃんの教えを思い出せば、やっていける”って……」

  ホルスター「……っ!」

  ホルスターは思わず言葉を詰まらせる。怒りというよりも、驚きと、込み上げる想いが胸を打つ。

  ホルスター「……子どもたちが、そんな風に……。

  ……成長したのね。私が居なくても、自分たちで生きようとするなんて……」

  メルン「うん。もちろん、心配だけど……村の人たちも協力してくれてる。

  でも、このままじゃ、修道院も孤児院も、どんどん締め付けられていくかもしれない。だから私……見て見ぬふりはできなかったの」

  グランジャス(頷きながら)

  「いい判断だよ、メルン。君は君の正義で動いた。それは立派な行動だ」

  ホルスター(苦笑しつつ)

  「……ったく。妹に先を越されるなんてね。

  ……でも、ありがとう。子どもたちを信じて、私もやるべきことをやらないと」

  メルン(にっこり)「うん。一緒に頑張ろう、お姉ちゃん」

  メルン「うん。姉さんの――いや、“ホルスター先生”の大事な友人を。

  すごく遠くから、わざわざ来てくれたの」

  (すると、奥の廊下から足音が近づいてくる)

  シシオ「ははっ、元気そうでなによりだ。急に“メルンちゃん”から手紙が来てな。『姉が危険な旅に出てるから会ってやってくれ』ってさ」

  ホルスター「メルンったら……勝手なことを……(小声)」

  シシオ「ん? 俺が来たの、迷惑だったか?」

  パイラン「そ、そんなことないわよ! むしろ……その……会えて嬉しいです(赤面しつつも目を逸らす)」

  シシオ「ははは!変わってねぇな、パイラン先生。あの頃から真っ直ぐで優しくて、泣き虫で――」

  パイラン「ちょっ、ちょっと!それは子どもたちの前では言わないで!」

  (その場にいた仲間たちは思わずニヤニヤ)

  カラスト(小声で)「あれ? パイラン姉さんにも、そういう相手いたんだ……」

  ティミス(苦笑して)「“シシオさん”って、名前からして強そうだけど……本当に優しそうね」

  シシオ「俺は先生を守るためならいつでも一肌脱ぐぜ。ついでに――あんたらの“世直し旅”ってのにも、興味が湧いてきた」

  パイラン「勝手に決めないでください! ……でも、まぁ……一緒にいてくれると、ちょっとだけ心強いかも……です」

  シシオ「アルベルト君だっけ? フェルドニアを解放してくれてありがとう。あの教皇が居なくなって……ようやく自由になれたよ。」

  アルベルト「そんな、俺は――ただ、自分にできることをしただけです。」

  パイラン(少し涙ぐんで)「……シシオさん、あなたが来てくれるなんて思わなかった。嬉しい……本当に。」

  シシオ「お前が旅に出たって聞いて、放っとけるわけないだろ? 俺たち……同じ屋根の下で育ったんだからな。」

  カリン「あら、ご主人様以外に姉さんにアプローチする人がいるなんて♡」

  グランジャス「……ふむ、シシオ殿。腕っぷしもありそうだ。よければ、今後の旅にも同行しないか? 我々はこれからこの国の闇を正す道を進む。」

  シシオ「ああ。もちろんそのつもりだ。斧の出番がありそうなら、遠慮なく言ってくれ。」

  マリーナ「頼もしい仲間がまた増えたわね。なんだか……心強い。」

  シシオ「お礼に、旅に同行するぜ。武器や防具のことは、俺に任せな。」

  アルベルト「ほんとか? 心強いぜ!」

  ティミス「あなたがいると、修理やメンテナンスの心配も減るわね。」

  パイラン(嬉しそうに)「シシオさん……ありがとう。子どもたちのためにも、私……絶対に負けられない。」

  シシオ(優しくうなずき)「ああ、パイラン……。あんたが笑って生きられる世の中を、俺も一緒に作るさ。」

  ホルスター「ふふ、頼りになる人が増えたわね。じゃあ次の街でも遠慮なく、武器のことお願いするわよ?」

  シシオ「もちろん。オーダーがあれば、すぐに応えるぜ。……なぁに、鍛冶は俺の人生みたいなもんだからな。」

  グランジャスの屋敷の裏庭、水路の点検をしていたナイルワニのロコウ族の水番頭が、空を見上げて静かに呟いた。

  水番頭「……戦力はだいぶ集まったな。パイランさんもいるし、シシオも来た……頼もしい面子だ。」

  その瞳には、かすかな不安も浮かぶ。

  水番頭「……まだ男手は足りねぇが……ま、グラン坊ならどうにかしてくれるさ。」

  水桶の水面に映る、若かりし頃のグランジャスの笑顔を思い出しながら、にやりと牙を見せる。

  水番頭「アイツは昔から、そういう男だった。」

  裏庭の井戸の傍、水を汲む手を止めて、ナイルワニの水番頭がポツリと語り出した。

  水番頭「……グラン坊はな、4人姉弟の末っ子でな。上に姉が三人もいた。」

  そばで井戸の水を運んでいた若い不良の一人が手を止める。

  不良A「えっ、グランさんに姉ちゃんが三人も……?」

  水番頭「ああ。とにかく強い姉貴たちでな。武術は出来るし、頭も良いし、口も悪い。末っ子のグラン坊なんざ、いっつも泣かされてたよ。」

  井戸の水に、夕焼けが映る。水番頭の目も遠くを見つめていた。

  水番頭「でもな、泣きながら走ってきては、俺か母親にすがりつく。『ねぇちゃんがまたやったー!』ってな。」

  不良B「……想像つかないっすね、今のあの人からじゃ。」

  水番頭「そうだろうな。でも、アイツはそのぶん――強くなったんだ。姉たちに勝てなくても、自分の正義を曲げなかった。」

  水番頭「だから、あの子が“男爵”になっても、俺は今でもグラン坊って呼んでやってるのさ。」

  水番頭はフッと笑い、再び水桶に水を満たし始める。

  水番頭「……そういう奴なんだよ。あの坊は、人を守るためなら、自分が痛い目に遭うことなんて何とも思っちゃいねぇ。」

  水を汲み終えたナイルワニの水番頭が、しみじみと呟く。

  水番頭「……今じゃ、グラン坊の姉貴たちもみんな嫁に行っちまってな。親父さんもお袋さんも、とうに亡くなった。」

  若い不良たちが静かに耳を傾ける。

  水番頭「いまのアイツは、言っちゃあなんだが……ある意味、ひとりぼっちだ。」

  風が吹き抜け、屋敷の庭の草木が静かに揺れる。

  水番頭「だからこそ、なんだろうな。あいつにとっちゃ、あの屋敷の使用人たちは、ただの働き手じゃねぇ。……“家族”なんだよ。」

  ふと、グランジャスのいつもの笑顔や、無茶をしてでも誰かを助けようとする姿が頭をよぎる。

  水番頭「血は繋がってなくても、大事なもんは守りてぇ。それが、あいつの生き方だ。」

  不良A「……あいつ、本物っすね。」

  水番頭「あぁ。だからこそ、お前らも頼まれた仕事には真剣に向き合ってやれよ。“家族”ってのは、甘えだけじゃない。支え合うもんだ。」

  グランジャス「……お前がいなきゃ、俺、きっとどっかでドロップアウトしてたよ、番頭。」

  静かに目を閉じて、昔を思い出すように呟く。

  水番頭「ハッ、あの反抗期の頃のお前は、ほんとに手を焼かされたぜ。貴族の坊ちゃんってのに、ぜんぜん貴族らしくねぇんだもんな。」

  グランジャス「はは……あの頃は、女遊びばっかしてたっけな。あっちこっちで関係持って……」

  水番頭(ため息)「しかも引っ掛けた女全員に“本気だ”とか言ってたろ? あの時の使用人たち、毎日謝罪文と弁償の対応で大忙しだったんだぞ。」

  グランジャス「マジでごめん。でもまあ……」

  どこか照れくさそうに笑って、空を見上げる。

  グランジャス「今こうして、誰かのために動こうと思えるのも……あの時、叱ってくれたお前がいたからだ。」

  水番頭「……変わったな、坊。前みたいに人を傷つけないようになった。だけど“守る”ために無茶するってところは……昔と変わらねぇな。」

  グランジャス「それが俺のやり方さ。そろそろ“いい男”になれてるかね?」

  水番頭「さぁな。少なくとも――周りの奴らは、そんなアンタに惚れてるよ。」

  カリン「私はご主人様に助けられましたよ。」

  グランジャスと番頭の思い出話を聞いていたカリンが、静かに口を開いた。

  カリン「あの頃の私は……虐待を受けて、ボロボロになって、挙げ句の果てには奴隷商人に捕まって……人間じゃないみたいに扱われてました。」

  部屋の空気が、一瞬で張りつめる。

  カリン「でも……ご主人様が来たんです。たった一人で、あの奴隷商人の団体を壊滅させて、私を抱きしめてくれた。」

  カリン(目を細めて微笑む)「“もう大丈夫だ、お前は自由だ”って、優しい声で……あの言葉がなければ、私はもう生きていなかった。」

  ティミス「……」

  マリーナ「……そんな過去があったのね」

  カリン「身寄りも、名前すらもなかった私を“カリン”と名付けてくれて、専属メイドにしてくれた。今の私があるのは……ご主人様がいてくれたからなんです。」

  グランジャス「……カリン、お前までそんな真面目なこと言うなよ。照れるだろうが……」

  カリン「ふふっ、いいんですよ。ご主人様がどれだけ“いい男”か、ちゃんと皆に伝えておきたかっただけですから。」

  グランジャス「話は変わるがアルベルト、お前、辛いの苦手なんだな」

  アルベルト「ああ、そうなんだよ。家じゃいつも果実が入った“甘口カレー”ばっかでさ。辛いの食べると、舌が痺れて泣きそうになるんだ」

  ティミス(クスッと笑い)「意外ね。剣は振れてもスパイスには弱いのね」

  カラスト「アル兄、僕が代わりに辛いやつ食べるから!」

  グランジャス「はっはっは、それじゃ今夜は二種類用意するか。“騎士団式 激辛カレー”と“マイルドママン風カレー”」

  カリン「ご主人様はどっちを召し上がりますか?」

  グランジャス「俺か?両方いこうか」

  マリーナ「お腹壊さないでよ? まだ回復中なんだから」

  ホルスター「じゃあ私はティミスと一緒に、優しい味の方作るわ。ティミス、手伝ってくれる?」

  ティミス「もちろん!甘口なら任せて」

  メルディス「辛口は私がやります。ダーリ……じゃなくて、ご主人様のために!」

  グランジャス「おい、今言いかけたな?」

  メルディス(赤面)「き、気のせいですっ!」

  水番頭がグランジャスに声をかける

  水番頭「グラン坊、ちょっと手伝ってくれ」

  グランジャス「どうした? 風呂でも詰まったか?」

  水番頭「違う違う。……脱皮の時期なんだが、背中のあたりがうまく剥がれなくてな。引っかかっててどうにもこうにも……手が届かんのよ」

  グランジャス「それは大変だな。よし、しゃーねぇ、剥がしてやるよ。ほら、こっち向け」

  水番頭「すまんな。力任せにはせんでくれよ。血が滲むと痒くてたまらんのだ」

  グランジャス「わかってるって。昔から何度やったと思ってんだ。……おっ、ここが引っかかってるな。せーの……っ!」

  ベリリッ……

  水番頭「ひゃあああっ! いってぇぇっ!」

  グランジャス「おお、悪い悪い。でもほら、綺麗に剥がれたぞ。ツヤツヤだな、お前」

  水番頭「はぁ〜……これで風通しがよくなる。やっぱりお前がいると助かるわ」

  グランジャス「まったく、昔はよく脱皮の皮を引っ張って遊んでたよな」

  水番頭「あの時はまだ“坊”だったのにな……今やこんな立派な主になりおって。少しは感慨深いぞ」

  カラスト(遠くから見て)「なんか今すごい珍しいシーン見た気がする……」

  ティミス「仲良しなのね、ふたりとも」

  グランジャス(振り向きつつ)「よし、次はカリンの尻尾でも手入れしてやるか!」

  カリン「もう、ご主人様ったら……♡」

  グランジャス「アルベルト、たまにはティミスちゃんにグルーミングしてやれよ」

  (カリンの尻尾の毛並みを丁寧に整えながら)

  カリン「ん〜♡ ご主人様の手、気持ちいいですわぁ〜♡」

  (尻尾をふわふわ揺らしながらご満悦)

  カラスト「そうだよ!毛づくろいって信頼と愛情の証でもあるんだよ? 僕は自分でできるけどね」

  (翼の下をパタパタ整えながらドヤ顔)

  アルベルト(顔が真っ赤になる)「え、俺がティミスを……?」

  ティミス「べ、別にいいわよ! そういうのは自分でするしっ!」

  (耳がピクピク、しっぽがそわそわ)

  マリーナ(ニヤリ)「あら〜? 顔は嫌って言ってないわね」

  ホルスター「照れてるのよ、ティミスちゃんは。いいからやってあげなさいな。信頼ってそういう所から築くものよ」

  アルベルト(苦笑しつつ)「しょうがねぇな……じゃあ、ちょっと毛並み見せてくれよ」

  ティミス「ん……じゃあ、お願いする……」

  (アルベルトが後ろに回り、猫耳の付け根あたりをそっと撫でながら、背中の毛を手ぐしで整える)

  ティミス(ゴロゴロ…)「ん〜……気持ち、いいかも……」

  グランジャス(ニヤッとしながら)「おいおい、仲睦まじいじゃねぇか〜 これはもう、俺がジジイになる頃には孫の顔が見れるな」

  アルベルト「まだ早ぇよ!」

  カリン「ご主人様、私もずっと側にいますからね♡ もし赤ちゃんができたら抱っこさせてくださいね♡」

  ティミス「だ、誰が!? ちょっとカリン! そういう話じゃないわよっ!」

  メルディス「カリンちゃんずるい! 私もやって、ご主人様〜っ」

  (頬をふくらませて、しっぽをぷるぷる振る)

  カリン「えへへ〜♡ じゃあ今度は後ろに並んでください♡」

  (グランジャスの膝の上から離れない)

  グランジャス「おいおい、わかったからちょっと待ってろ。毛づくろいは順番な」

  (苦笑しながらも優しく)

  メルディス「やった♡ ご主人様の手、私にもいっぱいくださいね♡」

  (耳をぴんと立てて待機する)

  ホルスター(呆れつつも笑顔)「まったく……あの人は本当に女心に隙を作るのが上手なんだから」

  ティミス(そっぽ向きながらもチラ見)「…あんまりベタベタしすぎると、バカになるわよ」

  アルベルト(ぼそっ)「なんか……グランジャスってまじですげぇな」

  マリーナ(クスクス笑いながら)「ふふ、まるで女の子たちの王様ね。でも不思議とイヤミがないのが彼の魅力だわ」

  —

  そしてグランジャスは、

  カリンのしっぽをブラッシングし終えると、

  次はメルディスの美しい翼へと手を伸ばす。

  グランジャス「ほら、じっとしてろよ。羽根の手入れは繊細なんだからな」

  メルディス(赤面)「……はい♡ ご主人様……優しく、お願いしますね」

  —

  まるで家族のような温かな時間が、

  嵐の前の静けさのように、屋敷を包んでいた——

  グランジャス「そろそろドルセニアのミスコンの時期だな……ティミス、お前もまた出てみたらどうだ?」

  ティミス「ああ、もうあの時期なのね。ふふっ、久しぶりに出ようかしら。ちょっとは目立ってみたいし」

  マリーナ「なにそれなにそれ!? そんな素晴らしいイベントがあるの? 最高じゃない♡ 私、出て歌ってもいい?」

  グランジャス「ステージパフォーマンスもあるしな、歌姫の魅力で票を集めるのもアリだ」

  ホルスター「わ、私はそういうの、あまり……目立つのはちょっと……」

  シシオ「パイランなら大丈夫だよ。綺麗なんだからさ、堂々としてりゃいい」

  ホルスター(顔を赤らめながら)「そ、そうかしら……?」

  カラスト「そうだよ、パイラン姉はすっごくきれいだし、ドレスとか着たら絶対目立つと思うよ!」

  カリン「私も出ていいんですよね、ご主人様♡」

  グランジャス「……お前が出たら票が全部そっち行きそうで怖いな(苦笑)」

  メルディス「ふふん、じゃあ私も出場してあげますよ。ご主人様のために優勝してみせますから!」

  アルベルト「……なんだか、騒がしくなってきたな」

  ⸻

  そして、屋敷の中ではにわかに“ドルセニア・ミスコン大作戦”が動き始めた。

  グランジャス「……そうだな。ミスコンなら王も必ず顔を出す。となれば——」

  アルベルト「王と話すチャンスになる、ってことか」

  グランジャス「ああ。人身売買の黙認について、直接王に問いただせる」

  ティミス「でも、正面から聞いてもごまかされる可能性もあるわよ?」

  マリーナ「じゃあ、ミスコンの裏で情報を集める班と、王と接触する班に分けたらどう?」

  カリン「じゃあ私はご主人様のそばでお守りします♡ 王が何かしたら“お掃除”するわ」

  メルディス「……私も、ご主人様のために動きます。王の裏の繋がり、洗い出しましょう」

  シシオ「よし、俺も警護兼ねて周りの貴族に聞き耳立ててみるぜ。力仕事も任せとけ」

  ホルスター「ミスコンは表の舞台、王宮に入るための招待状……ってわけね。うまくやれば、かなりの情報が得られそう」

  カラスト「じゃあ僕は、会場の設備とか魔法の監視装置とか、調べてくる!」

  シシオ「俺は会場近くの路地に屋台出して、武器と防具を売りながら様子を見る。貴族連中の護衛や兵士が買いに来るだろうし、裏話も拾えるはずだ」

  グランジャス「さすがだな、シシオ。表の顔と裏の動き、どっちも抜かりない」

  アルベルト「おっさん、シシオがついてるなら安心だな」

  シシオ「俺の斧の手入れは完璧だからよ。何かあったらすぐぶちかましに行くぜ」

  ティミス(針と布を持ちながら)「武器職人のくせに情報屋もできるなんて……器用ね、あなた」

  シシオ「孤児院じゃな、色んなやつの悩み聞いて育ったからな。自然と耳が肥えちまったよ」

  カリン「じゃあ、おじさんには後方支援任せちゃおうかな♡」

  メルディス「私たち前線ですから、安心して情報集めててくださいね」

  マリーナ「じゃあ皆、ミスコンに向けて美しく準備しましょ♪」

  ホルスター「……私も出るわ。シシオが見てるって思うと、ちょっと気合い入るし……ね」

  (ホルスター、わずかに赤面)

  マリーナ「それじゃあ、女子メンバーはアクセサリーショップと服屋に行くわよ♪」

  ティミス「はいはい、引っ張らないでよ、マリーナ」

  ホルスター「まぁ…こういうのも、たまには悪くないわね。ね、メルディスさん」

  メルディス「ええ、どうせなら一番似合うのを見つけたいですし。…グランジャス様にも見てほしいし♡」

  カリン「むーっ、私の方が似合うからねっ!」

  〜ドルセニア繁華街・服とアクセサリーの通り〜

  きらびやかなショーウィンドウ、ドレープのかかったドレス、耳飾りや髪飾りが並ぶ露店──

  各店がミスコンの季節に合わせて最高の装いを用意していた。

  服屋にて

  店員(リスのニアマーラ族)「いらっしゃいませ〜、ミスコン出場者さんですね?特別ドレスありますよ〜」

  マリーナ「白と金を基調にしたステージドレスあるかしら?あとスリット入りの…」

  店員「ございますとも〜!ミスコン常連さんですね♡」

  ティミス(黒と薄紫のドレスを手に取り)「……これ、猫っぽくて可愛いかも」

  ホルスター(赤く淡い花柄のついた落ち着いたドレスを見つめ)「……派手すぎない方がいいわよね」

  カリン(白と淡い青のドレスを抱えて)「ご主人様が”可愛い”って言ってくれそうなのは…これかなぁ♡」

  メルディス(深い藍色のドレスを手に)「私は大人っぽく……でも強く、華やかに」

  ⸻

  アクセサリーショップにて

  店主(ハリネズミのニアマーラ族)「みなさん、お顔立ちが素敵だから、どの石も映えますよ〜」

  マリーナ「このサファイアのティアラ、これで決まりね♡」

  ティミス「こっちの月モチーフのイヤリングが可愛いわね…」

  ホルスター「真珠のネックレス……こんなの、つけるの何年ぶりかしら」

  カリン「ご主人様に似合うって言われたい!このハートの髪飾りにする!」

  メルディス「あの…グランジャス様の瞳と同じ色のブローチ、いただけますか?」

  ⸻

  みんなが着飾って屋敷へ戻ると…

  グランジャス(ソファにて)「……おぉ……」

  シシオ「こりゃあ……目の保養だな」

  アルベルト「……すげぇな、みんな」

  カラスト「ねぇ、アル兄。どのドレスが一番似合ってると思う?」

  マリーナ 男連中も見た目は大事よ、私がコーディネートしてあげるから服屋に行くわよ

  アルベルト わっちょっわかったから引っ張るな

  カラスト かっこいいのあるかな

  シシオ 機能性が高ければいいけど

  グランジャス昔の服は太って着れなくなったしちょうどいいかもな

  —ドルセニア繁華街・メンズ服専門店「ガルム紳士店」—

  マリーナに引っ張られながら、男連中も連れてこられた一行。

  店の中は、王都らしく高級感あふれる仕立てのスーツ、民族衣装風のローブ、機能性を備えた軽装鎧スタイルなど、種類豊富。

  ⸻

  マリーナ「さーて♡ みんな、私がプロデュースしてあげるわよ〜!」

  アルベルト「えぇ……なんか恥ずかしいな」

  (マリーナにより黒と深緑のスタイリッシュなタイトスーツに着替えさせられる)

  マリーナ「ほら、これなら戦えるし、王族の前でも堂々として見えるでしょ? 髪も軽く整えてっと……」

  アルベルト(鏡を見る)「……あれ、意外と似合うかも」

  ⸻

  カラスト「ぼくはこれがいい!羽が広がりやすい軽い生地で、ちょっとカッコいいやつ!」

  (羽根穴付きのライトグレージャケットに、青系のアクセントが入ったズボン)

  マリーナ「さすが、よく分かってるわね。あと胸元にこの羽根飾りなんかどう?」

  カラスト「おぉ、風の魔法の精霊羽っぽい!これいい!」

  ⸻

  シシオ「俺はな、やっぱ動きやすさとポケットの多さ重視で頼む」

  (厚手で防刃加工のあるレザーコートに、内ポケット多数の機能服)

  マリーナ「ええ、そっちの路線ね。だったら色味は抑えて、ボタンにちょっと金属アクセントをつけましょ」

  シシオ「へぇ、洒落てんじゃねぇか」

  グランジャス「昔着てたスーツは腹回りがきつくなっててな……どうせならガラッと印象変えようか」

  マリーナ「うん、だったらこれ!」

  (選んだのは深いワインレッドのジャケットに、黒のスラックス、金のボタンが輝くやや貴族寄りの豪華さ)

  グランジャス「おお……これは……」

  マリーナ「裾長めにして、威厳と色気を強調よ。もう“色んな女に手を出してた坊ちゃん”には見えないわね♡」

  グランジャス「それは昔の話だっての……けど、気に入った」

  店のスタッフ(老眼鏡のヤギのニアマーラ族)

  「皆様、見違えましたぞ……これは王宮でも通用します」

  屋敷へ帰還後、女子メンバーの反応:

  ティミス「あら、似合ってるじゃない。特に……アルベルト、ふふ(赤面)」

  ホルスター「グランジャスさん、意外と紳士的に見えるわね」

  カリン「ご主人様、かっこいい……♡」

  メルディス「……(見とれて言葉が出ない)」

  店員(オシャレなフェネック族)

  「そういえば、皆さんミスコンに興味があるんですよね?」

  グランジャス「あぁ、まあな。うちの連中も出場するしな」

  店員「でしたら、“ミス・ドルセニア”と並行して、“ミスター・ドルセニア”も開催されますよ?」

  グランジャス「……マジかよ! そんなのもあるのか」

  店員「ええ、本当です。王都じゃ恒例のイベントでしてね。外見、知性、魅力、そして“色気”の総合審査。まさに色男を決める大会です」

  アルベルト「は? 色男選手権……?俺は遠慮したいな」

  カラスト「でもアル兄、かっこいいし出たらいいんじゃない?」

  シシオ「まさか俺までノミネートされたりしねぇよな……?」

  店員「ちなみに、観客の投票制なので、貴族・市民・商人など幅広い層が見に来ます。王族も観覧する予定です」

  マリーナ「ってことは……男たちの大会でも王と話せるチャンスがあるってことね!」

  グランジャス「(小声で)チッ……これはうかうかしてられんな……!この腹なんとかしねぇと」

  カリン「ご主人様、頑張って!ダイエットと筋トレメニュー作ります!」

  メルディス「応援してます……ただし、変な女に媚びすぎたら許しませんけど(ニコッ)」

  アルベルト「あれ?……あれ見てくれ。来賓一覧に“リンセンカ王女”と“召使いのアレド”ってあるぞ?」

  ティミス「えっ、リンセンカ王女……って、あの“花の姫”と呼ばれてる王女よね? 確か外交で有名な……」

  ホルスター「アレドって確か、王女に付き従ってる少年の執事よね。年齢はまだ10代半ばとかだったかしら」

  マリーナ「ああ〜知ってる知ってる。あの二人って、まるで兄妹みたいに仲が良いって噂よ。国の行事や舞踏会でも常に一緒なの」

  シシオ「王族まで来るってことは……こりゃ相当でかいイベントなんだな。まさかこんな所で顔を合わせることになるとはな」

  カラスト「王女ってどんな人なんだろ……気になる!」

  グランジャス「リンセンカ王女か……たしか、かつて一度だけ王宮のパーティーで顔を見たな。芯が強そうな目をしてた。アレドってのも優秀だった覚えがある。……しかしこの場に来るとはな」

  カリン「ご主人様、フラグ立てないでくださいよ?」

  メルディス「また女関係で面倒が起きたら、本当にお仕置きですからね?」

  グランジャス「……なんで、フェルドニアの王女がドルセニアのイベントに顔を出すんだ? 本来なら外交官か、せいぜい使者が来るのが筋だろ」

  マリーナ「確かに、普通の“親善訪問”にしちゃ異例よね。しかもこの“ミスコン”と“色男選手権”って、王族がわざわざ出向くような公式イベントでもないのに」

  ホルスター「もしかしたら裏に何か目的があるのかもしれないわね。政治的な駆け引きとか、あるいは個人的な興味とか」

  シシオ「フェルドニアは最近政情が落ち着いてきたとはいえ、王女が国外に出るのはかなりの決断だ。……アルベルト、お前が教皇を倒したあとの動きと関係してるんじゃないか?」

  アルベルト「うーん……まさか、俺たちの様子を直接見に来たとか? 王女って、そんな大胆な人なのか?」

  カリン「ご主人様、まさか昔その王女と何かあったとか……?」

  メルディス「はっ、ありそうで怖い……」

  ティミス「ともかく、警戒はしておいた方がいいわ。何か“仕掛け”があるかもしれない」

  グランジャス「俺がフェルドニアにいた頃はな……カースト制度が酷くて、ナンパなんてする空気じゃなかったよ」

  アルベルト「そうだったな。あの頃のフェルドニアは、“血筋”や“出自”で全部決まるって感じだったし、王族なんて雲の上の存在だった」

  ホルスター「ええ、孤児院の子どもたちも差別されていたし、王族に近づくなんて想像すらできなかった」

  シシオ「それでもグラン、昔ちょっとだけ王城に出入りしてたことあったよな? 武器の納品か何かで」

  グランジャス「ああ、あったな。あのとき……たまたま“リンセンカ王女”に会ったことはある。けど、こっちは庶民、向こうは王族だ。ほんの一言二言、言葉を交わしただけだよ。まさか覚えてるとも思えん」

  カリン「ご主人様、それでも王女様の方は覚えてる可能性あるんじゃないですか? ご主人様って意外と“印象に残る男”ですし♡」

  メルディス「それは同意。問題はその“印象”が“いい”か“悪い”かってことだけど」

  グランジャス(腕を組んで渋い顔)

  「ともかく、フェルドニアの王女がここに来るってのはただの偶然じゃない。王宮から手紙が来たのも同じタイミングだしな……やっぱり“何か”ある」

  マリーナ「じゃあ、ミスコンと色男選手権、準備しつつ情報も探らないとね。王女様が何を考えてるのか、知っておく必要がありそうよ」

  アルベルト「ん? あれって──」

  マリーナ「あら、見覚えあるわよあの服装……」

  カラスト「あっ、あれ! フェルドニアの道化師! マルじゃない!?」

  (広場のパフォーマンス台の上、色とりどりの衣装に身を包んだ小柄な姿。金色とオレンジの羽根が太陽に照らされて輝く)

  マル(キンカチョウのザーフェ族)

  「おやおやおやおや〜〜!ここドルセニアに響くは、愚者の鈴の音!」

  (軽やかな身のこなしで跳ねながら、バチンと指を鳴らす)

  「皆の衆、よぉく聞けぇぇぇ! 王女が来るぞ! 見目麗しいかもしれんが、その瞳は何を見ている? 民か?それとも──自分の玉座かぁ?」

  (集まった観衆がどっと湧く)

  グランジャス(腕を組みながら見つめ)

  「……やっぱりマルだな。相変わらず“道化”という名の“告発者”って感じだ」

  ホルスター「でも、あの人……本当は優しい人よ。言葉に棘があっても、誰よりも人を見てる」

  アルベルト「マル、お前……まさかこのイベントに合わせて来たのか?」

  マル(ひょいと顔をこちらに向け)

  「おやおやおや〜? これはこれは“フェルドニアの英雄さん”じゃないか〜。それにお噂のグランジャス男爵も。これは強烈な舞台になりそうだ〜」

  グランジャス「お前、王女の動向を探るために来たのか?」

  マル(ひらりとお辞儀)

  「我はただの道化師〜♪ けれど、王も貴族も市井の子も同じ土で眠ると知ってるだけ〜」

  グランジャス「……そうか。なら、今回も“舞台”を共にしてもらうかもしれんな」

  マル「承知! 愚者の役はいつだって空いてるさぁ〜!」

  グランジャス 君も俺と同じ女好きと聞いているよ いい会話が出来そうだ

  マル(ククッと喉を鳴らし)

  「おやおや〜? さすがはドルセニアの風来坊──いや、“女傑泣かせの男爵様”。そんな評判が聞こえてきたか〜!」

  グランジャス(笑いながら)

  「そっちはフェルドニアの“道化”で通ってるが、陰じゃ**“恋多き毒舌鳥”**なんて呼ばれてるらしいな?」

  マル(くるりと回ってポーズ)

  「ほほう、耳が早い! だが誤解は困る。私は“恋に誠実な多数派”なのさ。……同時に複数人に、誠実にね♡」

  グランジャス「ハハッ! その言い回し、嫌いじゃないな」

  ホルスター(ジト目)

  「男爵様、道化師さん。お二人とももうちょっと“本題”に向いてくださらないかしら?」

  マル「うわぁ、目の奥が冷たい。これは叱られる前に本題へ移ろうか!」

  マル(少し真面目な表情に)

  「……実はな。王女リンセンカと、その召使いアレド、どうやら今回の催しの裏で、“密約”を結ぶらしい」

  グランジャス「密約?」

  マル「フェルドニアの王室と、**ドルセニアの一部貴族──例の奴隷貿易絡みのな──が繋がってるって話がある」

  「リンセンカ王女はその調整役、アレドは実働の斡旋者……そんな黒い噂が、ね」

  アルベルト「あのアレドってやつ、妙に目付きが悪かったのは気のせいじゃなかったか」

  グランジャス「となると……俺らが人身売買を潰したこと、王女側には面白くねぇだろうな」

  マル「そう。それで、アンタに警告を──**“グランジャス、次はお前の番かもしれない”**ってな」

  グランジャス(ニヤリと笑う)

  「だったら俺は、男として、ドルセニア男爵として、正々堂々と舞台に立つまでだ。女の前でも、王の前でもな」

  マル「まったく、憎めないねぇ。こりゃ、“道化”としては最高の舞台が整ってきたぜ」

  アルベルト マルはどう思うアレドは黒か白か

  マルは少し口元をゆがめ、道化師らしい芝居がかった仕草で言います。

  ⸻

  マル(帽子を傾けながら、真面目な声で)

  「あのね、アルベルト。

  世界ってのは白と黒だけじゃ塗れないのさ。

  アレド様は――“灰色”だよ」

  (マルは軽く跳ねながら、指をひとつ立てる)

  「でもね、

  “灰色の人間”が敵になるか味方になるかは、

  次にどっちの色に染まるかで決まるんだ」

  (くるりと回って、アルベルトの前に指を突き出す)

  「で、それを決めるのは……案外、君だったりしてね?」

  「君が何を見て、何を信じるか。

  そいつが“灰色のアレド”の色を決める、って寸法さ」

  「リンセンカ王女を想う気持ちは――アレド様にとって、きっと“本物”よ」

  「だって、あの方が戦っていたとき……あの目は、誰かを守る覚悟の目だったわ」

  (ふと笑って)

  「私、昔はアレド様の給仕もしてたからね。

  ちょっとした表情の変化で、考えてることくらい分かるのよ」

  「でも同時に、それだけ王女に縛られているのも事実……」

  「忠義って、時に人を盲目にするものだから」

  そしてティミスはアルベルトに優しく問いかけるように言います。

  「アルベルト、あなたは……どうしたいの?

  アレド様とまた肩を並べて戦いたい?

  それとも、疑いを晴らしたい?」

  ホルスターは、静かに微笑みながら言葉を紡ぎます。

  「私は……白にしたいわね」

  「子供たちに接する時のアレド様の顔――あれは、誰よりも優しかった」

  「あんな目をする人が、裏で悪いことを企んでるなんて……私は信じたくない」

  シシオは腕を組み、うなずきながら応えます。

  「確かに……」

  「あの目はな、嘘はつけねぇ目だった。

  フェルドニアで腐った貴族どもと違って、心を剣に乗せてた」

  「だから……もし今、そいつが迷ってんなら、引き戻してやるのが“仲間”の務めだろ」

  そこにマルが、いつもの飄々とした笑顔で割り込むように言葉を投げます。

  「へぇ〜〜、意外とみんな“信じたい派”なんだね〜♪

  でもでも、道化の視点から言わせてもらえば、

  “優しさ”って仮面にもなるから気をつけてね〜?」

  「……ま、ボクは“真実が面白けりゃ”それでいいんだけどさ☆」

  マル

  グランジャス「話は変わるがマル 男の部と女の部

  どっちが最初?」

  「ふふん♪ グランジャス殿、よくぞ聞いてくれました〜!」

  「今回のドルセニア大美の祭典――すなわち!『ミスコン&色男選手権』は……」

  「女子の部が先、男子の部はそのあと!」

  グランジャス 「カリン メルディス 民衆を魅了してこい」

  カリンとメルディスは、グランジャスの言葉にピシッと背筋を伸ばし、同時に敬礼のようなポーズを取ります。

  ⸻

  カリン(目を輝かせながら)

  「ご主人様の期待、ぜ〜ったいに裏切りません♡

  今日の私は……白狼のプリンセスよっ!」

  メルディス(キリッとした表情で)

  「承知しました、ご主人様。

  民衆を黙らせる一撃の美、見せて差し上げます」

  その様子を見ていた仲間たちも口々に声援を送ります。

  シシオ

  「おっ、あいつら完全にスイッチ入ったな。これは期待できるぜ」

  マリーナ(うっとり)

  「カリンちゃんもメルディスちゃんも、素敵よぉ〜♡ ファン増えちゃうんじゃない?」

  ティミス(微笑みながら)

  「でも、優勝は私がいただくわ」

  アルベルト(苦笑しつつ)

  「あー、こりゃ男子部より盛り上がりそうだな……」

  観客のざわめきの中――

  司会「さぁさぁさぁさぁ皆さん長らくお待たせしました、これより

  ドルセニアミスコン&色男大会の始まりです」

  観客「うぉーー!!」

  観客「パチパチパチパチ(拍手喝采)」

  司会「まずはミスコンから」

  色んな美女が現れパフォーマンスをしていく

  そしてティミスの番がやってくる

  「エントリーNo.20番 元ピグニアード伯爵に使え今は世直し旅をするキャットガール、ティミス・メインクーン!」

  観客「うぉぉ、可愛い!」

  情熱的なフラメンコギターの音がステージに鳴り響く。

  照明が一点に集まり、赤と黒のドレスをまとったティミスが登場。

  猫のようなしなやかな身体を活かしたスパニッシュスタイルのステップを踏みながら、会場の空気を一気に変える。

  ティミス(低い声で微笑みながら)

  「猫は……炎のように踊るのよ」

  ドンッ!パン!ドン!パン!

  床を鳴らす力強いステップ、鳴り響くカスタネット、腰に巻いた赤いスカーフがひらりと舞う。

  会場からは思わずため息が漏れる。

  観客1「こ、これは……熱い!」

  観客2「しなやかで美しいのに、芯がある……!」

  リンセンカ王女(目を輝かせて)

  「この猫の方、只者じゃないわね……♡」

  ティミスは踊りながら、くるりと回転しつつ片足を高く上げ――

  フィニッシュに、足を強く踏み鳴らし、片手を高く掲げて静止。

  会場は一瞬の静寂のあと――

  **大喝采!**

  歓声と拍手が嵐のように巻き起こる!

  ⸻

  アルベルト(口を開けたまま)

  「……すげぇな」

  シシオ(腕を組みながら)

  「ティミス、あれは惚れる奴出てくるぞ……」

  カリン(やや悔しげに)

  「うぅ……カリンも負けてられない!」

  司会:「続きまして……修道院育ち、母なる力を持つ女性――ホルスター・パイラン様!」

  ステージではなく、彼女が登場するのは――闘技場。

  観客「えっ、闘技場?」「まさか戦うのか!?」

  だが次の瞬間、闘技場の鉄格子がガシャーン!と開き、

  巨大な翼と角を持つ魔物――ドラゴケルピア(ドラゴンと水獣の混血魔物)が姿を現す。

  観客「ひぃっ!」「なんて恐ろしい魔物だ……!」

  その時、ホルスターは優しく魔物の前に立つ。

  フリルのついた白いローブに、赤いバラをあしらったリボン。

  両手には斧ではなく――花の輪。

  ホルスター(穏やかに)

  「よく来たわね……あなた、少し寂しかったんでしょう?」

  魔物の咆哮が一瞬鳴り響くが――

  ホルスターがそっと額に手を当てると、その目が和らぎ、ぺたりと地に伏す。

  観客「……えっ、なついた!?」

  観客2「魔物と心を通わせた……?」

  ⸻

  BGMが変わる――今度はスローテンポで優雅なオーケストラ。

  ホルスターは魔物の背に乗り、旋回するように空中を舞う。

  巨大な翼とホルスターのローブが風を巻き起こしながら、空中バレエのように回転。

  まるで母と子が空で戯れているかのような優雅さ。

  観客は言葉を失い、ただその光景を見つめる。

  ⸻

  シシオ(拳を握って)

  「パイラン……美しいってのは、こういうことかよ……」

  リンセンカ王女(感涙気味に)

  「なんて優しい……あの人は……慈愛そのもの……!」

  マル(道化帽をとって)

  「これぞ舞台の真髄……慈しみの芸……!」

  ⸻

  最後はホルスターが魔物と共に頭を下げ、

  花の輪を観客席に向けて掲げると、魔物も頭をぺこり。

  ――観客、スタンディングオベーション!

  カリン(こっそり)

  「あれはズルいよ……魔物まで味方につけるなんて……」

  メルディス(嫉妬交じりに)

  「グランジャス様、今ので惚れたら許さないから……」

  【ドルセニア祭・ミスコン第三幕:マリーナの歌声】🌊

  ――ティミスの炎、ホルスターの慈愛――そして今、会場は静寂に包まれる。

  ステージ中央に一筋の光。

  そこに現れるは――ザーフェ族とユヒン族、そしてフッスィ族の血を引く、海のように神秘的な歌姫。

  マリーナ・アテナス・シリア

  BGM:静かな波音から始まり、風鈴のように透き通る旋律。

  マリーナはゆったりとステージを歩く。

  そのドレスは薄く透ける青と白のグラデーションで波のように揺れ、

  髪には小さな貝殻の髪飾り、手には風のベル。

  そして、彼女が口を開く。

  ⸻

  マリーナ(柔らかく)

  「この空も この大地も 争いで染まっても――

  まだ、美しいって 私は信じてる…」

  その瞬間、魔法のように空気が変わる。

  会場の天井に浮かぶ魔法の水紋、舞う花びらの幻影、

  光と音が調和し、観客はまるで夢の中にいるような錯覚を覚える。

  ⸻

  観客(農夫)

  「なんて…心が洗われるような声なんだ…」

  リンセンカ王女(ハンカチを目に)

  「この人は……まるで神託の歌い手……」

  ⸻

  マリーナの歌声は「風」を操り、

  風に乗せて人々の心に語りかける。

  「傷ついた羽にも 眠れる花にも 忘れられた夢にも

  この世界は優しい――そう、誰よりも先に、あなたがそうであれば」

  ラスト、音が消える――風も止まる。

  そしてマリーナは一礼。

  一瞬の沈黙ののち――

  会場中が大喝采!!!!

  ⸻

  シシオ(感嘆して)

  「声だけでここまでやるとはな……あいつ、ほんとに別格だ」

  マル(感動で目がキラキラ)

  「歌の精霊が現れたかと思ったよ……」

  カリン(焦り)

  「ちょっと!ホルスターさんに続いてこれは反則じゃない!?」

  メルディス(小声で)

  「……やばい、ポイントが…」

  メルディス、登場。

  その手には二振りの銀の短剣。

  衣装は戦乙女を彷彿とさせる、動きやすくも気品あるスカート付きの軽鎧。

  鋭い目つきで観客を一瞥し、唇を結ぶ。

  BGM:打楽器と弦のリズムが絡み合う、切れ味鋭い旋律

  ⸻

  メルディス(高らかに)

  「私の想い――刃に込めて魅せて差し上げます!」

  ―シュバッ!―

  彼女は跳躍しながら剣を振るい、

  舞台の中央に鎮座していた巨大な岩石に切り込む!

  短剣が岩に当たるたび、鋭い火花と共に形が削れていく。

  動きは舞のように滑らかでありながら、殺意すら感じる正確無比な連撃。

  会場「おおおおおおお!!」

  フィニッシュ直前、彼女は空中回転からの両手斬りを叩き込む!

  ゴッ!――パリン!

  岩は一瞬の静寂を挟み、形を成す。

  そこに現れたのは、騎士然としたグランジャスの彫像!

  銃剣を手にした堂々たるポーズ、

  細部まで丁寧に削られ、顔立ちにはほんのり笑みまで浮かぶ。

  観客「すげぇぇぇぇぇ!」「芸術だ!」「これは愛の力か!?」

  カリン(震えながら)

  「な、なんてクオリティ……!」

  シシオ(思わず吹く)

  「……どこからどう見ても“愛が重い”系の傑作だな」

  マル(真面目な顔で)

  「あれはもう、護衛じゃない。崇拝だよ」

  ティミス(ドン引きしながら)

  「……ちょっと怖いレベル」

  メルディス(熱っぽく)

  「この命、いつでも捧げる覚悟。

  あなたは、私の“ダーリン”ですから……♡」

  司会者(目が点)

  「……こ、これは異色の情熱派!」

  カリン!!

  舞台に軽やかな足取りで飛び出し、クルッと一回転。

  青く光るステージライトの下で、マントをバサッと脱ぎ捨てる!

  その下から現れたのは…

  きらめく青のチアガール衣装!

  スカートはふわりと舞い、胸元には大きく「LOVE」の文字!

  ⸻

  BGM:ポップなドラムビートとトランペットの明るい旋律!

  カリン(満面の笑み)

  「いっくよー!! ご主人様、いつもありがとう応援タイムーっ♡」

  軽快なステップ、バク転、そしてトスジャンプ!

  空中で一回転してポンポンを振り下ろす!

  ⸻

  ポンポンを振りながら掛け声!

  「G!R!A!N! グ〜ラ〜ン〜!!」

  「ジャス〜ッ!! ご主人さま〜ファイトッ!!💖」

  会場「おおおぉぉぉぉぉ!?」

  バク転連発 → 開脚着地 →

  最後は巨大な赤いハート型の煙幕がポンッと出現!

  カリン(ウィンクしながら)

  「みんなにはナイショだけど……

  ご主人様のこと、だ〜〜いすきっ♡ わふっ💗」

  ⸻

  ティミス(真っ赤)

  「あ、あれはズルいわ……可愛すぎる……」

  シシオ

  「破壊力が違うな……!」

  アルベルト

  「おっさん、あれ反則じゃないか?」

  グランジャス(口元が緩みながら)

  「フッ……応援されるのも、悪くないな」

  観客「可愛いー!」「あれ絶対1票入れる!」「嫁にしたい!」

  チア衣装のカリンは、笑顔で観客に投げキッス!

  司会者(ハイテンションな女性ダンサー)

  「さぁ、皆さんお待たせしましたっ!

  ここからは――ミスター・ドルセニア選手権!

  今度は女性たちの心を奪う番ですよぉぉ!!」

  ファンファーレが響き、ドラムロールが鳴る。

  客席からは女性たちの黄色い歓声!

  「イケメン出せー!」「筋肉!筋肉!」「笑顔が決め手よ!」

  ⸻

  司会者

  「さあさあ、エントリーした男たちは準備はいいですか〜!?

  カリスマ!筋肉!色気!スーツ!正義の力!

  なんでも魅せてくれればOK!魅力勝負よっ!」

  🎶幻想的なBGMが流れる中、

  ふわりと宙に浮かびながら、

  カラスト・クロウが登場!

  ⸻

  カラスト(堂々とした笑顔で)

  「みんなー!こんにちはっ!

  今日はこの街を癒すために、僕の魔法、見せるよ!」

  ⸻

  カラストの手から放たれた魔力は、

  ステージ中央に巨大な水晶のような球体を作り出し、

  その中に――

  花が舞う春

  風が吹き抜ける夏

  色づく紅葉の秋

  そして雪の舞う冬――

  「四季の風景」が魔法の造形として浮かび上がる!

  観客席からはどよめきと感嘆の声!

  観客(若い女性たち)

  「うわっ!可愛い〜!魔法ってあんなこともできるの!?」

  「すごすぎる……天才じゃん」

  「お持ち帰りしてもいいですか!?」(ざわつく)

  そして最後に、

  水のしずくが宙に浮かび――

  それがパッと弾けて、満開の大樹が咲く。

  その大樹には、

  **「笑顔」「愛」「絆」**と刻まれていた。

  カラスト(ペコリとお辞儀)

  「これが僕の想い――

  みんなが笑って、愛しあって、絆でつながる世界になりますように!」

  歓声「キャーーーー!!!」「天使!小さな天使!!」

  司会者(拍手しながら)

  「カラスト・クロウくん、最高にキュートでアートなパフォーマンスでした〜!

  あんな造形魔法、私も一度浴びてみたいっ♡」

  司会者(熱気のこもった声で)

  「続いての登場は、この旅団の頼れる兄貴分!

  圧倒的な実力と芯のある優しさの持ち主、アルベルトさんです!」

  ――会場の照明が一気に落ち、

  スポットライトがゆっくりと照らし出すのは――

  上着を脱ぎ、鍛え上げられた肉体を露わにしたアルベルト!

  ⸻

  観客の男性(感嘆)

  「すげぇ…!あれが旅人の体かよ…」

  観客の女性(頬を赤らめて)

  「はわ…♡ 無骨なのに美しい…っ!」

  ⸻

  アルベルトはゆっくりと歩み寄り、

  会場中央に置かれた巨大な水車へ。

  その手を添えた瞬間――!

  ドンッ!

  水車が**ギリギリギリッ…**と動き出す!

  筋肉の力で、人力で回転する水車!

  その勢いに合わせて――

  水車の仕掛けから花びらが一斉に舞い散る!!!

  風に舞う、無数のピンクと白の桜の花びらが、

  観客の上を、会場全体を埋め尽くす。

  アルベルト(息を整えつつ)

  「俺は不器用だけどな――

  みんなの笑顔のためなら、これくらいどうってことねぇよ。」

  観客(割れんばかりの拍手)

  「か、かっこよすぎるうう!!!」

  「体も顔も魂もイケメンとか反則ですっ!!!」

  「結婚してくれーーー!!」

  司会者(息を呑んで)

  「な、なんて力強くも繊細な演出……これが旅を重ねた者の“想い”なのね……!!

  アルベルトさん、ありがとうございましたぁっ!」

  司会者

  「お次の挑戦者は……フェルドニアの誇りにして、斧を操る腕利き武器職人!

  鍛冶屋にして戦士、熱き魂を持つ獅子の男――シシオさん!」

  ドォン!

  闘技場の重たい鉄の門がガシャァン!と開くと、

  現れたのは――堂々とした体格に、黒曜石のような斧を背にしたシシオ!

  その歩みは力強く、目には燃えるような覚悟が宿る。

  観客(ざわめき)

  「武器屋の親父がミスコンに!?」

  観客(目を輝かせて)

  「違うわよ、“色男選手権”よ!」

  ⸻

  シシオは中央に置かれた巨大な金床と

  鍛冶台、そしてアクセサリー用の素材が置かれた台へ向かう。

  「じゃあ、やるか。」

  斧ではなく、手に取ったのは――小さな金槌。

  ゴクリと観客が息を呑む。

  トン、トン、トンッ…

  ――会場に鳴り響く、リズミカルな金属音。

  その音に合わせるかのように、火花が美しく舞い散る。

  魔力のこもった鉱石が、シシオの手で緻密な装飾品へと姿を変えていく。

  ――完成したのは、赤と金の獅子の紋章を象った指輪。

  堂々たる力と繊細な美の融合。

  彼の生き様そのもののような逸品だ。

  ⸻

  シシオ(照れたように)

  「これは、フェルドニアで俺を支えてくれた孤児院のみんなと……

  今こうして旅してる仲間たちに贈るつもりさ。」

  ⸻

  観客(目を潤ませ)

  「……優しさと男らしさの塊……」

  観客(涙目)

  「惚れるわ、あんな兄貴分……!」

  司会者(興奮気味に)

  「戦うだけじゃない……

  心で鍛え、技で魅せる――それがシシオさん!!」

  【道化師マル、登場! 笑いの嵐を呼ぶひととき】

  ――闘技場の熱気がひと段落したところで、

  今までの演舞や職人技とは一線を画す存在がゆっくりと舞台中央に姿を現す。

  パタパタと軽やかな羽音。

  現れたのは、カラフルな衣装に帽子を被った――

  **ザーフェ族の道化師、マル!**

  マル(両手を広げて)

  「皆さ〜ん、こんなイケメンと美女がそろってる中で、

  こんなチビの道化が何しに来たかと思ってるでしょう?」

  観客(クスッ)

  マルはくるりと回って、観客に向き直る。

  マル

  「最近、街で噂なんですよ。

  『グランジャス男爵は美少女に囲まれてハーレムを築いてる』って!」

  「けどね……!実態は!

  朝は布団の中で甘え、昼は部下に説教され、夜はカリンさんに叱られてる!

  あれはハーレムじゃなくて家庭内ヒエラルキーです!!」

  観客「アッハッハッハ!!」

  ⸻

  マル(調子に乗って)

  「それにね、アルベルトさん――水車回してたでしょ?

  あれ、実は昨日の夜に腰痛めてて今朝、ヨボヨボだったらしいですよ!

  水車回すより、自分の腰の回転を直してくれって!」

  観客「ヒィッヒッヒ!」「やめてー腹痛い!」

  ⸻

  🎤マル(ちょっとしんみり)

  「でもね、皆さん……

  この舞台で笑ってる間、外ではまだ苦しんでる人たちがいる。」

  「だからこそ俺は笑わせるんだ。

  この笑いが、明日を生きる力になればって思って。」

  ⸻

  場が少し静まり、拍手が広がる。

  司会者

  「涙と笑いのハーモニー!フェルドニアが誇る道化師――マル!!」

  ――「助けの英雄」グランジャス男爵、登場!!――

  闘技場が一瞬、ざわついたかと思うと、突如ステージ脇の扉が**ガシャーン!**と勢いよく開く!

  グランジャス、現る。

  ロングコートをたなびかせ、手には銃剣。表情はキリッとキメている……が!

  突然、ステージに檻がせり上がる!

  中には、助けを求めるザーフェ族の女性やニアマーラ族の子どもたち。

  さらに周囲には仕掛けられた様々なトラップが立ちはだかる!

  会場「な、なんだこれは!?」

  グランジャス、無言で一歩ずつ進む。

  床が崩れる → 片足でジャンプ!

  矢が飛ぶ → コートを翻してかわす!

  毒煙が出る → ハンカチで口元を覆い、突入!

  そして――

  檻の前で、豪快に銃剣を突き刺しロックを破壊!!

  子ども「ありがとう、おじちゃん!」

  グランジャス「おじちゃんじゃない。男爵様だ」

  檻から解放された人々がグランジャスに駆け寄る。

  助けた人々を背負い、抱え、最後には自らの肩を貸して退場口へと運ぶ。

  観客の女性「か、かっこいい……!」

  観客の男性「惚れるわ……」

  司会者(涙目)

  「救いと勇気の象徴……!これが!

  ドルセニア男爵!世直しの漢!グランジャス・ドルセニア!!」

  会場中から喝采が巻き起こる!!

  カリン「ご主人様最高ーーーっっ!!」

  メルディス「ズルい!グランジャス様だけ目立って!」

  ティミス「やっぱり…主役ね」

  マリーナ「うーん、あれは点数高いわね♡」

  ホルスター(腕組みして微笑む)「ふふっ」

  ナレーション「さてさてこの先どうなるのやら 第3幕に乞うご期待」

  道物語(ロードストーリー)第2幕 ~完~

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