パズあに ドラマCD風小説 立花宗茂のクリスマス~雷神との聖夜~

  戦国パズル!!あにまる大合戦  ドラマCD風ストーリー

  

  西の無双・立花宗茂のクリスマス

  ~雷神との聖夜~

  

  

  登場武将紹介

  

  

  立花宗茂(たちばなむねしげ) CV:稲田徹

  

  筑前の立花城を守る大友軍の武将。猛将・高橋紹運の長男として生まれ、雷神・立花道雪の養子となり、その娘・誾千代と結婚した。

  優秀な血筋と雷神の英才教育によって育てられた、スーパーサラブレッド。まだ元服したばかりだが、龍造寺の軍との戦いでは前線で活躍するほどの猛者。父道雪と関係を持つチャンスを今か今かと狙っている。道雪と共に過ごしてきたため、兄貴肌な性格に育ってきた。

  二人の父を尊敬しており、自軍の勝利に貢献している今に満足しているものの、青春時代を鍛錬ばかりで過ごし、若者の楽しみを一切味わえなかったことに悩むようになってしまう。

  誾千代には頭が上がらない。

  

  

  立花誾千代(たちばなぎんちよ) CV:今井由香

  

  立花道雪の唯一の子にして、夫を差し置いて立花城の城主を務める女傑。父親が豪傑で、しかもけっこう甘やかされたため、かなりのじゃじゃ馬娘で、鉄砲や剣術に優れる。父の愛刀・雷切を勝手に持ち出して振り回している。でも見た目は可愛い。

  完全に旦那を尻に敷いており、好き勝手やっている。でも実は夫のことが大好k。

  

  

  立花道雪(たちばなどうせつ)  CV:石塚運昇

  

  大友軍最強の武将。知略と武勇を兼ね備えており、部下への配慮も欠かせない漢である。しかし軍記には自分にも他人にも厳しい。性格も豪快で頑固一徹。大友宗麟を叱れる唯一の存在でもある。

  養子に来た宗茂には兎に角厳しく、スパルタ教育を施している。しかしその分、期待して愛している。ただし誾千代には甘い。宗茂と誾千代が不仲なことに少々不安を感じている。

  最近の夜の相手はもっぱら高橋紹運。若い武将は「襲い受け」で味見して、年配の武将はがっつりタチで味わい尽くす。

  

  

  高橋紹運(たかはしじょううん)  CV:江川央生

  

  立花宗茂の実父にて、岩屋城を守る武将。ラッキーナンバーは763である。大友軍では道雪に次ぐ猛将で、道雪の補佐も務めている。夜も相手も。そんなわけで、かなりハードな毎日を送っている。

  癖の多い大友軍の中では一番真面目な人間である。しかし、宗麟や道雪を止めることは流石に無理。彼らに振り回され、本当に忙しい毎日を送っている。

  宗茂は立花家の人間であり、それについてけじめをつけるため、宗茂には極力合わないようにしている。しかし、宗茂のことが心配で、こっそり成長具合を見に行ったりしている。本当に忙しい毎日を送っている。

  

  

  立花(高橋)直次(たちばななおつぐ) CV:細谷佳正

  

  高橋紹運の次男にして、立花宗茂の実弟。兄が立花家に養子に出された後は、高橋家の跡取りとなった。現在の苗字は高橋だが、後に高橋家は立花家に吸収合併されて立花姓になる。

  流石は高橋家と言うべきか、兄に劣らぬ武将に育つ。他家に婿入りした兄とは現在も交流が深く、よく共同戦線を張って戦場を駆け抜けている。

  父と同じく、常識人で優しい性格。ただしオタク気味なところがある。

  

  

  大友宗麟(おおともそうりん)  CV:中田譲治

  

  北九州を統治する戦国大名。熱心なキリシタン。貿易を活用し領土を拡大するなど、政治手腕は中々だが、戦はドヘタ。

  落ち着きがある性格だが、ややキリスト教に熱を入れ過ぎており、身内からも苦言を呈されている。また、好色で少々わがままなところも。やりすぎては、道雪に説教されている。普段はSだが、道雪の前ではMである。

  

  

  志賀親次(しがちかつぐ)  CV:檜山修之

  

  豊後の南西の端に建つ岡城の城主。宗茂と年が近いこともあり、仲がいい。真っ直ぐで一途な性格。それが良い時もあれば、悪い時もある。宗麟と同じくキリシタン。

  実は大友宗麟の孫。母方の祖父が宗麟。宗麟とは仲がいいが、父と父方の祖父とはすごく仲が悪い。

  父や祖父とは違って、とても戦上手。地の利を活かした奇襲戦法を得意とする。

  

  

  吉岡妙林尼(よしおかみょうりんに)  CV:國府田マリ子

  

  夫を戦でなくして出家した尼。見た目は少女だが、子持ちの未亡人なので、歳は結構いっているはず。

  穏やかな性格で、誰にでも優しく接する。しかし、敵対する人間に対しては容赦ゼロで、平気で欺くしたたかさも兼ね備えている。

  知略に長けており、軍師として優れた資質を持っている。

  

  

  龍造寺隆信(りゅうぞうじたかのぶ)  CV:増谷康紀

  

  肥前の熊と称えられた武将。父や祖父を早くに失いながらも、肥前一体を統治した剛の漢。

  

  

  鍋島直茂(なべしまなおしげ)  CV:福山潤

  

  龍造寺軍きっての武将。可愛い顔してかなり有能な武将で、龍造寺の勢力拡大に貢献してきた。大友軍とも、幾度も衝突している。

  

  

  島津義久(しまづよしひさ)  CV:中村悠一

  

  島津軍の大将にして島津四兄弟の長男。薩摩を統治し、屈強な薩摩隼人を率い、猛者揃いの弟たちを纏める、薩摩のカリスマ。

  

  

  島津義弘(しまづよしひろ)  CV:置鮎龍太郎

  

  島津四兄弟の次男。文武に優れた島津軍最強の武将であり、九州全土を見ても三本の指に入る猛将。クールだが熱い心を秘めている。

  

  

  島津歳久(しまづとしひさ)  CV:近藤孝之

  

  島津四兄弟の三男。おっとりな性格で、兄弟の中では地味で目立たないが、知略戦に長け、安定感がある戦には定評がある。

  

  

  島津家久(しまづいえひさ)  CV:中井和哉

  

  島津四兄弟の末っ子。島津軍においては、武勇は兄義弘に次いで高く、つり戦術が得意。血気盛んで、調子に乗るところが玉に瑕。

  [newpage]

  宗麟「時は戦国時代。九州は、いわゆる三国志状態にあった。北九州は、我が大友。肥前は龍造寺。そして、薩摩は島津。三つ巴のにらみ合いが続く中、私は博多港を獲得すべく、筑前に我が軍最強の二人を送り込んだ。立花道雪と、高橋紹運だ。二人はそれぞれ立花城と岩屋城に居座り、しっかりと筑前を守ってくれた。そんな折に・・・・・・」

  

  

  

  

  道雪「紹運~。お前の息子をくれないか~」

  

  紹運「アー!!」

  

  

  

  

  宗麟「男子が産まれなかった道雪は、紹運を犯して子を宿そうと・・・・・・いや、違う。紹運の長男、宗茂を養子にくれと迫った。宗茂は、才能に溢れた子だったからね。度重なる道雪の猛攻に折れた紹運は、宗茂を道雪の元へ送った。結果、宗茂は立花家の長男となり、道雪の娘・誾千代と結婚した。それから、道雪のスパルタ教育が宗茂を襲うこととなった・・・・・・」

  

  

  

  

  深夜0時、燃え上がる玉を箸でつかみあげたフンドシ一丁の道雪と、フンドシ一丁の宗茂が向かい合っている。

  

  

  道雪「宗茂。肥前の熊と恐れられる龍造寺が繰り出す一撃は、この火が付いた玉と同じくらい危険なのだ」

  

  宗茂「う・・・・・・もし少しでも触れてしまえば、大火傷してしまう」

  

  道雪「今からこの火玉をお前に打ち込む。それをかわし、この儂の間合いに一瞬で踏み込み一打入れることが出来れば、龍造寺に勝てるかもしれんのだ」

  

  宗茂「絶対に、じゃないんですね」

  

  宗茂(っていうか、何の特訓だよ、これ)

  

  道雪「いいからいくぞ!!とあっ!!」

  

  火玉を鉄棒でかっ飛ばす道雪。

  

  宗茂「うわっ!!」

  

  それを躱す宗茂。

  

  道雪「そらそらそらそら!!!」

  

  カンカンカンカン!!

  

  宗茂「ひっ!うっ!くっ!なんのっ!」

  

  宗茂は打ち込まれた玉を全てかわし、道雪へととびかかる。

  

  宗茂「もらったぁぁぁぁ!!」

  

  道雪「あまいっ!!」

  

  ボグッ!!

  

  宗茂「ぐっ!!」

  

  宗茂の右ストレートに、道雪のクロスカウンターがさく裂。

  

  道雪「儂が攻撃しない、とは言っとらん」

  

  宗茂「はう・・・・・・」

  

  宗茂は跪いた。必然的に、宗茂の眼前には大きく膨らんだ道雪のフンドシが。

  

  宗茂「おお、眼福・・・・・・」

  

  道雪のモッコリに顔を埋める宗茂。

  

  道雪「儂のイチモツを食おうなど、1000000年早いわ!!」

  

  ボンッ!!

  

  宗茂「おおうっ!!」

  

  直後、一瞬で勃起した肉棒に鼻先を叩かれ、宗茂は至福を感じながら後方に吹き飛んで倒れ、動かなくなった。

  

  紹運「宗茂・・・・・・頑張れよ」

  

  その様子を、紹運は涙を浮かべながら、こっそり眺めていた。

  

  

  

  

  宗麟「そんなこんなで、立派な武将に育った宗茂は、龍造寺との戦で活躍していった」

  

  

  

  

  大友軍対龍造寺軍の戦にて。

  

  宗茂「はっ!とうっ!うらっ!!」

  

  宗茂は双刀を振り回し、龍造寺軍の兵を斬り捨て、進軍していく。

  

  兵士1「ひっ!なんだ、あの若武者は!!」

  

  兵士2「こっちに来るぞ!!抑えろ!!」

  

  宗茂「邪魔だぁぁぁぁ!!!」

  

  ドドン!!

  

  兵士1,2「うわぁぁぁぁぁ!!!」

  

  宗茂「ぬるい!!ぬるすぎる!!龍造寺の軍とはこの程度かぁぁぁ!!!」

  

  宗茂が本陣へと突き進んでいった。

  

  宗茂(父上の訓練のおかげだ。このままいける!!)

  

  宗茂「んっ!!??」

  

  宗茂が急停止した。その先には、一人の猫が。

  

  直茂「行かせん!!」

  

  宗茂「くっ!!」

  

  ガキン!!

  

  両者の太刀が激突した。

  

  直茂「龍造寺家家臣・鍋島直茂と申す」

  

  宗茂「大友家家臣にて立花道雪の息子、立花宗茂だっ!!」

  

  直茂「貴様が雷神の息子か・・・・・・ならなおさら、殿の元には行かせられん!!」

  

  宗茂と直茂の斬り合いが始まった。

  

  宗茂「とぉりゃああああああああああああああ!!!」

  

  直茂「はいやぁああああああああああああああ!!!」

  

  キン  ガキン  カカカカッ  キィン!!

  

  兵士3「す、すごい斬り合いだ!」

  

  兵士4「近づけない・・・・・・」

  

  ガキィン!!!!

  

  その時、両者の太刀が折れた。

  

  宗茂「ちぃっ!」

  

  直茂「くそっ!」

  

  宗茂「ならばっ!とあっ!!」

  

  宗茂は天高く飛び、両脚をそろえて直茂に向けると、きりもみ回転しながら超速で降下し始めた。

  

  宗茂「父上直伝!!須九龍数品巣雷電具(スクリュウスピンスライディング)!!!とああああああああああ!!!」

  

  直茂「あの技、破るには、これしかっ!!」

  

  直茂は地を蹴り、両足を揃えて上空にいる宗茂に向けると、きりもみ回転しながら超速で上昇し始めた。

  

  宗茂「何っ!貴様も須九龍数品巣雷電具(スクリュウスピンスライディング)をっ!!」

  

  直茂「どうだぁぁぁぁ!!!」

  

  宗茂「なんのぉぉぉぉ!!!」

  

  バリバリバリッ!!!

  

  宗茂「ぐあああああ!!」

  

  直茂「があああああ!!」

  

  天でぶつかり合った二人は、衝撃で衣服が破れて全裸になり、共に吹き飛んで崖から落下してしまった。

  

  

  

  

  日が沈み、夜。とある河原で宗茂は全裸で目を覚ました。

  

  宗茂「ううん・・・・・・」

  

  直茂「目が覚めたか?」

  

  宗茂「ん・・・・・・はっ!」

  

  宗茂の視線の先には、たき火で魚を焼く直茂がいた。

  

  宗茂「貴様は鍋島・・・・・・うっ!貴様!寝ている隙にまさか、俺の貞操をっ!」

  

  直茂「そんなことせん」

  

  宗茂「俺の初めては父上と決めているんだぞ!!」

  

  直茂「いや、だから、何もしてないって」

  

  宗茂「弟の直次ならまだしも!!」

  

  直茂「いや、聞けよ」

  

  宗茂「掘られるくらいなら、俺が掘ってやる!覚悟しろ!!」

  

  直茂「聞けっつってんだろ!!てか何もしてねえし、しねえって!!」

  

  

  

  二人はそろって魚を食べつつ、談笑していた。

  

  宗茂「そうか、お前が助けてくれたのか。すまんな」

  

  直茂「気にするな。ほっといて溺死させるなんて卑怯な真似をしたら、鍋島家の恥だ。貴様とは、正々堂々戦って決着をつけたい」

  

  宗茂「ふむ、流石は龍造寺隆信の右腕だな。立派な武士だ」

  

  直茂「そっちこそ、流石だ。高橋の血を継ぎ、雷神の英才教育を受けた男。噂には聞いていたが、まさかこれほどとはな」

  

  宗茂「イチモツも中々だ。可愛い顔して」

  

  直茂「可愛いって言うな!あと俺の特性は尻だ。隆信様のアレを受け止めているんだぞ」

  

  宗茂「いや、龍造寺のアレなんぞ知らんから」

  

  直茂「お前の倍以上」

  

  宗茂「んなっ!!肥後の熊、おそるべし!」

  

  直茂「肥前だ」

  

  宗茂「あ、ああ」

  

  直茂「しかし貴様は、本当に幼いころから徹底的に剣術を叩きこまれたのだな」

  

  宗茂「え?まぁ、そうだが」

  

  直茂「貴様の太刀筋、見事だった。急所を精密に狙う高速の連撃」

  

  宗茂「ふふん。父のおかげだ。道雪だぞ」

  

  直茂「まるで、からくり人形だ」

  

  宗茂「は?からくり?」

  

  直茂「そうだ。まるで機械だ。物心ついたときから、反復練習を繰り返し、体にしみこませた、と言ったところか。他の全てを犠牲にして」

  

  宗茂「犠牲?」

  

  直茂「他の若者が得られる青春の楽しみを、全て捨て、戦のために生きてきたのだろう」

  

  宗茂「た、確かに」

  

  宗茂(俺は全てを犠牲にしてきた。青春を犠牲にして、戦のためだけに生きてきた。機械のごとく、からくりのごとく・・・・・・)

  

  宗茂「お、俺は・・・・・・」

  

  直茂「俺も幼少のころより、鍛錬に励んできたが、お前には負ける。それは尊敬する」

  

  宗茂「尊敬って・・・・・・」

  

  宗茂は自分の手を見た。一瞬だけ、自身の手が機械に見えた。

  

  宗茂「うっ!!俺は、人じゃないのか!!??」

  

  宗茂(そう言えば、父上からは、かなり無茶な鍛錬をさせられてきたな・・・・・・)

  

  直茂「凄いと思う。敵ながらあっぱれだ」

  

  宗茂「よせ、やめろ!!聞きたくない!!」

  

  直茂「え、いや、褒めたんだが・・・・・・お、来たみたいだ」

  

  兵士5『こっちから煙が上がっているぞ!』

  

  兵士6『鍋島殿~!!」

  

  直茂「では、先に行くぞ。お前がここにいることは言わないから安心しろ。また戦場で出会うのを楽しみにしている。次に会う時が、決着の時だ」

  

  全裸のまま、直茂は行ってしまった。取り残された宗茂は、一人項垂れていた。

  

  宗茂「俺は、俺は・・・・・・戦いのことばかりで、人間らしいことはしなかった。強くはなっかが、人間らしさを失ってしまったのか?だから・・・・・・」

  

  宗茂は立ち上がって、天に向かって叫んだ。

  

  宗茂「だから誾千代と仲良くなれないのかぁぁぁぁ!!!」

  

  

  

  

  立花城に戻った後、宗茂は一人引きこもって悩んでいた。

  

  宗茂「どうすればいいんだ?どうすれば、人間らしさを取り戻せる?失った青春を取り戻せる・・・・・・」

  

  宗麟「簡単じゃないか」

  

  宗茂「うわっ!宗麟様!どっから入ってきたんですか!?」

  

  宗麟「正面からに決まってるじゃないか。私はこの地で一番偉いんだから、誰も私を止められないんだよ?」

  

  宗茂「だからって、人の部屋に、急に入ってこないでくださいよ」

  

  宗麟「いやぁ、でも、入らずにはいられなかったのさ。悩む若者の声を聞いたから」

  

  宗茂「ほっといてください。っていうか、帰ってください。また父上に怒られますよ」

  

  宗麟「湯治にいった道雪は、中々帰ってこない。付き合いが長い私は、それをよく理解しているよ。仮にあいつが早く帰ってきても、問題ない。説教で一晩中ヤりつくされるのも、良いもんだ」

  

  宗茂「羨ましいです。父上、俺にはすっげえガード硬いんで」

  

  宗麟「他の武将には簡単に手を出すのにね。君は道雪にとって息子で、しかも長男だからなぁ。しょうがないよ」

  

  宗茂「誾千代も一回しかヤらせてくれないし。やっぱり、俺に人間味がないから」

  

  宗麟「ふむ、話は聞かせてもらったよ。そう言うことで悩んでいるとはね。しっかし、解決は非常に簡単だよ」

  

  宗茂「えっ!!どうすればいいんですか!!??」

  

  宗麟「楽しめばいいのさ。今まで楽しめなかった分。そうすれば、君は機械ではなくなる。感情豊かな人間になれるよ」

  

  宗茂「楽しむっていっても・・・・・・どうすれば?」

  

  宗麟「それも分からないほど戦のことばかりしてきたのか。かわいそうに。道雪め、ひどいやつだ。それはさておき、楽しむためには、用意しないと」

  

  宗茂「何をです?」

  

  宗麟「決まってるだろう?美食・美酒・美男美女さ」

  [newpage]

  臼杵城の夜。美男美女が踊り、美酒と美食がふるまれて、美しい音楽が流れる。大宴会場では、煌びやかな宴が開催されていた。

  参加している武将は4人。大友宗麟、立花宗茂、志賀親次、吉岡妙林尼。

  

  

  宗茂「だぁーっはっはっはっはっは!!おい!!もっと酒持ってこい!!」

  

  宗麟「こっちにも頼むよ。あるだけ全部ね」

  

  宗茂と宗麟は、完全に出来上がっていた。

  

  親次「宗麟様は兎に角、宗茂までどうしたんだよ」

  

  宗茂「青春を楽しみたい、と言っていましたね」

  

  親次と宗茂は、軽く酒を楽しみながらそれを見ていた。

  

  宗茂「どうした!!親次!!飲めよ!!」

  

  宗麟「そうだよ、親次。おじいちゃん、孫と飲めて嬉しいんだよ」

  

  親次「は、はぁ、どうも。でも、呼んでくれて本当にありがとうございます。今は家に居辛くて」

  

  宗茂「え、そうなのか?」

  

  親次「父も祖父も、キリスト教に大反対で。ものすっごく仲が悪くて。城主なのになぁ」

  

  宗麟「かわいそうだなぁ。あの二人は愚か者だ。キリストの良さも分からんとは。義統が自害命令を二人に出した時は全力で庇ったけど・・・・・・庇わなければよかったかもなぁ。親次よ、今日はキリスト教について語り合おう」

  

  親次「は、はぁ」

  

  妙林尼「宗麟様。親次が困っていますよ」

  

  宗麟「おお、妙林。相変わらず可愛らしい。ならば君が私の相手を・・・・・・」

  

  宗麟の右手が妙林尼の胸に伸びた途端、妙林尼から殺気が放たれた。

  

  妙林尼「あいにく、私は亡くなった夫以外の男性の相手はしませんので」

  

  宗麟「それは残念だな」

  

  親次「あれ、そう言えば、宗茂、今日は弟の直次、一緒じゃないの?仲良かったじゃないか」

  

  親次の質問が出た途端、宗茂の動きが止まり表情がこわばった。

  

  宗茂「直次か・・・・・・直次は・・・・・・直次はぁ・・・・・・」

  

  親次「ど、どうしたの!?」

  

  宗茂「実は、一週間前・・・・・・」

  

  

  

  

  博多港にて、宗茂は出店を回りながら直次を探していた。

  

  宗茂「直次、どこだよ。岩屋城にも宝満城にもいないなんて。博多港に行ったって、家臣は言ってたが・・・・・・ん?」

  

  宗茂の視線の先には、南蛮風の大きな建物が。半開きの扉からは、男性の歌声が漏れていた。

  

  

  

  

  獣音ロウ「それじゃあ、次の曲いくよー!」

  

  観客『イェーイ!!』

  

  ロウ「ひらりひらりも隙のうちと、駆け込み滑り込みうっとりー♪」

  

  観客『うっとりー!』

  

  ロウ「これも神風沿う太陽、虫の息人知れずー♪」

  

  観客『わー!』

  

  

  宗茂「南蛮の歌か。ん?」

  

  宗茂の視線の先には、一際大きい歓声を上げる武将がいた。

  

  直次「あー!ロウ君かわいいよ!!超絶かわいいよー!!」

  

  宗茂「あれ、直次、だよな」

  

  

  

  全ての歌が終わり、歌手のロウとの握手会が始まった。ロウと握手しようと並ぶ観衆の行列の中に、直次は緊張して混じっていた。

  

  直次(つ、ついにこの時が来た!落ち着けよ直次!お前に与えられた時間はたったの20秒だ!なけなしの金を叩いて買った、至福の時間!まずは歌の感想を伝えて、ロウ君の絵の本を買ったことを伝え、さりげなく高橋家の跡取りであり、この港に城が近いことも伝える!絶対にしつこくするな!あくまでも、他の観衆とは違う、ほど良い距離感を保て!言うなれば、分かってますね感!そう!僕たちのストレスを分かってくれる感だ!恐れるものは何もない!お前ならできる!)

  

  宗茂「何やってるんだ?」

  

  直次「しぇええええええええええええ!!!」

  

  宗茂「ほお、こういう趣味があったのか」

  

  直次「な、なぜこんなところにいるの、兄さん!!」

  

  宗茂「ふむ、あの子、顔は可愛いが、俺は父上の様な、ゴツイ男の方が好きだな」

  

  直次「今は兄さんの趣向なんてどうでもいいよ!!」

  

  宗茂「あと、ケツの締りは良さそうだが、チンコは小さそうだ」

  

  直次「くるぁあ!!」

  

  宗茂「肉球ぷにぷに1000円?高いな」

  

  直次「そんなこと言うな!!」

  

  宗茂「愛しているぞ!!ヒムカ!!」

  

  直次「ヒムカって誰だ!適当すぎるだろ!!」

  

  係員「次の方、どうぞ」

  

  直次「あ、はい!!いやーごめんね、ロウ君。変な人にからまれちゃって」

  

  直次はロウの前に来て手を差し出した。だがロウの手は、割り込んだ宗茂に握られていた。

  

  ロウ「あれ?」

  

  宗茂「あ、どうも。宗茂といいます。弟がいつもお世話になってます」

  

  直次「ええええええ!!ちょっと!何で兄さんが握手してるのー!!どいてよ!!」

  

  宗茂「すいません、こいつ良いやつなんで、よかったら、一回だけでもセックスさせてやってください」

  

  ロウ「はう・・・・・・」

  

  直次「わー!バカバカバカ!セックスとか言わないでよ!すいませんね、ロウ君」

  

  宗茂「え、お前、好きな人の前でセックスとか言うか?」

  

  直次「いや、兄さんがセックスって言ったんじゃないか!!」

  

  宗茂「え、今俺、セックスって言った?セックスって言った?」

  

  直次「アンタ、セックスって言いたいだけだろ!?」

  

  宗茂「・・・・・・セックス」

  

  直次「普通に言うな!!」

  

  宗茂「あ、じゃあ、ロウ君、セックスがだめなら、足コキは?いや手コキでもいいが。なんならフェラであ、スマタは?」

  

  直次「うわー!もうやめろー!」

  

  宗茂を突き飛ばし、直次はようやくロウの前に立った。

  

  直次「えへへ、ロ、ロウ君・・・・・・」

  

  しかし、直次が手を伸ばそうとした瞬間、直次は係員に抱え上げられた。

  

  係員「時間です」

  

  直次は、係員によって宗茂とともに退室させられた。ロウ君に触れることさえできず。

  

  

  

  ドガーン!!

  

  外に出た途端、直次のアッパーが宗茂にさく裂し、宗茂は5メートルほど吹っ飛んだ。

  

  宗茂「えぇぇ、兄を殴ったよ、この人」

  

  直次「失せろ。貴様は今日限り赤の他人だ」

  

  

  

  

  宗茂「それ以来、一度も会ってくれないんだよ!!ちくしょう!!良かれと思ったのに」

  

  親次「いや、それは宗茂が悪いでしょ」

  

  妙林尼「確かに」

  

  宗麟「全く、分かってないな」

  

  宗茂「でもさあ!!ひどいよ!!親父にもぶたれたことないのに!!」

  

  宗麟「あるだろう」

  

  宗茂「戦国時代で仲のいい兄弟ランキング1位だったのに!!」

  

  親次「そんなのあるの?」

  

  宗茂「オナニー覗いたときも怒られなかったのに!」

  

  妙林尼「まぁ、すぐに仲直りできますよ。こういうことは、時間が解決してくれます。兄弟なのですから」

  

  宗茂「だといいけど・・・・・・やっぱり、俺、青春とか知らないから、こういうことになっちゃうのかな」

  

  宗麟「これから改善すればいいだろう。手始めに、あの子を見てごらん」

  

  宗茂「へ?」

  

  宗麟が指さした方向を見ると、男娼の集団が酒を飲んでいた。その中には、宗茂の方をチラチラ見てくる筋骨隆々のジャガーの獣人がいた。

  

  宗茂「おおっ!父上に似ている!」

  

  宗麟「がんばって探したんだよ?京の都まで行って」

  

  親次「何しに京都まで行ってるんですか・・・・・・」

  

  宗麟「今晩、あの子とヤっちゃいなよ」

  

  宗茂「いいんですか!?」

  

  宗麟「勿論」

  

  宗茂「宗麟様!私の中で、貴方への尊敬度は100を超えました!」

  

  宗麟「ふふっ。やっと私の偉大さに分かったかい」

  

  宗茂「ではさっそく声を・・・・・・」

  

  宗麟「おおっと、それはだめだ。いきなり声をかけて事に及ぶなど、無粋の極みだよ」

  

  宗茂「じゃ、じゃあどうすれば?」

  

  宗麟「昔の貴族は、歌で告白したそうだよ。芸術、文化。そう言ったもので相手を落すのさ。こんな風に」

  

  宗麟は立ち上がり、パチンを指を鳴らした。すると、演奏家たちは曲を変更した。

  悲しいピアノの旋律・・・・・・。

  

  妙林尼「この曲は・・・・・・magnet」

  

  何故か興奮気味の妙林尼。

  そして、宗麟はBGMに合わせて歌い始めた。

  

  宗麟『か細い火が心の端に灯るぅ。いつの間にか燃え広がる熱情ぉ♪』

  

  親次「何故このチョイス・・・・・・しかもイケボ」

  

  宗茂「歌はこういう時のために存在するのか」

  

  親次「いや、そういうわけじゃないけどさ」

  

  いつの間にか、かわいらしい猫の男娼が宗麟と見つめ合ってデュエットを始めた。

  

  宗麟&男娼『抱き寄せてほしい。確かめてほしい。間違いなど、無いんだと思わせて。キスをして塗り替えてほしい。魅惑の時に酔いしれ、溺れたい♪』

  

  宗茂「あれが、相手を落すということか。向こうからこっちに来てくれる、みたいな」

  

  親次「まぁ、そうだと思うけど」

  

  宗麟&男娼『それでいいの、誰よりも、大切なあなたぁ♪』

  

  歌い上げた二人は寄り添って腰かけた。頬を染めた男娼が、宗麟に酒を注ぐ。

  宗麟は、男娼の腰に手を回し、それを受け取った。

  

  宗茂「なるほど!俺もああやってイチャイチャしたい!」

  

  親次「不純すぎるって・・・・・・でも、何歌うの?」

  

  宗茂「それは・・・・・・うっ!青春時代何も歌わなかったから、何歌えばいいのか・・・・・・妙林さん、お先どうぞ!」

  

  妙林尼「私ですか?それでは」

  

  親次「え、何歌うんですか?」

  

  妙林尼「すぐにわかりますよ」

  

  妙林尼が指を鳴らすと、再び曲が流れだした。軽快な三味線の音色だ。

  

  宗茂「これは」

  

  親次「千本桜」

  

  妙林尼『大胆不敵にハイカラ革命。磊々落々反戦国家♪』

  

  宗茂「しかも上手い!」

  

  親次「そして可愛い!10代なんじゃないの、あの人!」

  

  妙林尼『此処は宴、鋼の檻。さあ光線銃を撃ちまくれ♪』

  

  妙林尼が歌い終わると、大喝采が上がった。

  男娼たちが群がってきたが、妙林尼はやんわりと断り続けている。

  

  宗茂「歌が上手ければモテるのか。うむ、すごい」

  

  親次「それ以外の要素も必要だけど」

  

  宗茂「そしてモテれば青春を楽しめるというわけか」

  

  親次「それ以外にも道はあるよ、きっと」

  

  宗茂「じゃあ俺も・・・・・・駄目だ、思いつかん。親次、お願い」

  

  親次「え、俺?じゃあ・・・・・・」

  

  親次が立ち上がり指を鳴らすと、再びピアノの旋律が流れ始めた。

  

  親次『You are standing here, as true as you were born on this earth.Don’t pin all your hopes and your dreams on somebody else’s live.The Southern cross is twinkling and watching us!』

  

  宗茂「な、何言ってるのか分からん・・・・・・」

  

  宗麟「サザンクロスか。良いチョイスだ」

  

  親次『However we’re heading for the future.So,let us reach out our hands.Our hands!』

  

  周囲から大喝采が上がった。

  

  宗茂「親次すげえな!歌上手いじゃん!」

  

  親次「いや、まぁ。ミサでちょっと練習して」

  

  宗麟「ミサで何を歌ってるんだい」

  

  親次「ま、テンションでなんとかなるよ、こういうのは」

  

  宗茂「なるほど!そうだな!ようし、俺も行くぞ!」

  

  宗茂(見ててくれ!愛しのジャガーちゃん!)

  

  宗茂はジャガーにウインクし、立ち上がって指を鳴らした。

  途端に、音楽が流れ始める。

  

  宗茂「以前、父上が歌っていたこれなら!」

  

  宗麟「これは」

  

  妙林尼「まさか」

  

  親次「もしかして」

  

  宗茂『ん愛にぃきじゅいてくだっさぁあいぃいい!!ヴぉくがぁ、抱きしめてあっげっるぅぅ!!窓にぃ映るせつなっさっわぁ、うまれっかっわるメロディィィィン!!』

  

  間奏に入った時点で、宗茂は気づいた。周囲が静まり返ってることに。

  歌うのを止めると、演奏は止まっており、周りにいた人々が思いっきり引いている。

  しかも、全員冷たい目でこちらを見ている。

  

  宗茂(なんだ、この空気は・・・・・・皆が俺を、変態を見るような目で見ている・・・・・・どういうことだ・・・・・・そうか、曲のチョイスが悪かったんだな。よぉし)

  

  宗茂は再び指を鳴らして、曲を変えた。

  

  宗茂『今こそ立っちあぁがぁれえええ!さぁぁぁだめのぉぉゆぅうっしゃーよ!!稲妻のっつぅるぅぎぃでぇええ、敵をぉ、けぇちぃらぁせぇーー!!!』

  

  周囲は静まり返ったままだ。

  それどころか、苦笑するものや、耳を塞ぐ者もいる。

  

  宗茂(どういうことだ!?こうなったら、裏声で可愛らしく行くか)

  

  宗茂『好き好きー好きー。好き好きー好きー。好きですーきでたいーへんー。純情乙女ごーころーねえー、貴方しかみーえない、だーあーってー好き好きだからー♪』

  

  周囲の人々はもっと引いた。

  

  宗茂「な、なんで・・・・・・」

  

  宗麟「宗茂、もう歌わない方がいい」

  

  宗茂「な、なんで?」

  

  妙林尼「伝わるかどうかわかりませんが・・・・・・あなたは歌、ドヘタクソです。音痴です」

  

  宗茂「いやでも伝わる!」

  

  親次「みんな逃げちゃうよ、そんなの聞いたら」

  

  宗茂「んなっ!!」

  

  宗茂(そんな!俺は、歌が歌えないというのか!?)

  

  ほわんほわん、ほわーん

  

  いつの間にか、宗茂の背後に直茂が立っていた。

  

  宗茂「き、貴様は!」

  

  直茂「やはり貴様は、戦闘からくり人形だな。歌も歌えないんだから、間違いない。ふふふふふ・・・・・・」

  

  宗茂「何ぃ!!俺が、歌えないのは、俺に人間味がないから・・・・・・青春を楽しめなかったから・・・・・・機械の様な人だから・・・・・・戦しか脳がない屑だからだと言うのか!!」

  

  直茂「YES」

  

  宗茂「そんな・・・・・・はっ!」

  

  宗茂が先ほどのジャガーの男娼の方を見ると、完全にそっぽを向いていた。

  

  直茂「気に入った相手に、振り向いてさえもらえないとは。哀れなり」

  

  宗茂「ち、違う!そんなことはない!」

  

  宗茂は跳びあがり、ジャガーの前に着地した。

  

  宗茂「ねえねえ君きぃ、やらないか!?」

  

  ジャガー「うっ、アンタみたいな芸術が分からない粗暴な男とは、ヤりたくねえよ」

  

  宗茂「んぐっ!!」

  

  宗茂(やはり俺は機械なのか・・・・・・そんなこと、あってたまるか!!)

  

  宗茂「実際にヤッて見れば分かるぞ!俺の良さが!!」

  

  ジャガー「え、ちょっと!何すんだ!」

  

  ジャガーを押し倒し、服をはぎ取ろうとする宗茂。

  

  親次「おい、宗茂!それはだめだって!」

  

  宗茂「黙れマイナー武将!百裂肉球!!」

  

  ドガッ!!

  

  親次「のはあっ!!」

  

  心と体にダメージを受けた親次は吹き飛んでいった。

  

  妙林尼「宗茂さん、それ以上は・・・・・・」

  

  宗茂「止めないでくれ!妙林さん!」

  

  宗麟「これはおもしろいことになったな。ふふふ」

  

  ジャガー「あぁぁぁぁぁ・・・・・・」

  

  宗茂「ぐっふっふ!よいではないかー!誾千代のように、ヒイヒイ言わせてやる!」

  

  ???「え、何?ヒイヒイ言わせたの、奥さんを」

  

  宗茂「そうだ!初夜の時、ガツガツに犯してやった!」

  

  ???「えぇ、奥さんに搾られたんじゃないの?」

  

  宗茂「そんなわけないだろうが!」

  

  ???「あれぇ、私の記憶違いかな?確か初夜の時さぁ、私が搾り取って、あんた、ダウンしちゃったじゃん」

  

  宗茂「何を馬鹿な・・・・・・うっ!!その声は・・・・・・」

  

  背後から聞こえてくる声の方を振り返ると・・・・・・そこには、灰色の猫がいた。

  

  宗茂「んぎっ!!!ぎんちよおおおおおおおおおおおお!!!!????」

  

  誾千代「おっひさー」

  

  邪悪な笑みを浮かべる誾千代だ。

  

  宗茂「父上と湯治に行ったんじゃ・・・・・・」

  

  誾千代「妙林さんから文があって。せっかくだから来たの」

  

  妙林尼「ごめんなさい、宗茂。悪気があったわけじゃなくて」

  

  誾千代「しっかし、奥さんがいるのにね、ヤろうとするなんてねぇ。しかも、私をガツガツに犯したって?んんん?」

  

  宗茂「いや、これは、その、深い訳が・・・・・・青春のために・・・・・・」

  

  誾千代「ふふっ。ふふふふふ・・・・・・」

  

  誾千代の瞳孔が拡大し、口から牙が垣間見えた。

  

  

  

  

  誾千代&妙林尼『息を止めるの、今!!』

  

  宴は続いていた。誾千代の加入によってさらに賑わいを増して。

  

  男娼1「誾千代様ー!麗しいよー!」

  

  男娼2「妙林様ー!可愛いよー!」

  

  誾千代「私たちに手を出そうっての?百年早いわ!」

  

  妙林尼「軟弱なアンタ達には、鉄砲の使い方を教えてやるよ!」

  

  親次「・・・・・・なんか妙林さん、口調変わっていませんか?」

  

  宗麟「あれもまたいいじゃないか」

  

  親次「はぁ・・・・・・」

  

  宴を楽しむ武将たち。ただ一人を除いて。

  

  宗茂「おぉいぃぃぃぃぃ!!出してくれぇぇぇぇぇ!!」

  

  宗茂は、檻の中に全裸で閉じ込められていた。しかもその檻の中には、発情した獅子(本物)が宗茂にのしかかり、片を甘噛みして腰を振っていた。

  

  宗茂「誾千代!!悪かった!!ごめんなさい!!許して!!檻を開けてくれえ!!」

  

  誾千代「え?じゃあ、鍵、いる?」

  

  宗茂「くれ!!」

  

  誾千代「10万」

  

  宗茂「払うから!!」

  

  誾千代「あざーっす」

  

  宗茂「よし・・・・・・って鍵穴に入らん!」

  

  誾千代「あ、それ立花城の城門の鍵だった」

  

  宗茂「何大切なもん雑に扱ってんだ!!檻の鍵だぁ!!」

  

  誾千代「じゃ、100万ね」

  

  宗茂「額増えてるしー!!でも払うから!!痛い痛い!!犯される!!喰われる!!」

  

  誾千代「はい、借用書。拇印押してね」

  

  宗茂「分かった・・・・・・って額がまた増えてる!!8兆円!!??払えるか!!」

  

  誾千代「いいから拇印だー!!」

  

  宗茂「ええい!!ボインボインうるさいわ!!父上の爆乳雄っぱいよりも貧乳な貴様が、ボインとか言うな!!あっ」

  

  失言と気付いたときにはすでに遅し。

  雷鳴とともに落雷が誾千代に落下し、可憐な肉体を包み込んで、それは雷の鎧と化した。

  

  誾千代「貧乳っていったぁぁぁぁぁぁぁ????」

  

  電撃で鎧を破壊し、誾千代は宗茂に近づいてゆく。獅子はさっさと逃げてしまった。

  

  宗茂「いいいいいい言ってない!!」

  

  親次「なんか、体毛逆立って、目つき鋭くなって、瞳孔拡大して、スーパーサイヤ人みたいになってますよ」

  

  宗麟「いや、シグルイの虎眼先生だな」

  妙林尼「あれは、速攻魔法、雷神の娘の怒り。雷属性で無限に攻撃できるというレアな魔法です」

  

  親次「チートすぎるでしょ!!」

  

  誾千代が指を鳴らすと、再び場の音楽が変わった。

  BGM:クリティウスの牙

  

  誾千代「はぁぁぁぁぁぁ・・・・・・」

  

  バチバチバチッチッチッチッチッチッチ!!

  

  誾千代「千鳥!!」

  

  宗茂「ぐはあっ!!」

  

  誾千代「魔降雷!!」

  

  宗茂「ぎゃああ!!」

  

  誾千代「6000万ボルトジャムブルウ!!」

  

  宗茂「ぎへえ!!」

  

  誾千代「卍解!!黄煌厳霊離宮!!」

  

  宗茂「ひでぶ!!」

  

  誾千代「バオウ・ザケルガ!!」

  

  宗茂「ほごおお!!」

  

  誾千代「かみなりパンチ!!」

  

  宗茂「ぐへえええ!!」

  

  誾千代「10万ボルト!!」

  

  宗茂「はがああああ!!」

  

  誾千代「プゥゥゥラズマァァ、サンダァァァァァ!!!」

  

  宗茂「・・・・・・」

  

  誾千代「超電磁スピィィィィィン!!」

  

  宗茂「・・・・・・」

  

  誾千代「サンダーブレーク!!」

  

  宗茂「・・・・・・」

  

  誾千代「スーパー・イナズマ・キィィィック!!」

  

  宗茂「・・・・・・」

  

  誾千代「サンダー・・・・・・」

  

  直次「もうやめてください!!義姉さん!!」

  

  ようやく誾千代を、直次が制した。

  

  親次「直次!!何で!?」

  

  妙林尼「私が呼びました。兄弟に仲直りしてほしくて」

  

  誾千代「離してよ、直次!!」

  

  直次「とっくに兄さんのライフは0です!!もう勝負はついたんです!!」

  

  誾千代「・・・・・・ふんっ。まぁ、アンタに免じて許してあげる」

  

  誾千代の視線の先には、黒焦げになった宗茂が横たわっていた。

  [newpage]

  翌日、宗茂と直次は、博多港の茶屋で、昼食を取っていた。

  宗茂は、とてつもなく落ち込んでいる・・・・・・。

  

  宗茂「直次。昨日はありがとう。本当に死ぬかと思った」

  

  直次「う、うん」

  

  宗茂「こないだもすまなかったな」

  

  直次「いや、いいんだよ。僕も大人げなかったし」

  

  宗茂「しかし、はぁぁぁぁぁ・・・・・・」

  

  直次「義姉さんのことは心配しなくてもいいよ。スッキリしたって言ってたし」

  

  宗茂「それもあるが、その、なんだ。やはり俺は、青春を楽しむことはできないんだな」

  

  直次「そ、そんなことないよ」

  

  宗茂「弟や妻のことも考えられず、下手な歌しか歌えず、男娼の気を引くことさえできない・・・・・・俺はやっぱりからくり機械なのか・・・・・・」

  

  直次「いや、そんな。まだまだこれからだってば。また宴会やろうよ」

  

  宗茂「あの面子ではやりづらいな」

  

  直次「顔ぶれをかえてやろう」

  

  宗茂「ただ宴会だけじゃな。何かないか・・・・・・」

  

  宗茂は、昨晩の宗麟のアドバイスを振り返っていた。

  

  宗茂「楽しばいいとは言うが、それがこんなにも難しいことだとはな」

  

  直次「きっとできるって。えぇっと、宗麟様は今忙しいみたいだから、呼べないか。由布や十時を誘おうか」

  

  宗茂「え、忙しいのか、宗麟様?」

  

  直次「キリスト教の祭りがあるとかで、忙しいって」

  

  宗茂「ああ、クリスマスだったか。キリスト教徒たちで何かやるとか。まぁ、俺たちはキリシタンじゃないし・・・・・・そうだっ!!」

  

  宗茂は急に顔を輝かせ、身を乗り出して直次の顔を間近で覗いてきた。

  

  宗茂「おい直次!そのクリスマスっていうのは、師走の24日と25日の、どっちだった!?」

  

  直次「ええぇ!?」

  

  宗茂「クリスマスだ!ほらキリスト教徒たちがお菓子飾ってあの、ドンチャン騒ぎやるやつだ!!」

  

  直次「えーっと、宗麟様が言ってたけど・・・・・・イヴは確か、24日だったと思うけど」

  

  宗茂「あと1週間か・・・・・・よぉし!」

  

  宗茂は茶屋から飛び出した。

  

  直次「あ、兄さん!」

  

  宗茂「直次!俺ちょっとやることが出来た!またなー!!」

  

  直次「どうしたんだよ、兄さん・・・・・・まさか」

  

  

  

  

  宗茂「よく分からんが、確か宗麟様曰く、クリスマスは聖なる夜で、酒とか宴とか、歌とか踊りもなく、愛する人と人とが接する行事だったはず!それなら、歌も踊りも出来ん俺でも問題ない!酔っぱらう心配もないしな!」

  

  

  

  

  博多港の端にある、おんぼろ小屋にて。

  

  宗茂「企画し、実行するからには、全て0から始めないとな!!」

  

  頭にタオル(布)を巻いた宗茂は、ボロ小屋を一人で修復し、購入した大量の絵具を塗って、ボロ小屋を煌びやかな小屋に変えた。

  

  さらに博多の街にて。

  

  宗茂「これも、あとこれも!あ!あの洋菓子の、もっとでっかいやつをくれ!!」

  

  店員「はいはい」

  

  大量の食材と飾りも購入した。

  

  宗茂「さて誰を呼ぶか・・・・・・直次は絶対に必要だな。誾千代も、仲直りしたいし、今度こそヤりたいしな。親次たちは忙しいみたいだし、遠いからな・・・・・・由布や十時みたいな、いつもの面子じゃ面白くない。紹運殿は呼べないし、父上もこんな場はなぁ。あっ!そういえば、他の領土で宗茂は機械と言う噂が流れたら最悪だ!龍造寺や島津も呼ぶか!!敵とも仲良くできれば、もう人生楽しみまくりだな!人形や機械には出来ないことだな!!はっはっはっはっは!!」

  

  

  

  

  

  そんな感じで招待状も送って、クリスマス当日。宗茂はクリスマスケーキを受け取りに、博多の街にいた。

  

  店員「はい、特性のクリスマスケーキ。間に合わせるのに苦労しましたよ」

  

  宗茂「無理を言ってすまなかったな。それじゃあ」

  

  店員「ああ、気を付けて持ってください。壊れますから!」

  

  宗茂はケーキを抱え、他のプレゼントを抱えた直次の元に戻った。

  

  宗茂「さぁ、もうお終いだぁ。悪いな、直次。手伝ってもらって」

  

  直次「そんなことはどうだっていいよ」

  

  宗茂「どうした、ムスっとして」

  

  直次「兄さん、今日、クリスマスパーティーをするみたいだね」

  

  宗茂「あ、バレたかー」

  

  直次(手伝わせといて、どうしてばれないと思ったんだ、この人?)

  

  宗茂「お前には黙ってて、びっくりさせようと思ってな」

  

  直次「龍造寺や島津も呼んでいるんだって?」

  

  宗茂「ああ、それがどうかしたのか?」

  

  直次「どうもこうもないよ」

  

  宗茂「え?」

  

  直次は立ち上がり、真剣な表情で言い始めた。

  

  直次「なあ、兄さん。僕は、兄さんがガラにも無いクリスマスパーティーをやろうと、龍造寺や島津を仲よくしようと、そんなことはどうでもいいんだ。しかし、しかしだよ!鍋島にひどいこと言われて青春を求め始めた兄さんは、何か、道を踏み外している気がするんだ。危ない道を、懸命に走っているかのような」

  

  宗茂「直次・・・・・・」

  

  直次「なぁ、兄さん、昔の兄さんに戻ってよ。立派な武将になって父上の後を継ぐんだって、鍛錬に励んでいた時みたいに。勝負に立ち向かう時、相手を殺してしまいかねない殺気を放っていた兄さんは、何処に行ったの?」

  

  宗茂「よせ、直次・・・・・・」

  

  直次「戦以外なにもいらない!戦闘からくり人形でも機械でもいい!そんな兄さんはどこに行ったんだよ!!」

  

  宗茂「黙れ!直次!」

  

  直次「うっ!!くっ、くっそぉぉ・・・・・・何がクリスマスじゃあい!!ちくしょー!!」

  

  直次は、走り去ってしまった。

  

  宗茂「そろそろ、皆来る頃だ。早く戻らないと」

  [newpage]

  肥前、龍造寺の城にて。

  龍造寺隆信は配下の者と酒を飲んでいた。

  

  家臣1「立花宗茂がクリスマスの招待状?こいつは傑作だよ。はははっ」

  

  家臣2「ふっ。あいつ、最近ちょっと頭がおかしいんじゃないの?それで、隆信様は行くんですか?」

  

  隆信「けっ。菓子を食べにどうして立花城に行かなくちゃ行けねえんだよ。立花は戦いでこそ光るんだぜ。戦場で斬り合ってこそ、な。それ以外の立花なんぞに全く興味はねえよ。ケツ掘らせるっつうんならまだしも、一緒に菓子を食おうだと?反吐が出るぜ」

  

  

  

  

  一方、島津の地では、義久・義弘・歳久・家久の島津四兄弟が和室にて、箱を囲んで座り込んでいた。皆が深刻な顔をして。

  

  義久「これだけ、か」

  

  義弘「ああ。父上が買ってきたのは、これのみ」

  

  歳久「よく見ないで買っちゃったんだね」

  

  家久「頼むぜ、親父よ・・・・・・」

  

  4人が見る箱の中には、父が買ってきてくれた菓子が入っている。タイ焼きが、3つだ。

  

  歳久(どうして3つなの、父上。俺のこと忘れてたのかな?いや、ちゃんと中身を買ってこなかっただけだよね。しかしこれはやばい。どうして3つなの?4個以上だったら、皆が1つ以上食べられる。1個しかなかったら、諦めてじゃんけんってことで割り切れる。2つだったら、それぞれを半分こにして分ければいい。でも3つだと、中途半端だ。じゃんけんって気にもなれない。一人だけ食べられないことになるかもだし・・・・・・)

  

  歳久は、助けを求める様に長男を見た。

  

  歳久(ここは、義久兄さんの采配に任せようか・・・・・・おっ)

  

  すると、ようやく義久が立ち上がった。

  そして。

  

  義久「こうなったら実力行使しかないようだな!!」

  

  歳久「よ、義久兄さん!?」

  

  義弘「残念だ・・・・・・」

  

  歳久「義弘兄さん!?」

  

  家久「へへっ。しょうがねえな!」

  

  歳久「家久!?」

  

  兄弟のうち3人が、太刀を抜いて向き合った。

  

  歳久「ちょっと待って!!一つを父上にあげて、僕たちは残りを半分こして分け合おうよ!!ね!!」

  

  場をまとめたのは、三男だった。

  

  

  

  そして、タイ焼きを1つ父に渡して。

  

  歳久「じゃ、分けるよ」

  

  義久「おう、頼む」

  

  家久「ちゃんと均等にな」

  

  歳久は、タイ焼きをきちんと分けた。

  

  歳久「よし・・・・・・あっ」

  

  家久「どうした、歳兄」

  

  歳久「尻尾に、あんこ、入ってなかった・・・・・・」

  

  一瞬の沈黙。そして。

  

  義久「よこせえ!!」

  

  家久「俺のだ!!」

  

  義弘「いや俺が」

  

  歳久「わあああああああ!!」

  

  第2ラウンドが始まった。

  

  

  

  

  結局、新しいタイ焼きを買ってきて事なきを得た。

  

  家久「そういやぁ、義兄。立花とかいうやつから、招待状来てただろ?今日じゃん。行かなくていいのか?」

  

  義久「お前たちの方が、先約だったからな」

  

  家久「だははっ!立花なんざやめとけやめとけー!」

  

  義久「そもそも、いずれ島津は大友も攻める。立花は、それを知らんのか・・・・・・」

  

  家久「耳川で角隈や田北を倒したからな!余裕だぜ!俺は日向から行くぜ!!」

  

  歳久「その前に、龍造寺も先にどうにかしないと。そうすれば、筑前からも攻められる。有馬との話は進んでるから、行けると思う」

  

  家久「お、そうだったな!義兄!龍造寺は俺にやらせてくれよ!弘兄が出るまでもねえしな!!」

  

  義弘「俺は豊後攻めに温存させてもらう。肥後から北上し、岡を攻める」

  

  家久「あっちは大した奴がいねえからな!!志賀家は内応してくれるみたいだぜ!!」

  

  義弘「油断はするな。お前の悪い癖だ」

  

  家久「大丈夫だって!!絶対九州は島津で統一するぜ!!なぁ、義兄!!」

  

  義久「無論だ。いずれ必ずな!!」

  

  

  

  博多。深夜にて。

  宗茂のパーティー会場には、宗茂の姿しかなかった。

  

  宗茂(何故だ・・・・・・何故来ない・・・・・・)

  

  壁も床も鮮やかなクリーム色に塗って。カラフルな蝋燭で周囲を照らし。ベルやツリーを飾って。プレゼントまで用意して。1メートル以上のクリスマスケーキも用意して。テーブルの前には、招待した人のネームプレートを置いている。

  でも、部屋には宗茂一人。

  

  宗茂「・・・・・・」

  

  トッ トッ トッ

  

  足音が聞こえた。

  

  宗茂(おお、ついに誰か来た!)

  

  宗茂が喜んで扉を開けると、そこには臣下の十時連貞がいた。

  

  連貞「おお、宗茂様、ここでしたか」

  

  宗茂「あぁ、連貞か・・・・・・」

  

  がっくり

  

  連貞「今日の昼間、文が来ていましたよ。龍造寺と、島津からです」

  

  宗茂「ああ、すまん」

  

  連貞「ほんじゃ」

  

  連貞は去ってしまった。

  

  宗茂(誘えばよかったかな・・・・・・)

  

  そんなことを思いながら、文を読む宗茂。

  

  義久『立花の倅よ。我々はいずれ北九州を落す。パーティーはそれからでも遅くないだろう』

  

  隆信『メリークリスマスだぁ?そんな言葉はいらねえ。俺たちの間に交わされる言葉はこの二つだ!勝負!性交! PS:勝った方が掘る方だぞ!』

  

  宗茂「・・・・・・んんん・・・・・・くっそう・・・・・・」

  

  宗茂は、歯ぎしりしながら、龍造寺と島津のネームプレートを握りつぶした。ついでに、直次のも。

  誾千代のにも手を伸ばしたが、寸前のところで止めた。

  

  宗茂「誾千代・・・・・・」

  

  トットット

  

  再び足音が。

  

  宗茂「誾千代!もしかしたら!」

  

  宗茂が扉を開けると、そこには臣下の由布雪下がいた。

  

  雪下「宗茂様、貴方に電報です」

  

  宗茂「ああ、すまん」

  

  雪下はすぐに帰ってしまった。

  宗茂が電報を開けると。

  

  誾千代『ダレガ イクカ ギンチヨ』

  

  宗茂「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

  

  宗茂(父上だ、父上の手前、来れないんだ。きっと父上は、こないだの俺の失敗の噂を聞いて、たるんどるとか言ってるに違いない。だから誾千代、来れないんだ・・・・・・)

  

  

  

  

  実際。

  

  誾千代「宗茂のパーティー!?行くわけないじゃん!!」

  

  

  

  

  宗茂は、誾千代のネームプレートも握りつぶした。

  

  宗茂「結局、誰も来なかったというわけか・・・・・・」

  

  ほわんほわんほわーん

  

  宗茂の背後に、直茂の幻覚が現れた。

  

  直茂「ふっふっふ。誰も来なかった。それは当たり前だ。クリスマスは人間同士でやるものだ。貴様はこれだけの支度をして待っていた。しかし、誰も来ない。それは皆、貴様がからくり人形だということを知っていたからだ!機械にクリスマスはいらん!」(一松みたいな低い声で)

  

  宗茂「んん・・・・・・んんんんんん・・・・・・」

  

  宗茂(俺は、やっぱり機械なのか・・・・・・人間じゃないのか・・・・・・からくり人形なのか!!??)

  

  直茂「なんならどうだ?せっかくだから、俺とやるか?にゃああああああああ」

  

  宗茂「誰が・・・・・・誰が、貴様なんかと!!」

  

  直茂「メリークリスマス!にゃああああああああああああ」

  

  宗茂「・・・・・・ちくしょおおおおおおお!!こんなもの!!」

  

  宗茂はクリスマスプレゼントに手を伸ばし、壁に投げつけた。

  

  宗茂「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

  

  バキッ!!ドカッ!!ガシャン!!ジャリイン!!バコッ!!ガッシャーン!!

  

  さらにジュースの便を倒し、椅子を破壊し、ケーキをひっくり返し、飾りを壁から引き剥がし、テーブルを砕き、ツリーを小屋の外に投げ捨てた。

  

  宗茂「貴様なんか、筑前に来たら・・・・・・筑前に来たら、叩き出してやる、叩き出してやるぞ、ちくしょおおおおおお・・・・・・」

  

  宗茂は号泣し始めた。

  

  宗茂「ちくしょう、俺は人間なんだ。人間なんだぞ、ちくしょおおおおお」

  

  宗茂は、一人泣き続けた。

  

  

  

  

  2時間後、宗茂がめちゃくちゃにした小屋の中にはゾンビがいた。

  

  宗茂「げへへへへぇぇぇぇ。んメエリイイイイクリィスマアアアアアアアスウウウウウ」

  

  なぜかサンタの服装を着て、ボロボロになった宗茂が、一人小屋の中を徘徊していた。

  

  宗茂「あぁぁ、ケーキィィィ・・・・・・ベチャベチャベチャ・・・・・・かゆいうま」

  

  ヤケになって狂った宗茂。すると。

  

  ドゴン!!!!バチバチバチバチ!!!!

  

  雷鳴が響き渡り、天井を破壊して落雷が宗茂のすぐ横に直撃した。

  

  宗茂「ななな、なんだ!!」

  

  正気に戻った宗茂は、雷が落ちた場所を睨む。そこには、棺桶並みに大きい箱があった。

  しかもその箱は、綺麗な紙で包装されている。

  

  宗茂「なにこれぇ?」

  

  宗茂は箱を開けてみた。そこには・・・・・・

  

  宗茂「父上?」

  

  立花道雪が、横たわっていた。

  一見全裸だが、よく見るとそうではない。長い黄色のリボンが、局部や乳首周辺を包んでいる。

  

  道雪「今日だけだぞ」

  

  頬を桃色に染めて、道雪が一言。次の瞬間。

  

  宗茂「ちちうええええええええええええええええ!!!!!」

  

  宗茂は歓喜と興奮で爆発し、絶叫し涙と鼻水と涎を流しつつ、父の胸に飛び込んだ。

  

  

  

  

  2時間後。

  

  紹運「宗茂め、まだまだ世話が焼けるな」

  

  直次から事情を聴いた紹運が、宗茂の元へと急いでいた。

  

  紹運「まだまだ支えが必要か・・・・・・」

  

  久しぶりに息子と会える喜びで足早になる紹運。

  

  紹運「あの小屋か?なんで天井が壊れて・・・・・・ん!!??」

  

  紹運の耳に届いてきたのは、宗茂と道雪の喘ぎ声、そして肉同士がぶつかり合う音と、粘着的な音。

  

  紹運「え?え?え?何この状況?」

  

  紹運は、恐る恐る、小屋の扉を少し開けて中を覗いてみた。

  

  紹運(なにぃ!!宗茂が道雪殿を攻めているだと!!宗茂よ、それほどの漢に成長したか。父は嬉しいぞ・・・・・・ってそうじゃない!!何ヤってんだ!!)

  

  紹運は扉を閉じて、頭を振って意味不明な感動を除外した。

  

  紹運(止めるべきだろう!!宗茂にはまだ早い!!いや速いとかではなく!!とにかくだめだ!!)

  

  紹運は、再び扉を開け、小屋に突入しようとした。しかし。

  

  紹運「いっ!!??」

  

  扉の隙間から伸びてきた道雪と宗茂の手が紹運を掴み、小屋の中に引きづり込んだ。

  

  紹運「アーーーーーーーーー!!!!!」

  

  紹運の悲鳴が響き渡った・・・・・・。

  

  

  

  

  翌日から、宗茂は前よりも強くなった。戦に徹する軍神でありながら、人間味に溢れる武将として、戦場を駆け抜け、大友軍随一の武将へと成長を遂げたのであった。

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  おまけ

  

  

  大友軍と薩摩軍の戦が終わって1年後。

  ともに豊臣秀吉の配下となった島津と大友は、友好関係を深めるべく、日向の地にて祭りを開いていた。

  出店が立ち並び、賑やかな喧噪や歌、音楽が響く中を、島津との戦で活躍した大友軍の武将が6人、祭りを楽しみつつ歩いていた。

  立花宗茂・直次・誾千代。そして吉岡妙林尼、志賀親次、佐伯惟定だ。

  

  宗茂「いやぁ、賑やかだな」

  

  直次「復興が上手くいくどころか、こんなに煌びやかになるなんて」

  

  誾千代「博多ほどじゃないけどね」

  

  妙林尼「平和になって、なによりです」

  

  親次「そうですね。ん、どうした、惟定」

  

  惟定は、一人不機嫌そうだった。

  

  惟定「別に」

  

  親次「どうしたんだよ、この前、秀吉様から褒められたばかりじゃないか」

  

  宗茂「戦にも勝ったし、万々歳だろ?」

  

  誾千代「欲求不満?彼女いないの?」

  

  惟定「こうじゃねえよ。ただ・・・・・・」

  

  妙林尼「ただ、なんです?」

  

  惟定「どうして俺、パズあにに登場できないんだよぉぉぉぉぉぉ!!島津家久を数少ない兵で退けたんだぞ!!親次と同じくらい活躍してるのに!!親次が出てるんなら、俺も出ていいじゃん!!つーかさぁ、豊薩合戦に限ってみれば、宗茂や直次なんかより活躍してるし!!」

  

  宗茂「ちょっと待て!!宗茂なんか、とはなんだ!!」

  

  惟定「言葉通りの意味だ!!」

  

  宗茂「なんだと!!」

  

  妙林尼「親次殿は義弘を倒しましたからね。彼は島津最強で、家久よりも格上です。それに親次は、父や祖父から裏切られ、自分以外の武将が0の状況で勝ちましたから。しかも宗麟様の孫だし。惟定は、配下には恵まれていましたし。楠木正成に例えられたのも、大きかったかもしれません」

  

  誾千代「宗茂と直次は、親父が有名だから、そのおかげでメジャーだし」

  

  宗茂「いや、親父の名前だけじゃないから!!自分の活躍もあるから!!」

  

  惟定「ちくしょう・・・・・・いつかメジャーになりてえ・・・・・・」

  

  

  

  

  祭りの出店の一つにて。

  

  家久「ありがとうございましたー! ・・・・・・はぁ」

  

  島津四兄弟の一人家久が、焼き鳥屋をやっていた。かなり面倒くさそうに。

  

  豊薩合戦では無名だった佐伯惟定の城を落せず、親次の奇襲に翻弄され、進軍が遅れるという失態をさらした家久は、自ら進んで反省するべく、出店の店長をやって稼いだ金を全額寄付することにした。

  しかし、敗戦のショックからは、まだ抜け出せていない。

  

  家久「ちっくしょう。豊臣のやつらが来る前に豊後を征服していりゃあ、こんなことには・・・・・・惟定ってやろうと、あと、親次ってやろうのせいだ。ちくしょう!なんであんなに城硬いんだよ!奇襲もハンパねえし!! ・・・・・・お、客か。いらっしゃい、ま、せ・・・・・・」

  

  店に入ってきたのは、宗茂を初めとする豊後の武将だった。しかもその中には、惟定と親次もいた。

  

  誾千代「あ、今話してた負け犬」

  

  家久「あぁ!!??いきなり何言いやがる!!このチンチクリン女!!」

  

  誾千代「なんですってええ!!メジャーなくせしてマイナーに負けたくせに!!浦和レッズが大分トリニータに負けるくらい恥ずかしいし!!ヤムチャがベジータに負けるくらい恥ずかしいし!!」

  

  家久「具体的な例えだしてんじゃねえ!!」

  

  惟定「俺ヤムチャかよ!!」

  

  ぎゃあぎゃあと騒いでいると、店にもう一人入ってきた。四兄弟の長男、義久だ。

  

  義久「家久、ちゃんとやってるか」

  

  家久「よ、義兄!!もちろん、ちゃんとしてるぜ!!」

  

  義久「これは、豊後の武将達か。先の戦、見事だったぞ」

  

  宗茂「いやぁ」

  

  誾千代「それほどでもあるけど」

  

  直次「そんなこと」

  

  妙林尼「おほめに預かり光栄です」

  

  親次「必死だったんで」

  

  直次(すごい、これが島津の大将かぁ・・・・・・威厳と風格とカリスマに満ちている!かっこいい!それに引き換えあのひとは・・・・・・なんちゅう顔してんだ!?)

  

  直次は義久と、その背後にいるすごい顔をしている家久の顔を見比べてそう思った。怨念を込めた家久の顔。それは形容し難いものだった・・・・・・。

  

  義久「家久、ちゃんともてなせよ」

  

  家久「任せてくれよ、義兄」

  

  義久に見られたとき、家久の顔は元に戻った。

  

  直次(あの人、二重人格なの?)

  

  義久「じゃあ、義弘の店の方に行かなければ。親次殿、ぜひ来てくれ。義弘も会いたがっていたから」

  

  親次「ああ、はい」

  

  義久「ゆっくりして行ってくれ」

  

  宗茂「はーい」

  

  家久「弘兄によろしく伝えてくれ・・・・・・けっ!!」

  

  義久が退室した途端、家久はメニューをカウンターに叩き付けた。

  

  家久「ご注文承ります。他のお客様のご迷惑になりますから、さっさと頼んで食って帰れ」

  

  宗茂「こいつ・・・・・・」

  

  誾千代「じゃあさ、生ビールある?」

  

  家久「ねーよ!」

  

  宗茂「俺ハイボール」

  

  直次「カシスオレンジあります?」

  

  妙林尼「赤ワインは?」

  

  親次「カルアミルクを」

  

  家久「薩摩は豊後ほど南蛮文化きてねえよ!!」

  

  誾千代「じゃあ、やせうま」

  

  家久「ねーよ!!」

  

  宗茂「とりてん」

  

  直次「豚骨ラーメン」

  

  妙林尼「柚子胡椒」

  

  親次「カボス」

  

  家久「郷土料理喰いたけりゃ豊後に帰れ!!」

  

  誾千代「ロックマンDSAH3ある?」

  

  家久「ねーよ!!」

  

  宗茂「ロックマンゼロ5」

  

  直次「ロックマンX9」

  

  妙林尼「聖剣伝説5」

  

  親次「パラサイトイヴ2の正式な続編」

  

  家久「カプコンやスクエアに頼め!!」

  

  誾千代「じゃあさ、バイオハザード6のいいところ」

  

  家久「ねーよ!!」

  

  宗茂「サムライガン月光の存在意義」

  

  直次「アニメを実写化する必要性」

  

  妙林尼「閲覧注意とか検索してはいけないワードがある意味」

  

  親次「ユーチューブとかニコニコ動画の宣伝の有難さ」

  

  家久「喧嘩売ってんのか!!!!」

  

  宗茂「あ、そうだ、惟定は?」

  

  惟定「ふっふっふ・・・・・・そこにいる家久さんをぶっ倒したこの俺が頼むのは、薩摩の焼酎・黒霧島、でっ!!」

  

  家久の投げた徳利が、惟定の頭に直撃した。

  

  直次「なんで、唯一まともに注文してたのに!?」

  

  家久「もうお前らかえれぇぇぇぇぇぇ!!!!」

  

  

  

  

  こういったこともあり、島津と大友は仲良くなり、関ヶ原では立花宗茂と島津義弘は共闘することになった・・・・・・。